ひつじ泥棒2

Who stole my sheep?

以後、気をつけます

 

夫が会食とのこと、ならばと行ってきた。

この前の町中華屋さん、水新菜館のあんかけ焼きそば、again。わたしも出かけていたので、帰りしなに通ってみてカウンターに座れそうなら寄り、ダメなら別のところにと考えていたところ、カウンターひとりならぎりいけた。ラッキー。

前回次に来たら聞いてみようと思っていたこの漢字。蝶ネクタイの名物店主に漢字の読み方を聞いてみた。するとオーナーったら「読み方はわからない」と言う。なんと?・・と思っていたら漢字の意味を教えてくれた。

うかんむり(ウ冠)の「ウ」の下には縁起のよい言葉が集められており、しんにょうはここでは船を表しているとのこと。縁起のよいものをたくさん乗せた船、つまり「宝船」なのだそう。なるほど。それはステキ。

3分の1くらいはそのままカラシをつけて食べ、3分の1は酢で食べ、3分の1は酢とカラシでいただいた。ああおいしい。

ここの麺の焼き方がまた大変ステキで、上下にしっかり焼きをつけた中華麺。上から食べていくと、最初はパリパリとした食感が楽しめ、パリパリの下には本来の柔らかめの中華麺、あんや具材をたっぷりと絡めて食べ、最後はお皿の上に残る下側のパリパリ部分、あんや酢にたっぷりつかって食感がまた変わっている。一皿で何度も美味しく楽しめるのだ。

ささと食べ、さあお会計を。

余談ですが、

わたしのお支払いはいつもスマートフォンでのコード決済、自分の使っているサービスが対応していない時のためにクレジットカードを1枚持ち歩いている。スマートフォンとクレジットカード1枚。

閑話休題

さあお会計を。・・お会計を、お会計・・お、現金のみ・・ですよねーーー。

あんかけ焼きそばは完食している。きれいに。

焦って体温が上がったり下がったりになるわたし。これは無銭飲食というものか。というか無銭飲食そのものなのか(刑法上は飲食店で飲食をし代金を支払わず逃げることがアウト。今回は逃げていないのでセーフ?)。

お店の奥さん、わたしを安心させてくれるような笑顔で「いいわよお」と。涙だ。お財布を取りに戻ってまた来ますと、身代わりの免許証を差し出しながら言うわたしに、いいわよいいわよとでーんとした笑顔。

こういう時、たとえ声にださなくとも(はあ?)(おいおい・・)という表情になってもおかしくない。なのにそんなそぶりを少しも見せず、慌ててわやわやしそうなわたしを冷静にさせてくれる空気でいてくれた。わたしもこういう人柄になりたい。

遠くないのですぐ戻りますと言うと「はいはい。急がなくていいからね」と優しいことばをかけてくれた。う、うう、かたじけない。免許証なんて持ち歩かなくていいから現金を持て、わたし。

ありがたく一旦自宅に戻りお財布を持って再び店へ向かった。店横に並ぶ7、8人くらいの人の視線を感じつつ店のドアを開けお支払いをした。

忙しい時間にお手数おかけしました。今日もとっても美味しかったです。また来ます。次はちゃんとお財布を持って。

これから2,000円くらいは持ち歩くことにする。以後、気をつけます。

野球観戦で発見!(と思ったけれどよく考えたらそういうものかな)

 

日曜日、某球団の試合へ。この日はパ・リーグビリっけ対決(まだ開幕したばかりだけれど)。前日の試合は大敗していたので、ちょっとハラハラしながら球場へ。

天気も良く、スタジアムは満員で盛り上がっていたし、たこ焼きを頬張りながら観る試合は、あまり野球にくわしくなくともピクニックみたいで楽しめる。

前の列に座っている4人家族(ママが一番のファンでめっちゃ応援していた、高校生か大学生くらいの長女もママほどではないが熱心なファンらしい、パパと中学生くらいの妹はママとお姉ちゃんについて来ている感じ)の会話を聞いているのも楽しかった。

後ろの列にいた4人組男子(特に応援するわけでもなく、ひたすら出てくる選手のうんちくを語り続けていた。聞き役ゼロで、4人全員が喋る男組)のうんちくを聞いているのも楽しかった。

スタジアムやコンサート会場など、今はLEDの大型スクリーン(某球場は三菱電機製のオーロラビジョン)があるのがあたりまえになり、昔は遠くてや座席位置によって見えなかったのがばっちり見えるようになった反面、わざわざ会場に行って大きなテレビを見る(家でごろんとして観てても一緒じゃない?)のはいかがなものだろうという気持ちになることも増えてきた昨今。

そんなことを考えながらスクリーンを見ていて気がついたことがひとつ。

これですよこれ #1

気になるー。間違い探しみたいですが、こういうのって一回気になるともう気になる。

んんんー気になる #2

すごくどうでもいいような話なのですが、#1の写真から切り取ったのが下の2枚。

そして、#2の写真から切り取ったのがこちら2枚。

ほんとにどうでもいいような話なのだけれど、スクリーンとリアルに時差があった。ということに、この日初めて気がついたという話。

スタジアムやコンサート会場など、音響に時差があるのは知っていたのだけれど、スクリーンに映る映像の方が少し遅れてやってくるとは知らなかった、というか気がついていなかった。

