「Why ニッポンジン、ピッツァ・マルゲリータ好きデスカ?」日本に住む外国人(主にアメリカ人)によく聞かれた質問です。何ででしょう。
トマトソースにモッツァレラとバジル、オリーブオイルで食べるシンプルさが良いと思うのですが、アメリカ人にはモッツァレラ・チーズのようなあっさりめのものは物足りないのか。安めのチェダーとゴーダをミックスした大味、かつ最低16インチ(約40センチ)あってこそピザと思っている国の人たちは、ピザにシンプルな美味しさは求めていないのかもしれません。先日テレビでフランス人に「アメリカには1種類しかチーズがない」と揶揄されていました。
我らこそがピザ発祥の地と謳うイタリアの民が「ピザにパイナップルを乗っけてハワイアンとは何ごとだ、ピザに対する冒涜だ」とアメリカのピザを苦々しい思いで見ているのも、しょうがないかもしれません。
ハワイアンピザとか、カルフォルニアロールとか、テクス・メクスとか、他の国の料理をすっかり自分のものにしてしまうアメリカンのジャイアンっぷり、おみそれしました。何にでも照り焼きチキンと明太子マヨネーズを盾に乗り込んでいくサムライ魂もなかなかですけど。
ちなみに、もうひとりのジャイアン、ここ中国でもハワイアンピザは人気です。もはや定番メニューなのか、日本のマルゲリータ的な高位置にいるように見えます。
中国のピザ屋さんだと、具材をちゃんと確認しておかないと、ハワイアンじゃないのにうっかりパイナップルが乗っていたりするので、パイナップルが苦手なわたしには恐怖です。
さらに上をいく恐怖は、ドリアンが乗っかっているピザも多々あります。イタリアの皆さん、こっちもひどいですよ。
さて、ピザはお店で窯から出された焼き立てをいただくのに勝るものはないと思っていますが、寒くて(暑くて、雨で、雪で、忙しくて、化粧をしたくなくて、気分が乗らなくて、サッカーの試合があるから、このまま本の続きを読み続けたい、映画見たいし etc...)外に出たくないとなると、窯出しよりも家待ちの方が時として魅力的に映ります。外に出たくない理由ならいくらでもあります。
そんなわけでピザのデリバリーですが、これも好みの分かれるところではないでしょうか。端っこにチーズが入っていて欲しいとか、ふんわりパン生地、カリカリパリパリ系、ハーフ&ハーフでダブルで楽しみたい派など、いろいろいらっしゃるかと思います。
わたし個人の好みでいくと、お店で食べるときはイタリア系(イタリアもいろいろだ、と言うのはもっともですが、ややこしくなるのでイタリアと一括り)、そしてデリバリーならアメリカ系が好み。イタリアンは窯出しこそと思っています。
そんなわけで、デリバリー限定で言うなればアメリカ系、トッピングはトップランカーのペパロニ一択です。もう一つ大事なのは、出来るだけ近いピザ屋さんということ。2キロになるとピザのクオリティを保てないお店が多いので、2キロ以内、近ければ近いほうが尚良しです。
数々の失敗ピザをカロリー変換した後にたどり着いたのが、上海市内に現在3店舗ある、Homeslice Pizzaです。
オーダーするともれなくついてくる「タバスコソース(0元)」、パックのタバスコが来ると思っていたら、
まさかの1本やってきました。
再びピザをオーダーしたらまたやってきます。たまり続けるタバスコ……
味は典型的なアメリカンスタイル。ジャンキーな風味のトマトソースと、ジャンキーでグリーシーなピザですので、好みはわかれるところかもしれません。 好きな人はタバスココレクターになるしかない。