ひつじ泥棒2

Who stole my sheep?

いきなりはかはかした

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菜の花がきれい(遠い目……)ロックダウン延長中

つい数日前、夢の中で友だちにスマホの画面を見せられ「大丈夫?(コロナ)陽性になったんじゃない?」と言われたんです。——うそ、やばい、うそ。どこに連れて行かれちゃうんだろう(巨大な体育館に仮設で建てた野戦病院みたいなところに連れていかれる、たぶん)、どうしよう、行きたくない——

まあしょうがない、腹をくくって野戦病院へ・・・なんて思えない!やばい、どうしよう、やばい。ひとしきりおののき、びびりまくり(夢の中で)、いきなりはかはかしてきました。(注:仙台弁で、いきなり=すごく、はかはか=どきどき)

まずは落ち着いて、もう1回確認しようと、自分のスマホのアプリを開きました(このあたりでなんか変なことにうっすら気がつく)。すると、前の日に受けたPCR検査の結果が反映されていて、そこには「陰性」の文字。よかった・・ん?

周りを見渡すと、自宅のまだ薄暗い早朝のベッドの中でスマホを握りしめ薄目でスマホのスクリーンを確認しているわたしがいました。時間を見るとまだ4時半。

ゆ、夢・・・。ここ数年で見た中で一番怖かったです。

 

何がなんでも外干ししたい

 

今までにも何度か上海の外干し写真をブログに載せているのですが、街を歩いていると、上海人の外干しラブぶりに驚かされています。

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そよそよそよそよ〜

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高層物件だってそよそよ〜

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外干しラブ文化

わたしも個人的には気持ちの良い風に吹かれ、お日様にカラッと乾かしてもらうのが一番気持ち良いと思っているのですが、今住んでいる家にはベランダも、サンルームも(上海のアパートにはベランダを改築して作ったサンルームをよく見かけます)ないので、基本的には乾燥機だよりです。

そんなへなちょこなわたしとは違い、外干しへの愛を貫き通す上海人にはいつも圧倒されます。電線や街路樹を物干し代わりに使う人、歩道に堂々と洗濯干しをおいちゃう人、敷地を区切る壁にお布団を干しちゃう人。そんな人たちもけっこういます。

風通しが良く日が当たるとこならばどこでも干しちゃう上海の外干し事情を見ていたら、ガードレールに大根を干しちゃう種子島を思い出しました。外干しへの熱い想いを感じます。

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外干し中の大根|種子島

先日、住宅街を歩いていると、修繕工事のため建屋に足場が組まれた団地がありました。

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「コロナ対策も安全対策もしっかりやってます」
(的なスローガン、たぶん)

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おおお、足場だってなんのその、外に干す!そんな意気込みを感じます。

阿油OK?

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世界ではマスクを手放した国もあるというのに、まさか2022年の今になってロックダウンを経験するとは。上海ではロックダウン絶賛実施中。我が家は後半エリアなので、いよいよ明日4月1日の午前3時スタートです。とりあえず4日間なので、まあ大丈夫。

 

歩いていると気になる文字。

「阿油OK?」「阿油?」「阿?」「油?」

 

あああ!!!「Are you OK?」と読ませるのね。こういうのの反応が日々遅くなっているような気がする(気がするじゃなくて、実際遅い)のですが、それは花粉症のせいということにしておきます。

 

上海の春、3月終わりの癒し

 

もういくつ寝ると・・・4月!!

春ですねえ

ちょっと癒しの足りない今日この頃・・・

と思いながら歩いていたら

癒しの神に声をかけられました

なー(みてみてー)

売り物に触らずに上手に歩く

癒された

ハッピーバースデー(かな?)

 

近所の小道に入ったら、オーダーのホールケーキを持って歩いている男性がいました。

オーダーのデコケーキっていいですね。1回作って欲しい(かもしれない)。

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今日は誰かのお誕生日かな

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ケーキのデコレーション・・・ん?

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・・・デコレーションおかしくない?

金の何かと、何かのボトルと、タバコの箱?

