日本では沖縄を中心に見られる「石敢當」。地域によって呼び方が若干違うそうですが、沖縄では「いしがんとう」と呼ばれていて、魔物が家の中に入ってくるのを防ぐための魔除けです。
沖縄の魔除けといえば「シーサー」が一番最初に思い浮かびます。玄関や屋根の上に置いて魔物に睨みをきかせるシーサー。滞在中に何度か歌を聞かせてくれるごはんやさんに行ったのですが、必ずと言っていいほどお客さんとみんなで一緒に「はいシーサー」のふりつきでコールをさせられます。
話は戻って石敢當、こちらもシーサー同様中国伝来で、現在も現役の沖縄の二大魔除けです。石敢當はT字路やY字路に置かれる石碑で(大小いろいろあります)市内を徘徊している魔物が敷地内に入ってくるのをこの石敢當で守っているのだそうです。
前置きが長くなりましたが、ここから先が石敢當にまつわる気になるいろいろです。このブログを書くにあたって検索してみたものの、それらしきものが見当たらず未だ解決していません。
まず最初に気になったのは石敢當のサイズと設置位置。サイズや位置に関しては特に決まりがあるわけではないそうなのですが、道を徘徊する魔物に睨みをきかせている石敢當、その魔物が人間の足の下をくぐり抜けてしゅっと家の中に入っていくとか、魔物に股の下をくぐられた人は死んでしまうとかなんとか。そんな理由から石敢當は股下サイズ・低位置のものが多いようです。魔物ってそんなちょろちょろとした輩なのでしょうか。
ふたつめは素材や設置方法に関して。特別なものじゃないといけないのか、ホームセンターなどで石敢當と書かれた石碑や表札を買ってきて置くだけでいいのか。
この方の話によると、ホームセンター、石屋さん、アマゾンや楽天などでもこの石自体は購入できるそうです。今はそのまま設置する人もいるかもしれませんが、普通は拝んでもらうそう。「え、お坊さんに来てもらうんですか?」と聞くと「神さんです」
このあたりは(琉球)神道が根付いている地域だそうで、同じ国内とはありながら異文化をひしと感じます。さらに驚かされたのが、
「肉に針を108本刺して、埋めて、拝むんです」
と言うではありませんか。ななななんと。思わず聞いてしましました、
「何肉ですか?」
「豚の三枚肉が多いんじゃないかな」
やはり沖縄だけに豚肉、しかも期待を裏切ることなく三枚肉。108本の針は煩悩的なものなのでしょうか。
スマホのメモに残された「豚の3枚肉に針を108本、埋めて拝む、神道、いしがんとう」を頼りにネットで検索するもそのような話は行きあたらず、それが一般的な話なのか、そこの島や地域特有の話なのか、そもそも本当の話だったのかもわからないまま。
このすべての石敢當の石碑の下に豚肉が?ほんとうに?石敢當を見るたびに(しかもかなりの頻度で見かけます)針の刺さった豚肉のイメージが湧きあがり大変でした。
今度沖縄の方に会う機会があったら、聞いてみたいとおもいます。