ひつじ泥棒2

Who stole my sheep?

空白の1日、決断は早いに越したことはない

 

この日は日本海側の絶景ポイントを巡りつつ、電車でさらに西に向かいます。青海島クルーズ(下写真右上)元乃隅稲成神社(同右下)、角島(同左)に行きたいなあ。

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写真は RETRIP[リトリップ]より

 

行きたかったなあ…。天気がこんなんじゃなければ。

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駅員さんが飛ばされそうな強風でした。

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天気予報の感じからすると、この日に山陰線が運転再開する見込みは限りなく薄そう。この風の後には、真っ黒な雨雲も勢い良く近づいているようですし、何れにしても美しい海は無理そうです。見切りました。山陽線ならきっと動いているでしょう。再び山を越え、新山口駅に戻ります。歯の治療と決断は早い方がいいですね。

 

山陽線も強風変はわらず。ですが、速度を落として運転をしているとのこと。こっちに来て良かった。ガッタン、ゴットン。

 

のんびりと電車が進みます。ガッタン、ゴッ……。止まりました。

 

新山口を出て1駅を過ぎ、ちょっと行ったところで電車が止まりました。そこから動かないこと約2時間。

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2時間何もないところで止まったところでようやくJRも決断したのか、とりあえず次の駅まで速度を落として行き、そこで風が収まるのを待つとのこと。

 

とりあえず駅まで行けば、と思いましたがあまかった。本由良駅、無人駅でした。さらに1時間が経ち、家族に迎えの電話をかけたり、タクシーを呼んだりと、自分で足を手配する人が出始めました。

 

実はこういう人命に危害のないハプニングは嫌いな方ではありません。不謹慎にもワクワクしながら本を読んだり、アメをなめたり、野球の試合をデータで追ったりしているうちにうとうと。

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目が覚めた時には人の気配がほとんどありませんでした。

 

と言いますか、更に1時間近くが経過し、隣のボックス席にいたベトナム人男子ふたりと我が家2名だけが残されていました。他の乗客のみなさんは動かない電車に見切りをつけてご決断されたのでしょうか。でも、ここまできたら最後まで見届けたい、という気持ちもあるわたし。すでに3時間近く経っているので、まあそろそろ動くでしょうという気もしますし。心なしか風もさっきよりも弱くなっているような気もしますし、そろそろ動くのではないかしら。

 

がらーん

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時折車掌さんからの現状を知らせるアナウンスがはいります。「今のところ運転再開の見通しは立っておりません」しか言わないんですけどね。そのアナウンスがはいるたびに、何かのご縁でご一緒しているベトナム人男子たちに状況を説明します。対面では日本語でコミュニケーションとれるのに、やっぱり電車のアナウンスの聞き取りは難しいらしいです。うん、ですよね。

 

ハノイ近郊の町から大阪にやって来て、今は実習生として働いているとふたり。1人は3年、もう1人は3ヶ月になるんですって。熊本に向かう途中とのこと。日本の電車はこういうことはしょっちゅうあるのかと何度か聞かれ「わたしは初めて」と強調しておいたけど、きっと信じてないですよね。「ニッポンの電車、ちょっとの風ですぐ止める。慎重すぎwww」とかツイートしてたりして。ふふふ。彼らの日本での暮らしが楽しいものになるといいなあ。

 

無人駅に残された我ら4人。野球も終わり、携帯の充電もほぼなくなり、アメちゃんもなくなり、お腹空かしたり。おなか、すいたなあ。早く見切らなきゃいけなかったのは、朝の山陰線じゃなくってこっちだったようです。変な好奇心が邪魔をして判断を見誤りました。

 

ようやく運転再開した時には6時間以上が過ぎ。

 

紫外線対策と、決断は早い方がいいですね、という話でした。