2021 年8月期の良品計画の会社データによると、中国大陸だけでも299店舗を展開している無印良品。上海でも大きな駅近くに集まるショッピングモールやデパートのどこかにはだいたい出店しており、中国人に絶大な人気を誇っているかどうかは知りませんが、ポピュラーとまではいかないまでも、決して珍しくはない存在。
中国では、いわゆるふつうの店舗は「MUJI 無印良品(大きめのローマ字と小さめの漢字を併記しています。以降「無印」)」の看板が出ています。ちなみに日本には「無印良品」「MUJI」「MUJIcom」「MUJI to Go」「Café / Meal Muji」「Café Muji」など、いろいろな無印ファミリーがあり、区別がつくようなつかないような感じ。
中国にも「Café Muji」などいくつかのオフィシャルな無印ファミリーがありますが、それに加え偽無印ファミリーもあるようです。ひところ商標問題で騒ぎになった北京の「无印良品 Natural Mill」(「无」は「無」の簡体字)や、大連には「無章雑货」(「货」は「貨」の簡体字)なるお店がそれ。・・ちょっと行ってみたい。
変にそんな話を聞きかじっていると、ちょっとおや?と思うものを見かけると、ついついこれ怪しいんじゃない?と怪しい認定をしてしまいたくなるのはわたしだけではないはず。きっと。
年明けにモールに行ったときに、店頭に虎商品が並んでいました。うんうん、寅年ですもんね。かわいいですね。その他にも、虎ノート、虎のお箸、虎バッグなどが並んでいます。
・・・ん?こんな虎グッズ、日本に売ってましたっけ?
ーーー否。
なんでしょう。アレなやつでしょうか。
・・ってすぐそう思っちゃうのって良くないですね。でも疑っちゃいますよね。前科もいろいろありますものね。でも決めつけるのはよくない・・と疑い満々で検索してみました。
なんでもこちら、アントフォーレストと無印のキャンペーン商品でした。
「アントフォーレスト」とは、アリペイ(スマホ決済アプリ)に内蔵されたミニプログラムのひとつで、アリペイやアリババ系のサービスを通して、脱炭素などの環境に配慮した行動(徒歩、公共交通機関の利用、オンライン決済など)を行ってエコポイントを獲得し、そのポイントでアプリ内にある木を育てるゲームです。
そしてユーザーがアプリで育てた木(1本につき2〜3年かかるそうです)を、実際にリアルな世界で砂漠化が進んでいるところや、自然保護地区などを自分で選んで植林できるという参加型(何と言っても昨年時点で6億人が参加している)のリアル植林ゲームなのです。
ゲーム性のパートについての詳細は割愛しますが、以前知り合いに見せてもらったのでは、自分の貯めたポイントが友だちから奪われたり、友だちのポイントを奪ったり、そんな感じのゲームでした。
そんなわけでこのアントフォーレストと無印がタッグを組み、寅年にちなんで、グラフィックデザイナーの新村則人デザインのネコ科の大型動物を模した無印の商品を購入して家に連れて帰ろうコラボ・キャンペーンを行なっているそうなのです。購入金額は内モンゴルへの植林のために使われるそうです。
疑ってごめんなさい。とってもいい取組みでした!すばらしや!