ひつじ泥棒2

Who stole my sheep?

秋保の夜と、マツコとおはぎ

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温泉からのぞむ名取川と思ったほど進んでいない紅葉

仙台の奥座敷「秋保(あきう)」に行ってきました。記憶を辿れないくらいに久しぶり。出かけた頃は紅葉予報でも見頃とのこと。

仙台市太白区秋保町湯元」という住所からもお察しいただけるとおり、仙台が誇る温泉郷のひとつ。ウィキによれば、開湯時期は不明ですが最初に歴史上に登場したのは、欽明天皇(在位531年〜539年)というから、何は無くとも歴史はあるという温泉地。

ちょっとドライブ、というにはあっという間すぎる時間で海水浴もスキーも、そして温泉も堪能できるところが仙台の魅力のひとつ。

街から少し走らせると、磊々峡(らいらいきょう)という名の渓谷や秋保大滝と大自然に囲まれた歴史ゆかしき温泉街が現れます。

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ひたひたと歩いて行くと

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温泉、ひとりじめ

お温めぐりのスターターとしていくつかある温泉のひとつで体や髪を洗っていると、隣のシャワーブースから西のアクセントで「おねえちゃん、顔洗いたいんだけどコレでいいかしら。ちょっと読んでくれる?」との声。

すっかりおばちゃんとなった今、わたしをおねえちゃんと呼ぶのはわたしよりもっとおばちゃんか、西の人。そういえば東の人って「すいませーん」と声をかけるだけのことが多いように思います。

「はーい」と手渡されたボトルに目をやると、除菌スプレーの文字。おばちゃん聞いてくれてよかった。これで顔洗ったら大変です。正しい方の洗顔用のボトルを手渡すと「いやあ聞いてよかったわあ。もっと美人になるとこやったわ」

 

それにしても、温泉効果ってすごい。自分の肌とは思えないほどしっとりとした肌に。普段どれだけかっさかっさなのかってことかもしれませんが。

秋保温泉は弱塩泉、この塩化物泉(えんかぶっせん)という泉質の温泉は、単純温泉に次いで日本では二番めに多いのだそうです。

この皮膚につく塩の効果で、保湿性が高いのが特徴とのこと。ほんと、びっくりするほどしっとり肌・・・だったのですが、年々皮膚の衰えを感じるお年頃、だんだんとかゆみが・・・。

肌についた成分をシャワーで洗い流さねば、でもこの感動のしっとり肌はもうすこし堪能したい、いやでもかゆい。ゆれる乙女心。

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もめん豆腐(マツコの知らない世界

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ヘア&ビューティー ヤマダ(月曜から夜ふかし

翌朝、紅葉を見がてら近所を散策。先日のブログにも、お世話になっているコーヒー屋さんにマツコが来た話を書きましたが、こちらにもマツコ来てました。

マツコパワー、依然強し。

わたしが南米に引っ越した前後(2009ころ)、キー局で冠番組を持つようになりお茶の間へぐいぐいと進出してきたマツコ。

それ以前も有名ではありましたが、中村うさぎの友達で黒装束の大女キャラの毒舌コラムニスト&コメンテイターとして、メディアでは主に深夜の「何かの枠」を主戦場とするタレントのひとりだったのが、2015年に帰国すると日本のメディアには「何か」ではなく「マツコ」という枠が完成されていて、ラテ欄にはマツコの名前を見ない日はなく、この人の独断と偏見に満ちたご意見を、ご意見番のごとくありがたがるようになっていました。

マツコはすっかりお美しくなり、強烈な印象は保ちつつ、とても洗練されたテレビの中のマツコに逆カルチャーショックを覚えたものです。

そして、国内に旅行にいくとどこでもせっせと「マツコ」の名前をつかった販売戦略が繰り広げられていました。地方におけるマツコ手法のプロモーションは、2019年の現在も健在の様子。

好みの男子へのボディータッチと、興味のない男子への冷たい視線がより一層目につくようになってきた最近、少なくとも「XXXセレクション受賞」のシールにはまったく惹かれませんが「マツコが美味しいと言った」と言われると、とっても気になります。

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小豆島ラーメン(2015の旅)デラックスマツコって

そう言えば、秋保といえば「おはぎ」なんだそうです。コメモノ、アンコモノにはまったく疎いので知らなかったのですが、下の写真の「主婦の店さいち」という地方のごくごくありふれたスーパーで販売されるおはぎに、朝から行列ができるとかなんとか。東北の旅番組や情報番組などでもよく扱われるそうで、秋田から来た親戚も「おはぎ、おはぎ」と言っていました。

そんなわけで赤や黄色に色づいた紅葉を満喫しつつ、さいちに向かいました。

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主婦の店「さいち」

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第一陣がおはぎを買った後(ただいま補充中)

さいちのおはぎ、あんこをメインに、きなこ、ごま、納豆のバリエーションで展開。販売開始以来30年以上、大人気のおはぎだそうです。
母が家族の分とご近所の方々へのおみやげとして、わくわくしながらあんこのおはぎを購入。せっかくだからあなたも食べてみなさいと、わたし用に「ごま」も購入していました。

家に帰り、母は近所におはぎをくばり歩き、さて我が家もおはぎをいただきましょうとお茶をいれます。さておはぎ、わたし用の「ごま」がない。おそらくご近所のどなたかのお宅におみやげとして連れて行かれたと思われるお約束の展開。

「おはぎ」でいつも思い出すのが、大学卒業後最初の仕事での上司が、田舎の大きなご実家の長男との結婚が決まり、お彼岸に大量のおはぎを作らなくてはいけない恐怖を夜な夜な語ってくれたことです。毎年おはぎをつくっているのかしら。

 

 

今週のお題「紅葉」