ひつじ泥棒2

Who stole my sheep?

青蔵鉄道で行くチベット(チベット旅行2)

 

この旅のハイライトのひとつ、青蔵鉄道に乗ります。青海省の「青」と西蔵チベット)の「蔵」を取って青蔵鉄道。約20時間、2000kmの鉄道の旅です。お昼ごろに西寧を出て、翌朝10時頃にチベットのラサに到着予定です。約20時間、2000kmの鉄道の旅。

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真っ赤な感じが中国らしい。宝宝は赤ちゃんの意味

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大きくて綺麗な西寧駅から

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食堂車

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西寧(シーニン)から拉薩(ラサ)

参考:【特集】世界最高度を走る!! 青蔵鉄道で行くチベット | ツアー関連情報 チベット自治区 | 風の旅行社


列車の時間帯によって見える景色が全然違うのですが、列車の旅の名物スポット2つ、青海湖と最高地点とあるのですが、湖が見える時間帯の列車なら、最高地点は夜で見ることができず、最高地点が見える時間帯ならば、湖は夜ということになります。

ちなみに私は前者。車窓からの青海湖を眺めながら進み、格尔木(ゴルムド)を過ぎたところで日没を迎え、世界最高到達地点のタングラ峠を含め、4500m-5000m級の最も高いところは真夜中に走り過ぎていく行程。

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奥に青く見える湖が青海湖

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ひつじ列車

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続ひつじ列車

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ひつじ列車 AGAIN

何がハイライトと言えば、わたし的にはひつじ。ひつじを眺めながらの鉄道の旅なんて初体験です。

乗った車両はコンパートメントの中に4つの寝台がついた寝台車両、わたしたちの他に中国人の男性が一人、3人部屋でした。

車窓には、ヤクや馬そしてひつじの群れが次々と現れるのですが、ひつじの度に「わあ」「あ」「やー」といちいち反応するわたしに、中国人の彼もいちいち反応していました。日本人にはヤクよりもひつじが珍しいのかと思ったかもしれません。

そう言えばヤクの写真は一枚もない。

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ゴルムド駅に着きました

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改装中の駅舎、もちろん足場は竹で組んでいます

ひつじを眺めながらお茶を飲んだり、写真を撮ったり、うとうとしたりして半日が過ぎていきます。ひつじやヤクに癒されつつも、水素爆弾の研究施設や、なんかの研究施設や、なんかの開発施設などをいくつか通り過ぎ、間も無く日没。ゴルムドの駅に到着しました。ここで機関車を高地用に交換しラサを目指します。

ここからさらに2000m以上標高が高くなります。列車内の気圧の調整はしていませんが、酸素の濃度は平地の80%(3000m地点程度)に保っているそうです。

どのツアーを見ても行きは電車、帰りはラサから飛行機で、というものだけなのですが、たしかに一気に飛行機で高地(ラサは富士山の頂上くらい)では、体がついていかないですね。なるほど。

ぐっすり眠り、たまに目が覚めたり、またぐっすり眠り、時に起きて本を読んだり。

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朝を迎えました

この鉄道が開通したのは2006年。それ以前はチベットに向かう旅人のサイトなどを読んでは「これはちょっと無理だわあ」とその旅難度の高さにあきらめていましたが、青蔵鉄道開通以後、テレビでの映像などを見て、これならわたしも行けるかもと思ったものです。

鉄道の開通によって間違いなく進んだであろうチベット漢民族都市化。そして、それはこのまま進むしかないのでしょう。

現在のチベットではバター茶を飲む人は減り、タピオカや黒糖の入ったミルクティが人気だそうです。

欲を言えば2006年以前のチベットも見ておきたかった。

One-China Policy(一つの中国)を主張する中国と、チベット自治区についての話は心の中にしまっておき、今日見ることのできるチベットを、ラサだけではありますが少し見てきたいと思います。

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ラサに到着。空気うす……

座っているか、寝ているだけですが、20時間の鉄道の旅は疲れました。ふう。当分高地も鉄道旅もいいわあ。