この春、進学や就職、転勤、転職、そしてわたしの一度やってみたい夜逃げなど、さまざまな事情で住まいを移されたかたも多いのではないでしょうか。
まわりでも、転勤のため数年戻らないという友人が、自宅マンションを貸し出すことになりました。日当たりも良く、駅にも近いその物件はあっという間に申し込みが殺到したそうです。
集まった候補者をふるいにかけ、最終候補を3組までに絞った友人。話を聞いていると、ちょっとしたオーディション番組を観ているような気になってきました。別に候補者に直接会って面接をするわけではなく、書面上の情報で決めるだけのようです。まあそうですよね、対面での(いや、たとえオンラインでも)「おうち貸し出し選考会」なんてしないですよね。いや、する人もいるのかな?知りませんが。
最終候補者は次の通り。
①新婚カップル(共働きで大手企業にお勤め、世帯収入も高い)
②転勤で家探しをする父と子(成人)(お忙しそうな業種の大手企業、収入もかなりの父)
③近所にお住まいのカップル(リモート勤務が増え近所に部屋を増やしたい、世帯収入もしっかりあるクリエイター系のお仕事)
さて、あなたなら誰に部屋を貸す?
わたしなら。
これに関してはわりと楽観的なので、まず大丈夫でしょうと思っていますが、一応押さえておこうというのが「ちゃんと家賃を払ってくれるかしら」ということ。なので、きちんとお仕事をされていることは基本条件。この3候補のみなさんはまったく問題なさそうです。①③はご夫婦ともにお仕事をされているし、②も一馬力ではありますが、かなりの高収入だそう。
あとは、キレイに大事にお部屋を使ってくれそうな人だったら良し、でしょうか。・・・でもそんなの実際に暮らしていただかないとわからないのですしね。
ということで、えーなら①②③、誰でもOKです。どうでしょう。・・・と他人事ながら優柔不断を発揮。
①新婚さんなら、お互いテンション高く、きっとキレイに暮らしたいはず
②候補者の中ではダントツ高収入なので、心配することは何もなさそう
③プラスアルファの仕事部屋で、生活の場は別にあるならあまり汚くならなそう
ということで、やっぱり①②③、誰でもOKです。・・・あ、決まらない。
それでどうしたの?
どの方達も良さげで気になることはなさそうで、どの方達でも良かったけれどーーと決めたのが①の新婚カップルだそうです。
newly-wedsということで、ふたりで生活を始める上で、いろんなことがスムーズに決まったらいいだろうな、住む場所もすんなりと決まったらいいだろうなと思い、①のカップルにしたそうです。
あらあ、なんかふたりの門出のお祝いみたいでちょっとステキ。自分にとってだけではなく、相手にとってどうかなと発想できるってステキ。そうですよね、最初の最初からちょこちょこつまずくよりも、いろいろとんとんとんっと決まったら、幸先良さげでちょっとハッピー。
そんなかわいい話を聞いた、春の日でございました。