考える練習をしよう/The Book of Think: Or How to Solve a Problem Twice Your Size
先週の金曜日で終わってしまいましたが、引き続き神保町の神田珈琲企画「わたしの本」100人展。本とジャズとコーヒー。よろしい感じでした。昼下がりのお楽しみも9月いっぱいでおしまい。すこしさみしい。
気に入った本がもう一冊。全6冊の「こどものためのライフ・スタイル」シリーズの1冊。初版は原書がアメリカで1976年、日本語の版は1986年、いずれにしても20年以上のベストセラー。神田珈琲でに飾られていたこの本、ブックカバーの青色に惹かれて手に取りました。
歯医者の問題
ひとりの男の子が、虫歯の穴をつめてもらいに歯医者に出かけた。その男の子はその歯医者の息子だったけれど、その歯医者はその男の子の父親ではない。
どういうことだ?
ついつい自分の考えたいように適当に解釈してしまい、早とちり、勘違い、考え方が浅い(というかそもそも考えてない)ことが多いわたしには、とてもいい思考のヨガでした。
視野が狭いわりに、成功者の教えとか、自己啓発的な本に対してついつい否定、もしくは、うさんくさいわあと、三信七疑くらいから入ってしまう最も成功しないタイプの思考回路を持つわたしではありますが、児童書というところ、本の装丁が美しい、サイズが大きい、そんな形から入れたところも素直に楽しめました。カタチって、大事。やっぱり。
別の日にもつづきを読みました
さっきの問題。夫に聞いたらちょっとだけ間をおいて「お母さんが歯医者さんだったの?」とさらっと答えました。ビンゴです。わたしなんか問題の最後のセリフと一緒で「ん?どういうこと?」ってなっちゃったのに。なんでしょうね、無意識に歯医者さんはお父さんと思い込んでいたんでしょうねえ。
本にあった「考える練習」のひとつ。電車の中で、顔を見る前にその人の靴をみる。くつから、その人の年齢、服装、どんな印象の人かをイメージしてみる。優しい感じのメイクかな、とか。ツヤツヤの髪かなとか。アクセサリーいっぱいつけてるかな。そんなこんないろいろ。
そして顔を見て、自分のイメージと合っていたかどうかを検証したり、なんでそう思ったのかを分析したり。立っている時はその人の反対も。顔をみてどんなくつを履いているのかを想像したり。
地下鉄で怪しい目線を送ってる人がいたら、それ、わたしかもしれません。そうだ、何も考えない日々にお別れしよう!まずは考えるフリ……くらいからはじめようと思います。
もうね、このまま神田珈琲文庫開いてほしいです。自分だけでは出会わなかった、誰かの想いがあってここに連れてきた本たちとの出会い。ああ、楽しい。