春ですね・・

 

3月のリトル・ガール・ブルー

 

ジョン・レノン そして『イマジン』は名曲になった」(アナザーストーリーズ[NHKBSプレミアム])を先日観ました。平和を願って聞いていた『イマジン』と、戦争をやめてほしいと思って聞くのではまったく違う曲に聞こえて、ウクライナで今起こっている戦争を思い、あらためて重い気持ちになってきました。

そんなところに姉から、先日放送された「村上RADIO[特別版]〜戦争をやめさせるための音楽〜」(リンクはセットリストとオンエアでの書き起こしと翻訳。さすが世界中に読者のいる村上春樹、翻訳までつけるなんてTOKYO FM頑張った。それともご本人直々の翻訳かなのかな)を聴きなされとメールがきました。

書き起こしを読みながら、リストにある曲を上から順番にひとつひとつ聴き始め、セットリストの8曲目ドアーズの『名もなき兵士(The Unknown Soldier)』にきたところで、ジム・モリソンの声を聞いたからなのか、頭の中で連想ゲームが始まりました。

戦争のことや、地震のこと、墜落事故、上海のコロナの状況、もともと3月が苦手な月でうつうつとしている、ひたすら冷たい雨続きの天気、そんなことがつながってたどりついたのが今日のタイトルの「リトル・ガール・ブルー」です。

もう少しはしょらずに書けば、ジム・モリソンからいろいろ思ううちに、共に27歳で亡くなり、『リトル・ガール・ブルー(Little Girl Blue)』を唄ったジャニス・ジョプリンにつながったのです。

youtu.be

2016年にジャニス・ジョプリンドキュメンタリー映画が公開されて、そのタイトルが『ジャニス:リトル・ガール・ブルー』。わたしは一昨年の最初の緊急事態宣言のころにはじめて見たのですが、辛くて重くてヒリヒリして、わたしの力量ではちょっとブログに書けないなあと書くのを見送ったんです。コロナの最初の頃で世の中もチリチリしていたし。あの時のざわっとした世間の空気感に似ている上海の今も、「ジム・モリソン」→「ジャニス・ジョプリン」につながるひとつの要因だったのかもしれません。

映画が公開された当時にラジオでこのドキュメンタリーを紹介されていて、そのあたりのエピソードなんかも深く話していたようです。その時の書き起こしがあったので(ネットってすごい)、興味はあるけど今すぐ映画は見れないという方はどうぞ。

miyearnzzlabo.com

『リトル・ガール・ブルー』はもともと1930年代のミュージカルの劇中歌で、1960年代に映画化され、その中でドリス・デイ淡麗グリーンラベルのCM「ケ〜セラ〜セラ〜♪」の人)が唄い、その後何十人ものアーティストにカバーされている曲です。元歌の方はいかにもなミュージカルソングで、もっとのんきな感じですが、ジャニス・ジョプリンのそれはもう全然違う曲。

そして、今回のわたしの脳内連想ツリーの最後、「ジャニス・ジョプリン」→「リトル・ガール・ブルー」→「ニーナ・シモン」、ここまでつながりました。

高校の頃に見たり読んだりした映画や本の登場人物たちがセリフの中で、「ニーナ・シモン」についてや、彼女の歌や曲についてちらっと言及するのを何度も見聞きし、いろんな作家や脚本家たちが作中に登場させるアーティストって誰なんだろうと興味を持ったのがきっかけで聴き始めました。その彼女のファースト・アルバムのタイトルが『リトル・ガール・ブルー』なのです。

人生の怒りも、喜びも、悲しみも、後悔も、優しい気持ちも、許せない思いも、ひとりの人が一生の中で感じるであろうすべての「感」をまるっとぜーんぶ乗っけたような、そんな声を持つニーナ・シモン。彼女のピアノで始まる『リトル・ガール・ブルー』は、ジャニス・ジョプリンのヒリつく感じとは、これまたまったく、全然違う曲。

youtu.be

ほんとうはこの後に「ニーナ・シモン」→「プリンス」・・・と延々と続いていくのですが、この辺で終わろうと思います。