歩道に置かれたカバン。置いてあるわけではないのか、置き忘れなのか、捨てられたのか。中身ははいっているのかしら、覗きたい。すごく気になります。
中国では落し物を拾ったら、どこに届けたらいいのかしら。以前、ブエノスアイレス(アルゼンチン)で、お財布などを拾った時はどこに届けたらいいのかと聞いたことがあるのですが、質問の意味がわからないと言われました。なるほど。
基本的に、何かを拾ってそれを自分が欲しければそれは自分のものである、いらないものだったら拾わない、という認識のようです。
わたしもよく落し物や忘れ物をすのですが(その認識はない)、わりと拾い物もする(こちらは自覚しています)方なのです。そしてせっせと届けております。
歩道に住まう人々。こちらの方々、上海では首からマイQRコードを下げていて「わたしへの寄付はこちらから」みたいな感じです。なるほど。
歩道のサンダル。本気で忘れたのか、それとも「ちょっとそこまで」な感じなのか。どっちもありえそう。そもそも車に靴を脱いで乗る?
もしかしたら、こうやってここにサンダルが、しかも2人分、置いてあるのを見つけた人がどういう行動を取るか、影から観察しているパターンでしょうか。
大学の時、専攻が心理学だったのですが、必修で「実験心理学」というクラスがありました。なんでもいいのでテーマを決め、予測を立て、行動観察をし、実証と結果と、結果を実社会でどう適用できるかをペーパーにまとめないと卒業できないぞ、という結構大事なクラスのひとつ。
わたしのテーマは「建設的思考と破壊的思考(専門分野における思考の違い)」
大学の教授たちが、普段使っている駐車場のバーが壊れて動かない時、彼らがどんな行動にでるのか、学部によっての違いはあるかを検証するというものでした。
大学の許可を取って駐車場のバーに細工をし、動かないバーに対して大学教授がどんな行動をとるのかをこっそり観察し、観察が終わったら実験だったことを伝え、結果の利用許可と、OKならアンケートに答えてもらいます。
どの学部の教授が一番破壊的な行動をとると想像されますか。
答えは、歴史関連の教授たちでした。汚ない言葉でののしりながら、パーキングのバーを蹴りあげるという暴挙に出た方も。熱い男たち。
見た感じは穏やかそうな、歴史好きな感じのおじいさんプロフェッサーだったりして、そのギャップに驚きました。
みなさまの周りにいる歴史好きのインテリさん、意外なところで暴れん坊かもしれません。
……というように、わたしの行動も観察されているのではないかと、上海の歩道をきょろきょろと見渡し確認してしまいました。
どこで誰が観察しているかわかりませんからね。あの大学の先生方も、まさかアジア人のちんちくりんがそんなことをしているなんて思いもしなかったでしょうから。
みなさまもどうぞお気をつけください。
上海の歩道でそんなことを考えていました。