ひつじ泥棒2

Who stole my sheep?

サステナビリティとからくり人形

 

いつもは気にならなかったのに、突然視界に入ってきて気になったものがありました。この1年ちょっとの間、月に1、2度は通りかかっていたのに、今までまったく気に留めていませんでした。

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ここは「マーブルロードおおまち」という名前の中心部のアーケード街のひとつ。写真のような感じに柱が一定間隔で並んでいます。気になるのはこの柱の上部。何かがいるみたいなのです。前からこんなのいたかしら?

こうやって写真で見ると、視線よりずっと高い位置にあるので、自然に歩いているだけでは柱のみしか目線には入ってこなかったのかもしれません。が、気になるとこれけっこう気になります。近寄って見てみました。

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金太郎さん

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浦島太郎さん

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一休さん

昔話に登場する主人公たちがいました。

なぜに昔話の主人公?という疑問はとりあえず置いておき、前からいたかしら?と検索してみたところ、2019年4月にアーケードの改修工事を機に登場したようです。少なくともわたしが今回仙台に住み始めた時点ではいたらしい。ほほう。

こちらのリンク「仙台・話題の現場」のサイト情報によりますと、この人形たちは新しいものではなく、再登場なのだそうです。昔は決まった時間に動き出すからくり人形として設置されていたのが、お人形部分が撤去され、この柱だけが15年以上そのまま放置されていたようなのです。ほうほう。

アーケード街を歩いて行くと、上記の写真の金太郎、浦島太郎、一休さんの他に、かぐや姫一寸法師、桃太郎の全6体が鎮座されていました。

からくり人形と言えば、実は仙台はからくり人形タウンだった過去を持つ街。覚えている限りでは、仙台駅前にあるデパートの壁面、サンモール一番町アーケード街の上部、広瀬通のディズニーストア前のからくり水時計がありました。どのからくり人形も、時間になると音楽とともに動き、街行く人々に安らぎと癒しを届けていました。

しかし、からくり人形や時計の老朽化や故障にともない修繕が必要になった時に、商店街で予算がつかなかったり、制作した会社がすでに廃業していたり、そのまま直されることなく放置、やがて撤去され、姿を消していったそうなのです。

市民の安らぎと癒しのためにそれなりの予算をかけて登場したからくり人形、直せないので撤去しますと再び予算をかけて解体するなんて、令和の今となってはいかがなものでしょうという感じですが、サステナブル時代以前はまあまあありだったのでしょうね。

現在あるのは、この2019年4月に復活した元からくり人形(動きません)のみのようです。

この昔話シリーズのように、過去に撤去された他の人形たちも、実はどこかでひっそり保管されていて、いつかひょっこり再登場なんてことがあったらいいなあと思っています。