ひつじ泥棒2

Who stole my sheep?

他人の本棚がおもしろい、la kagu [神楽坂]

 

人の本棚を見るのって楽しいです。もちろん誰のでもいいわけではないですが、気になる人の本棚はじっくりと見学させていただきたい派。そんな好奇心を満たしてくれる場所が神楽坂にありました。

 

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オフィシャルサイト:la kagu(ラカグ)

 

2014年10月にオープンした「la kagu(ラカグ)」です。サザビーリーグと新潮社のコラボレーションで、昭和40年代に作られた新潮社の本倉庫をリノベートした建物なんですって。

 

la kagu」のコンセプトは“REVALUE”。
流行に流されず、“ 昔からあるもの” や“これからも大切にしたいもの”に価値を見出そうという姿勢のもと、「衣食住+ 知」のライフスタイルを、独自の目線で編集し提案していきます。(オフィシャルサイトより)

 

たしかに、この辺りは新潮社さんのお膝元ですもんね。それにしても、こんな面白いところがあるなんて知りませんでした。新潮社さん、今までいっぱい本買ってるんだから教えてくれたらいいのに!

 

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la kagu(ラカグ)の2階、イベントスペースでもともと本倉庫で利用していた書架を再利用した「10×10(テンバイテン)」という企画展示がそれです。 10人が選ぶ、10冊の本が、本棚に収められているんです。ひと月に5人のペースで入れ替わるそう。新潮社以外の本もあるし、もちろん購入可能。楽しいい いい。

 

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菅原敏(すがわらびん)発見!『裸でベランダ/ウサギと女たち』というウサギを主人公にした、浮世離れした独特な世界観の小説のような詩集なのですが、こんなへんてこなユニークなチョイスをする人ってどんな人なんだろうと思ったら、まさかのご本人。自薦もオッケーなんですね。控えめに言ってもご本人なかなかアクの強い、おそらく好みの分かれるであろうお方。…うん、まあ、好青年の詩人なんていないですよね、きっと。偏見か…。

 

詩人 菅原敏 | BIN SUGAWARA / POET(オフィシャルサイト)

 

わたしの10冊をここに入れるとしたら…全部はちょっと、ごほっごほっ。…ということで半分の5冊をチョイス。

 

The Giving Tree

The Giving Tree

 

大学の時、友人にプレゼントでもらったとても大切な一冊。『おおきな木』というタイトルでほんだきんいちろう版と村上春樹版があります。全然違うのですが、どちらもステキな翻訳です。わたしの本棚のはオリジナルの英語版。

 

奇跡の人 ヘレン・ケラー自伝 (新潮文庫)

奇跡の人 ヘレン・ケラー自伝 (新潮文庫)

 

伝記の中でもわたしの中では1、2を争うインパクト。最初は子供向けの伝記があったのですが、今本棚にあるのはこちら。正直インパクトだけでいえば『ガラスの仮面』の北島マヤ姫川亜弓の『奇跡の人』が数段上なのですが、自分で持っているのは本バーション。

 

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド

 

はじめて読んだ時の 「こんな小説読んだことない」という衝撃は今も変わらず。何度も読んでも飽き足らずに、英語、ポルトガル語スペイン語でも読んでみた。それになんの意味があるかといえば、…ない。

 

いやいやえん (福音館創作童話シリーズ)

いやいやえん (福音館創作童話シリーズ)

 

面白い、楽しい、くやしい、こわい、いろんな感情をこの1冊で!幾つかの短編がはいってます。字が読めないころは母に何度も読んでもらい、次に姉に読んでもらい、字が読めるようになってからも自分でなんども読んだ本。おとこの子がいやいやばっかり言ってて入れられてしまったいやいやえん、おそるべしでした。おばちゃんみたいな先生がね、あーこわい。

 

百年の孤独 (Obra de Garc´ia M´arquez)

百年の孤独 (Obra de Garc´ia M´arquez)

 

10年くらいに1度は読み返したくなります。それってほとんど読み返してないですね。最初はすごく読みづらかったのですが、途中からは夢中で読みました。ちょうど2度目を読み終えたころ、アルゼンチン北部のフフイのさらに北、ちょっと行ったらもうボリビアという、近くにサボテンの要塞がある小さな町の古い小さなB&Bの部屋で、マルケスの訃報をを聞いたのを覚えてます。

 

こんなかんじでしょうか。この5冊はほとんど悩まず決まりましたが、あともう5冊となるとちょっと悩みます。何を入れるかしら。それにしても、5冊のうちに新潮社から3冊も選んでしまいました。こんなに新潮社に貢献してるので、図書カードとかプレゼントしてほしいです。

 

みなさんの5冊ってどんなんなんでしょうねえ。