これは周知の事実だったのかしら。よく考えたら時差があってもおかしくないけれど、今まで会場のスクリーンとリアルは、野球観戦だけじゃなくライブも全部、100%マッチだと思っていた。

銀座で堪能する絶品野菜とお肉のコース

 

夫のお誕生会と中国ライフお疲れさま会を兼ね、銀座に出向いた我ら。

お銀座の夜

銀座しゃぶ通 好の笹(よしのささ)

たっぷりのせいろ蒸しの野菜と一緒に、A5ランクの松阪牛リブロースと鹿児島の黒豚ロースを満喫できるコースが、クレジットカードに付帯しているレストラン特典(2名以上の予約で1名分無料)で食べられちゃう幸せ。

お肉・お魚・お野菜の先付けでカンパーイ

「写真撮りますよね」とポーズしてくれる

お肉さまのお写真も(毎回やってくれる)

お店の方がすべてやってくれるので、しゃべって・食べて・飲んで・に全集中できる

うまみたっぷりの野菜がおいしいの

お豚さま最強でした

野菜を美味しく食べるワールドカップがあったら、間違いなく日本が優勝だと思う

シメの稲庭うどんってなにー、ステキすぎる

黒糖のグラニテ、デザートのセンスもアッパレ

話をしながらたっぷりと美味しいを堪能。幸せと言いつつも、野菜と薄切りのお肉で大満足できちゃうなんて、ちょっとだけ切ない気もする。我らもいい年頃となったものだ。

ふう、食べた食べた、飲んだ飲んだ。

魅惑の町中華でカンパイ|浅草橋

 

「上海の花粉症のピークも、日本の花粉症のピークも外して、わたしはなんてラッキーなのでしょう」と帰国前のブログでほくそ笑んでいたのだけれど、いやいやいやいや。確かにピークは過ぎたのかもしれないけれど、死にそうな程度にはがっつり花粉飛んでいらっしゃる。

間に合わないと思っていた日本の桜には間に合ったけれど、花粉にも間に合ってしまった。上海の花粉も今年は早かったし、結局どちらの国でもたっぷり花粉を浴びている。

さて、帰国して最初の夜ごはん。

食べたいものがたくさんある中ファーストバイトに選ばれたのは、明治30年創業の町中華、浅草橋の「水新菜館(ミズスイシンカン)」。よくテレビでも紹介される、蝶ネクタイのマスターでも有名な町中華屋さん。

ごはん時はいつも行列なので、タイミングよく入れれば・・

入れた!ザーサイで乾杯。ぷはーっ

なんて読む漢字なんだろう。今度行ったら聞いてみよう

テーブル調味料入れもかわゆい

空の下で食べる町中華は最高

水新菜館の名物メニュー、あんかけ焼きそば

そしてわたしの大好きなツンロー麺(葱肉麺)

どっちも涙が出るくらい美味しかった。やっぱり日本で食べる町中華、サイコー。中国の中華ももちろん美味しいけれど、日本の町中華はまた別ジャンルとして確立されたおいしさ。そしてその中でも水新菜館のあんかけ焼きそばとツンロー麺はいつ食べても大満足の味。

テーブル席が空いていたら、お料理ものをアテにのんびりワイン(お隣に五代目のワインバーがある)を楽しもうと思う。

上海のラストさんぽは、シュールでミステリアスな迷路のような路地

 

今までも何度かブログに登場した愚园路(ユーユエンルー)。静安寺(ジンアンスー)から中山公園(ジョンシャンゴンユエン)までのおよそ2キロほどの1本道。中間らへんの1部区間は立ち退きが進んでいるみたいなので再開発が始まるのかな。中山公園側は上海のメジャーカフェストリートのひとつ。

租界ではないけれど、租界の外側に勝手に広がっていった租界のようなエリアで、通り沿いに1900年から1950年に建てられたお屋敷や建造物が並ぶ愚园路は、上海市に12ある歴史文化風貌保護区のひとつ。

その中の、と言うか上海の中でも最もミステリアスな裏通り(弄|ロン)とそこに集まる住宅たち(弄堂ロンタン)が、わたしの最後の上海さんぽ。「愚园路749」を歩いた。

愚园路から東諸安浜路(ドンジューアンバンルー)までの一本道が愚园路749弄のメインの通り(路地の中の大通り)。ふつうは路地(弄)は路地に沿って家やアパートが並ぶ作りなのだけれど、ここは「弄堂ー側弄堂ー小側弄堂ー秘密通路ー弄堂」という、まるで迷路のような構造になっている。

租界時代や上海解放後の政界の表の権力者や裏の権力者、そして時代を暗躍したスパイたちが住んでいたり、スパイの待ち合わせ場所があったりと、ミステリー小説の舞台が現実にあった場所なのだ。すごいー。

愚园路から見る749弄の大門(車が止まっているところ)

