ひつじ泥棒2

Who stole my sheep?

変わりゆく上海、変わりゆかない上海人

 

元上海在住者が上海について話す時、締めの言葉でよく聞いたのが「...でもわたしがいたのはウン年前だから、今は全然違うと思いますよ」というセリフ。

ITやアプリなどのソフトな部分から、街や建物といったハードの部分まで、ちょこちょこ変わりながら、2年も経つとガラッと変わっているという。ほほう。

 

いうところの「現在の」上海の景色といえば、駅があって、ショッピングモールがあって、高層マンションやオフィスビルがニョキニョキと連立する、大量生産的な街並みが一般的なのでしょうか。そして視界にはいるどこかは常に工事中だったりします。

f:id:pucayu:20190308004740j:plain

f:id:pucayu:20190308004410j:plain

比較的新しい時代の上海の建物、ひとつひとつはなかなか個性的なのですが、全部が個性的なので、個性的であることが凡個性に見えてきます。上海トラップ。

個人的には、近未来っぽい街や大量生産的な街並みよりも、いわゆる下町っぽい雰囲気や、和洋折衷ならぬ中洋折衷な雰囲気のある建物が好みです。

その両方があるのが上海のステキなところだなあと思っているのですが、古い側のノスタルジックな雰囲気を残した街はどんどんと消えていくようです。街のあちこちでは、区画ごとごっそりと立ち退き完了していたり、更地になっているところを見かけます。 

f:id:pucayu:20190319142836j:plain

工事中の区画

f:id:pucayu:20190319172927j:plain

更地ing

f:id:pucayu:20190308005820j:plain

そしてさらっと「社会主義核心価値観」を刷り込まれる

日本だったら立ち退きの交渉が決裂し、なんてことが起こりそうですが、中国は基本的に土地は国有地で、国民は借地権を購入しているので、そこまで大きな問題は存在しないのかしら。 

先日、ほぼ立ち退き完了、工事待ち状態のエリアを歩いて見ました。この辺りも、ほどなくすると囲いが作られ、更地になり、ショッピグセンターと、高層ビルが立ち並ぶのでしょうか。

f:id:pucayu:20190308011251j:plain

立ち退き済みの区画を歩いてみる

f:id:pucayu:20190308010931j:plain

(元)雑貨屋さん

f:id:pucayu:20190308011113j:plain

(元)おしゃべり処

f:id:pucayu:20190308011850j:plain

(かろうじて現役)食堂

街並みは変わっても、きっとそこには変わらない上海もあるでしょう。いや、絶対ありますよね。たとえばこんなとか。

f:id:pucayu:20190308012333j:plain

みんなそこに干すんだ

この光景東京でもたまに見かけて二度見してしまいますが、あっても1軒とか。こちらは公共のお布団干し場と化していました。愛おしい。

ソフトだろうがハードだろうが、モノはいかようにも変わりますが人は意外に変わらないのかもしれないです。