銀座にお蕎麦を食べに来ました。お蕎麦、いいねえと思っていたら夫が「やっぱカレーにしよう。カレーです」と方向転換。気まぐれさん。端の方に寄って「銀座 カレー」で検索してみると、こちらが上の方にあがってきました。
歌舞伎座にほど近い、東銀座の「ナイルレストラン」です。ナイルレストランで検索すると、他の検索候補に「ナイルレストラン タモリ」とか「ナイルレストラン 海老蔵」とあります。説得力のある面々、きっと美味しいに違いありません。
インド。10代の頃は、今行ったら帰ってこれなくなる、世捨て人になってしまったらお父さんとお母さんに申し訳ないと真剣に思い、結局行けませんでした。その後も一緒に行こうと話していた友達が仕事の都合で行けなくなったり、思いのほか高いチケットしかなかったり、なんかいろいろとタイミングを逃して今日に至ります。
わたしが行き逃している間にも友人たちは次々とインドに渡り、インドのあんな話や、こんな話を聞かせてくれました。今行きたい!という国ではないですが、いつかは行きたいインド。
今日のところはこちらのインドに。どうしてもナイル川を想像してしまいます、ナイルレストラン。日曜のお昼どき、お店の前には数人の人が並んでいました。隣の「レストラン早川」もなかなか渋い昭和な佇まいでそそられます。ほどなくするとお店の扉が開き、ナイルさんと思しきインド人男性が出てきました。「次の回でみなさんはいれますよ」と可愛い笑顔。
インドちっくな店内。そして店内はもれなくカレーのいい匂い。カレーが得意じゃない人、わたし知りません。「ねえねえ、カレーちょっと苦手っていう人知ってる?」夫に聞いてみました。「ああ……、うちの母、あんまり好きじゃないみたいだよ」……お義母さん?意外と近いところカレー苦手な人がいるものですね。
お通しの薄くてしょっぱい美味しいのをアテにインドのビールで、カレー待ち。半ば強引に「はい、あなたもムルギー?」「はい、ムルギー」「はい、ムルギーね」とオーダーをとられました。2階にいたお客さん全員ムルギーランチのようです。
ムルギー登場。チキンカレーのことだそうです。ライス、マッシュポテト、キャベツ、美味しいカレー。お店のお兄さんがチキンの骨を手際よく外してくれます。「ヨ〜ク混ぜて食べてくださいね」
混ぜるか混ぜないかと言えば、わたし断然混ぜない派です。むしろ、混ぜたくない派。それに加えてご飯もあまり得意ではないので、いつもはカレーパートのみ食べたい。……のですが、なんといってもムルギーランチ、混ぜないなんてありえない雰囲気です。
混ぜる
混ぜる混ぜる
ごちそうさまでした。
美味しくいただきました。スパイスがしっかりと効いていて、かつマイルド。タモリっぽいカレーです。ふわっとお醤油の味がした気がします。ナイルレストランのムルギーランチでレシピを検索しても、お醤油が入っていないようなので、わたしの気のせいかもしれません。(でもお醤油っぽかった)
ちょっとスキャンダラスな気さえするほど、あんなにしっかりと混ぜるのも、ちょっとドキドキな体験でした。ご飯カレーも美味しかったです。わたしのようなおのぼりさんもちらほらいましたが、長年通われている風の方も男女問わずお一人でふらっと来ていましたし、そんな長年のファンに連れてこられたらしい人たちもいました。そして全員ムルギーランチを食べていました。知らないお客さんが一堂に会して同じものを食すって、ちょっと楽しかったです。
また少しインドに行きたい熱が高まってきました。