電車に乗ってポルトにやってきました。リスボンからポルトまでの車窓の眺めは、特筆するようなものは見当たらず、リスボンで盛り上がり切ったテンションを、一旦クールダウンするのに丁度よかったです。
リスボンからの電車は、ポルトのタイル画の美しさで有名な有名なサン・ベント駅ではないほうの駅に到着しました。
「ないほうの駅」はごくごくありふれた鉄道駅、ここで公共交通機関の乗り放題カードを買い、バスで宿泊予定のゲストハウスに向かいます。
夕方で曇っていたため、気温が低く、テンション高くきゃあきゃあ騒いでいたリスボンから来たせいか、古くてステキであろう街並みも、古ぼけた寒々しい街に見えました。
バスの運転もリスボンと比べると荒め。地元のお客さんと喋りながら、狭くてカーブの多い市内をわりと速度を出してガンガン走ります。運転マナーが悪いわけではなく、ひたすら荒い。
世界には運転が荒くて、スピードを出しまくり、さらにマナーも悪い国がまだまだあるのでしょうね。ちなみにわたしの中のワースト1はエジプトのカイロです。ごめんなさい、カイロ。いや、むしろ謝ってほしいくらいひどかったけど。
でも、太陽を浴びて、いっぱい歩いて、おいしいおやつを食べて、おいしいお魚を食べて、おいしいお酒を飲んで、ぐっすり眠って、また次の日元気におさんぽ。どれだけ食べても飲んでもカロリーを消費してくれる街でした。あくまで個人の感想です。
毎日コンスタントに体を動かすことの気持ち良さを知ってしまったかもしれません。わたしの中のダラダラウイルスが太陽とアルコールで消毒されたのかも。
ポルトも見逃したくないところばかり、順番をつけるのはほんとに難しいのですが、とても心に残った場所のひとつは「ボルサ宮(Palácio da Bolsa)」です。
名前に宮とついていますが宮殿ではなく、19世紀に商業組合本部として建設されたネオクラシカル様式の建物です。
この日は文化的なイベントのパーティーがこの部屋で行われるとか。現役で、しかもパーティーってステキすぎです。
ボルサ宮は自由に見学できる建物ではなく、チケットを買う時に、設定されている言語と見学時間を選び、ガイドについて見学するタイプ。ガイドの言語はいくつかあり、わたしは英語ガイドでまわったのですが、ヨーロッパではめずらしいコテコテのアメリカ英語、ノリやボディーランゲージ、ときどき挟んでくるジョークも、かなりアメリカンなポルトガルの女性でした。
わたし自身、英語を身につけたのがアメリカということもあり、発音、アクセント、イントネーション、使う表現にいたるまで限りなくアメリカ寄りなのですが、もしも願いが叶うなら、アメリカではないアクセントに矯正したい……。
ポルトの街を歩きながら、どうしたものかしらと考えていました。