ひつじ泥棒2

Who stole my sheep?

フェアモント・ピースホテル(和平飯店)で夏のお泊まり会2

 

夏休みのお泊まり会、上海外灘(ワイタン・the Bund)に建って間もなく100年(正味93年)を迎える、歴史的建造物「ザ・サスーンハウス」こと、フェアモント・ピースホテル(和平飯店)に行って来ました——のパート2。

whostolemysheep.hatenablog.com

ピースホテルのルーフトップバーから

1930年代の外灘:中央右寄りの三角の塔がついているのがピースホテル

すぐ上の写真は、ホテル内にあるピースホテル・ミュージアムにあった1枚。右手が 黄浦江(フアンプー・リバー)で、川と並行して走る通りが中山路。通りから直で船着場とは。

当時は道路からそのままニョキニョキと何本も桟橋が出ていて、生活の場感がムンムンですが、今ではすっかり整備され、プロムナードもできて今ではすっかり観光地。

ガイドツアーのあるホテルってたのしい

上海の歴史の一部でもあるフェアモント・ピースホテル、宿泊客向けにホテルツアーを実施していたので、参加させていただきました(そしてブログのネタに使わせていただいています)。今はコロナの影響で、外国人客(もしくは中国語のできない客)がほとんどいないので、英語ツアーは我らを含め4名のプライベートツアー。

公式のツアーじゃなくとも、裏ツアーと言いますか、ホテル探検は大好物メニューのひとつ。でも、いろんなところをうろうろしているとちょっといけないことをしている気にもなります。宿泊客だし、こそこそしているわけじゃないんですけどね。

いや、こそこそしてるから余計に楽しいのかも

公式のツアーでは、ホテルの歴史、歴代のメニューや食器、調度品、歴代の宿泊客のそうそうたるメンバーたちの記録など、たっぷりと見せていただきました。宿泊するためのホテルというより、ホテルそのものが観光資源。

チャップリンが演奏したピアノ(Steinway & Sons)

レセプションルームではイベント準備中

キャセイ・ホテル」として創業した1929年、このホテルは上海の租界時代のひとつの象徴でもあるのですが、その後、1949年に中国共産党によって上海が占領された後は、党関連のオフィスとしての人生(ホテル生)を数年歩みます。

1952年に上海市政府に接収、その後1956年に「和平飯店」として再びホテルとしての営業を再開しますが、世は文革の時代、上海人民公社のグループの拠点としての歴史もあったりなかったり。この辺り「鎌倉殿の13人」に劣らない悪い感じがじらっと漂いますが、このブログでは割愛。

その後は政府のホテルから、普通の(?)ホテルとなり、2007年からの3年に渡る大リノベーションを経て、2010年「フェアモント・ピースホテル」として、3つ目の名前で生まれ変わりました。

1956年の「和平飯店」時代から現在まで、変わることなくホテルの顔であり続けているのは、1階のオールド・ジャズ・バンド・バー。

Old Jazz Band Bar

ジャズバーを訪れた歴代のセレブたち

床と壁と柱は、1929年当時のまま使っているんですって。その他の調度品などは当時のレプリカだそうです。残念ながらロックダウン後休業していますが、こちらのジャズバー、場所が古いだけでなく、バンドメンバーのオールドさもギネスに載る「オールド・ジャズ・バンド」なんです。

何がすごいって、1956年から変わらないバンドメンバー、上海のアラナイおじいたち(こんな言い方聞いたことないけど、around 90・・)。それはギネス入りしますよね。

近年では誰かがお休みしたり、復活したりを繰り返しながら、コロナまでは変わらずステージに立っていたそう。以前、夫もライブに行っていました。わたしも行きたかったー。YouTubeでおじいたちの渋いライブを観ることができました。

今回のコロナでのタイミングでお休みになったけれど、あのメンバーでの復活の予定はあるのかとガイドさんに訊ねたところ、さすがにあのメンバーがそろうことはもうないかもね・・とガイドさん。「だってみんな90超えてるし」ですって。そりゃそうか。

中華ブレックファーストを満喫してきました サイコー

ホテルといえば、ホテル朝食のファンの方も多いと思いますが、お見事ですというしかない素敵な朝食でした。中洋ともに充実のラインナップでしたが、せっかくなので2日間とも中華を満喫。

日本などでちょっと素敵なホテルに泊まっている時に、中国の団体客の方達と出会うと、あまりの賑やかさ(やかましさとも言う)におののいてしまいますが、同じ高級ホテルでも、中国のホテルにいると「活気があって、これもまた良し」というか、むしろ好ましく思えるのはなぜでしょう。

廊下の天井

余談ですが・・、ホテルのデザインや調度品の中に、隠れミッキー的な感じで、VSの文字(初代オーナーのVictor Sassoonの頭文字)や、サスーン一族にが可愛がられていた二頭のグレイハウンド犬が隠れています。(隠されているわけではないのかも)見つけても特にラッキーとかいうわけではないです。

いろいろ書きましたが・・朝ごはんはサイコーです。