先日のブログに載せた引っ越し荷物の写真を見ながら、大学生の時にはスーツケース1つでアメリカに行き、帰りは手荷物でスーツケース1つと、郵送で5、6キロ程度のダンボール2つ(1つは紛失し、1つしか手元に返ってきませんでしたが)だけだったことを思い出し、懐かしんでいました。
これを荷物の丘と見るか、山脈と見るかは個人差がありますが、少ない方がいい教の信者としてはの巨大山脈。でも、でも、これには言い訳があるんです。
アルゼンチンの海外引っ越しIN/OUTの基本ルールとして「入ってきた荷物と同じ容量(船便は立方メートルでカウント)を出さなければいけない」というものがありました。
「本来海外からの一定量以上の荷物は輸入扱いなので関税がかかるのですが、再び出国することが前提の引っ越し荷物の場合は、一時預かりの形で免税です。しかし、出国時にごっそり量が減っている場合は商品の輸入とみなされて課税対象となりますよ。ただ内訳や金額を厳密にチェックすることは不可能なので、IN/OUTの容量が同じかどうかで判断します」……という説明だった気がします。
ブラジルからアルゼチンに入国した時と、アルゼンチンから日本へ出国する時と、たいして荷物の増減はなかったはずなのですが、諸事情で出国日未定のまま引っ越しの梱包をする必要があり(最終的に人間が引っ越したのは、荷物の引っ越しから約4ヶ月後)寝具含め、最後まで使用する必要があったものも多く、それらは処分していくことにしたため、結果としてアルゼンチン入国時よりボリュームが減ってしまいました。
アルゼンチンの引っ越し業者が我が家の引っ越し荷物を見て「セ、セニョーラ……、荷物きびしいです。少なすぎです」とつぶやかれました。
なんとか嵩を増やす為、ワインなどで嵩増しを図ったりしたもののたかがしれています。「セ、セニョール、なんとかして!」と引っ越しのおじさんに泣きついたら、百戦錬磨のセニョールの目がキラりん。
「まあ入国時の7、8減程度なら課税はされないと思うので、その辺目指して梱包しますぜ」と頼もしいお言葉を頂戴しました。
その結果。
みかん箱位のダンボール箱一辺程度の長さに梱包されたものが2つ。その中から出てきたものは。
ひとつの包みから豆皿が1枚。もうひとつの包みからは……
豆皿よりもさらに小さなソース皿。
この地道な嵩増しの積み重ねで、なんとかここまで膨らましていただいたのです。
自宅まで運んで開梱作業をしてくださった日本国内の引っ越し業者さんには、1時間ちょっとの作業の間に20回くらい「荷物……、軽いですね」と不審げに声をかけられました。ええ。きっと軽かったことでしょう。
それにしても、アメリカ−日本間で紛失したわたしのダンボール(中には今となれば記念の卒論のプリントアウトも入っていた)はどこにいってしまったのでしょう。とは言え、なくてもなんら困らなかったことを思うと、あれは必要じゃなかったんでしょうね。