門番や門番のお友達が座る

東諸安浜路側の門

通りの反対側には日本人や外国人が多く住むサービスアパートメントや、老舗のイタリアンレストランがあるところ。

上の地図の右下の★がここ

門の中はこんな感じ、右側には10畳ほどのお花畑

18戸が入っている

地図下の右の★から左の★を見るとこんな感じ

左手は煉瓦造りの4階建てのタウンハウス

通りの先の右手はまた違った雰囲気のアパートメント

こんな路地だけど壁にはEV車のチャージャー

地図左下★の向かい側。怪しげな門を入ると

花壇を囲むようにアパートが建っていた

ねこさんもちょいちょい

31号は(ちなみに数字はきちんと並んでいるわけではない)

青いドアが可愛いアパートだった

63号は当局特務委員会の上層部メンバーで、毒殺された政治家の旧邸

29号はキリスト教指導者で蒋介石宋美齢の許婚者、余日章の旧邸(パネルは画像翻訳

近代的な豪華な門があったので入ってみる

健康広場だった(中国もこういう広場がけっこうある

ねこさんについて行ってみる

28号のついで感が・・

その28号

100歳前後のアパートたち、いつまでもつかな

レトロでかわいい

3月末だったのと曇り空だったのでこんな感じだけれど、もう少しすると蔦が生い茂っていて迫力のある路地になるはず。

写真はほんとうに一部で、塀の中に小さな塀がいっぱいあって、もっとたくさんのもっと謎めいた建物があって、しかもその建物たちが100歳前後で現役だったりする・・。しかも、住所はみんな「愚园路749」。

デリバリーの電動バイクが目的の玄関を探して右往左往しているところを、ねこさんやいぬさんが眺めている様子がシュールだった。

この日の朝に上海のアパートの退去チェックが終わって(退去チェック後も1泊させてもらった)からの、ほんとにラストさんぽ。

そして翌朝の便で東京に戻りましたとさ。

そろそろ1週間が過ぎるところ。

まあ、ぼちぼち

 

上海の壁に囲まれた小さな町|上海弄堂(ロンタン)

上海特有の古い時代の居住形式の弄堂(ロンタン)。都心の駅近エリアにもドンとある。そんな中心部の弄堂2つ。よく寄り道する弄堂だけれどあらためて写真を撮ったのは初めて。

ひとつ目は「淮海坊(ファイハイファン)」。地図を見るとグッチやブルガリの文字が見えるように、iapmという高級ショッピングモールのすぐそば。

7年、iapmに初めて来た時に周辺をちょっと歩いてみようと迷い込んだ弄堂。Apple Storeプラダだなんだと言っているすぐそばに、こんなタイムリープしたような場所があるなんてと、上海の魔都っぷりにときめいた思い出。

フランス租界時代の目抜通りAvenue Joffre(現・淮海中路)と、Route Mercier(現・茂名南路)の交差点、キャセイシアターがあるところ。地図の上に見える緑のエリアは、日系のオークラガーデンホテル上海のお庭。

右がキャセイシアター、左奥がオークラガーデンホテル

1924年に建てられたこの弄堂(ロンタン)は、中華民国時代の著名人(巴金、徐悲鴻、胡蝶など)が住んでいたところで、家の前にはプレートがある。

交差点のユニクロやGUの隣のセオリー(日本のお店ばっかり)の隣にある、北門から入ってみた。

ここに入っていいの?みたいな門煙突のある赤煉瓦がチャームポイント

中国中どこにでも掲げられているスローガン

住んでみたいなあ

補修工事してる

南門(南昌路X茂名南路)

中国共産党のスローガン(社会主義核心価値観)、こっちにいる間に中国読みで覚えて帰ろうと思ったけど、まったく覚えられなかった。去年ロンドンで赤い文字でこのスローガンが書かれたニュースを見た記憶があるのだけれど・・。あれはどうなったんだろう。

 

もうひとつの都心の駅近弄堂(ロンタン)は、「静安别墅(ジンアン・ビエシュー)」。歩行者天国になっている茂名北路を挟んだ張園(ジャンユエン)は1882年に建てられた上海の代表的な歴史建造物が並ぶエリア。こちらはコロナで長引いた再開発工事がようやく終わり、2022年に上海の新しい顔として生まれ変わった。

ヴィトンやディオールをはじめとしたハイエンドブランドが並ぶ張園の道路を一本挟んだすぐ側、そんな華やかな変化が起こったことなどまるで気がつかないかのような静安别墅がある。

南門からスタート

まっすぐに行くと2024年6月閉店の百貨店

さよなら伊勢丹(1回しか行ったことないけど)

南北を結ぶ通りの両脇に3階建てのアパートが並ぶ、900戸あるみたい

ちょっと前まではお店も多かったようだけれど今は住宅メインなのだそう

オウムとマオ

お花だらけのお家もあれば

浅草の路地のおうちみたい

静安别墅の書体がかわいい北門でゴール

上海の、壁に囲まれた小さな町(小区と呼ばれる住宅地)って独特だなあと思う。門に慣れていない日本人としては閉まっている門を開けて勝手に入るのにちょっと抵抗がある。もう慣れたけど。