つい最近日本版の大晦日をしたところですが、そのひと月後の1月31日、今度は中国版の大晦日を迎えました。中国の大晦日は、みんなでご馳走を食べ、紅白的なものを見て、みんなで餃子包んだ水餃子を食べながら、除夜の鐘ではなく爆竹の音と共に新年を迎えるというのが伝統的な過ごし方のようです。上海は数年前から爆竹禁止令が出ているので、耳をすませば、遠くの方から風に乗って爆竹の音がうっすらと聞こえるような聞こえないような気がします。新年の迎え方も時代と共に少しずつ変わっていくのでしょう。
日本人家族の我が家はとくに中国の伝統的な大晦日やお正月はせず、シュハスコランチへと向かいました。
シュハスコは串刺しにしたお肉を岩塩で炭火で焼くブラジルのバーベキュー。シュハスコの専門店をシュハスカリアといい、サラダバーがあり、お肉は食べ放題です。
日本人好みの味付けの多いブラジル料理ですが
想像以上のにんにくと塩が使われているので、ちょっと注意が必要
(でも美味しくて食べちゃう)
本当はブラジルビールからのブラジルのカクテル、カイピリーニャで乾杯!としたいところですが、食べるとあまり飲めない、飲むとあまり食べられないタイプです。そんなわけで、今回はノンアルコール、ブラジルの国民的ソフトドリンク、ガラナで乾杯してきました。久しぶりのガラナは記憶の数倍甘かった。
今回行ったシュハスカリアは、上海市内に数店舗ある「Latina」。この日はピッカーニャ(いちぼ)をたらふく食べよう!と決めていたので、美味しそうな野菜料理やサラダ、フェイジャオン(マメスープ)たちはごくごく控えめに、フルーツバーやスイーツバーの誘惑と戦いながら、お肉を満喫してきました。
いろんな部位のお肉のほかにも、チキン、エビ、パイナップル焼きなどが回っています。食べたいパーツがなかなか来なければ、ギャルソンに「ピッカーニャが食べたい」とお願いすればOKです。最後に焼きの甘いピッカーニャを食べてしまい、帰宅後ちょっと大変なことになるのですが、それはまた別の話・・
ふだんはボサノバがかかっていたり、夜にはサンバやMPB(J-POP的なジャンル、B-POPとは言わないけど・・)のライブパフォーマンスがあるそうですが、この日はすっかり春節モードで「♪恭喜恭喜(ゴンシーゴンシー)にゃにゃにゃにゃにゃ〜!!」な、教育テレビでかかっていそうなお正月ソングが流れ続けていました。
1週間ほどの春節の連休は、コロナの感染対策強化中のため、今年はどこにも行かず上海に残る人も多く、とくに外国人はよっぽどの事情がなければ上海で過ごされたのではないでしょうか。そんなわけでお店には外国人客も多く、わたしたちのすぐ後にお店に入り、わたしのすぐ後ろに座った方も、おそらくそんなひとりのようでした。
その外国人はひとりで来ていて、お肉もサラダバーもわっしゃわっしゃ食べていました。どんだけ食べるんだと思うほどの大食いっぷりでしたが、お肉も野菜たちのレベルの高い食べ放題のお店なので、美味しいものを食べたい大食いさんにはぴったり。
私たちがお店に入ってから2時間近くが経ち、そろそろ帰ろうかな、もう一口焼きプリンが食べたいな、いやもうやめておこうかなと思案していたところに、うしろのお一人様外国人テーブルに、一人の女性が登場。え、今?
「あん、遅れちゃったー」的なことは言っているようで、その口調からも、雰囲気からも、まったく反省の色は見えない、そんな彼女は間違いなく上海人。2時間も待たされた彼はさすがにブチブチ中国語と英語ミックスで文句を言っていましたが、彼女のわけのわからない言い訳にくるくるくるくるっとまるめこまれ、あっという間に話題はお店にかかるお正月ソングの「♪恭喜恭喜(ゴンシーゴンシー)」に・・。
待ち時間2時間弱、登場から丸め込み完了まで2分強。上海女子の遅刻っぷりは聞きかじっておりましたが、まさかこれほどまでとは思いませんでした。そして登場後の鮮やかに(?)彼氏を黙らせる術。魔法でもかけたのかというくらい、あっという間に自分のペースに持っていく上海女子マジック。おそるべ上海女子。
これが逆の立場になって、上海女子が待たされた場合ってどうなるのでしょう。上海女子を待たす勇気のある人っているのでしょうか。興味が湧いてきました