ひつじ泥棒2

Who stole my sheep?

上海外灘美術館でドイツ人アーティストのポップでちょっと変なアート展を見てきました

 

上海外灘美術館(Rockbund Art Museum/RAM)はなかなか個性的な現代アートの展示会と、1930年代の6階建の古い味のあるビルがステキな美術館ということで、ウェイボー(中国版ツイッター)でちょこちょこチェックしていました。

それによると前の日(3月23日)から新しいアート展が始まったとのこと。オープニングの様子があがっていました。

ものすごくどうでもいい話ですが、ウェイボーって「#(ハッシュタグ)」を言葉の前後に2つつけるんです。ご当地ルールなのでしょうか、#hatenablog# (←実在しないハッシュタグです)みたいな感じで使用するようです。軽くカルチャーショック。

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豚と牛と「肉铺」(お肉屋さん)のサインが気になる

Tobias Rehberger : If you don’t use your eyes to see, you will use them to cry | Exhibition | Rockbund Art Museum (03/23-05/26/2019)

 

 さっそく行ってまいりました。

ドイツ人アーティストTobias Rehbergerの「If you don't use your eyes to see, you will use them to cry(見るために自分の目を使わないのなら、あなたは泣くためにその目を使うでしょう)」というナゾナゾのようなタイトルの展示です。

正直なんだかよくわかりませんが、とりあえず楽しみ。

 

1階(チッケット売り場、カフェ、ミュージアムショップ、お肉屋さん)

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チケットとアート展のメニュー

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お肉やさんステッカーもある

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そして本当にお肉もある

ここでチケットを買うのですが、生々しい肉……もとい、豚が視界に入って度肝を抜かれます。今までに、ホンモノのお肉屋さんを作ってしまうようなアート展を見たことがあったでしょうか。

カフェのメニュー、ショップに置いてある商品、これをひとつひとつ眺めているだけ、まあよくこんな不思議なもの集めてきたよなあと感心します。

まだアート展のやっと入り口にたったあたりですが、もうすでに「?なに?」な気分。

 

2階(花瓶とお花、他)

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マジックテープがお出迎えします

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花と花瓶

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お花は入れ替え制かしら

一体これは何なのでしょう、と疑問がグルグルとする中、階段を上がって2階につくとホールの頭上にカラフルなマジックテープが大量にぶら下がっています。

よくわからないままに部屋にはいると、黒い室内にたくさんの花瓶と花。花瓶も花もみんな違う種類。

花のしおれ加減を見ると、おそらく昨日のオープニングからこの状態だと思うのですが、入れ替えるのかしら。

 

3階(Pee, Tea)

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そろそろわたしの思考もギブアップ

さらに疑問が深まる中、3階に到着。室内には障子のある部屋と、PeeとTeaのサイン。

手前の障子の中にはホンモノのトイレがあり、水を流します(なんなら用事を済ませてもよい。のか?)。その後はこの部屋の後ろ側に回ってお茶を取り、奥側の障子から茶室に入ってお茶をいただく……peeしてteaを頂いて、そのteaがまたpeeになるループという体験型インスタレーション。なのか?

結構な人があのトイレに入って水をジャッと流すために並んでいます。OK。

ちなみに、当インスタレーションは7歳未満のお子様はお楽しみいただけないそうです。

 

4階(Free Coffee, Free Parking, FreedomとWhy Not)

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FREEのお部屋

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こちらが Why Not

こちらのネオン管のようなLEDチューブ、音楽に合わせて光ります。そしてその音楽、自分のスマホをつないで好きな音楽を流してもよいようになっていました。

この部屋に限らずですが、展示だけを見ていると、正直何が言いたいのかさっぱりわからないのですが、アート展のメニュー表が、フロアごとにかなりみっちりと書いてあるので(中国語・英語)これを読みながら、考えて、見て、聞いて、感じて、まわりの人をちらちら見て、また読んで、という感じで歩き回ると面白かったです。

 

5階(ピクセルシリーズ)

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肉眼でみるとこんな感じ

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レンズを通して小さい画面で見るとこんな感じ

4階と5階は吹き抜けです。5階の壁全面がこんな拡大されたピクセルの写真ワールドになっていました。

肉眼で見るとわからないのに、スマホの画面で見るとはっきり写るその画像。解像度の理屈はわかっているはずなのですが、実際になんだかよくわからない部屋の中に立ちながら、カメラの画面を通して初めて見えるその対象物。リアリティってなんなんだろうとものすごく不思議な感覚になる作品でした。

 

6階はイブニングカクテルバーで、こちらも展示のひとつなのですが夜オープンということで、昼間はクローズでした。残念。

 

すごよかったとか気に入った何かがあったわけではないのですが、ひさしぶりに「なぜ?なにこれ?」と頭を使いながら見てきました。

今回はチケットと一緒に渡されたメニュー表があったので、それをヒントに展示を回ることができましたが、ヒントなしにはほんと「へー?ほー?はー?」です。

グループツアー(中国語・英語)の日程もあるので、それに入ってみたらもっと感じるヒントが増えるかもしれません。

 

とりあえずはこのドイツ人アーティスト、トビアスさん52歳が気になるので、YouTubeとかを見てみようと思います。