シーズンなもので、ふたたび蟹麺。
ちなみに蟹麺は、中国麺カテゴリとしては「拌麺(バンミエン/ban mian)」の種類にはいります。拌麺とは、まぜそばとか、和えそばとかそんな感じのもので、上海では「○○拌麺」としていろいろなバリエーションがある、メジャーな麺カテゴリのひとつ。
特に葱油拌麺は、ネギを炒めて香りを移した油に醤油で味をつけたタレを絡めて食べる拌麺で、上海のごはん屋さんならどこでも食べられる、ソールフード的な存在です。
日本で市民権を得ている拌麺は、油そば、「汁なし」担々麺、ジャージャー麺(ジャージャーってなに?)あたりでしょうか。
ちなみに、拌麺以外の麺カテゴリとしては、スープ麺の湯麺(タンミエン/tang mian)と、炒めた麺の炒麺(チャオミエン/chao mian)があります。
日本では馴染み深い、蕎麦、中華そば、うどんなど、湯がいた麺を水でしめ、それぞれのつけだれにつけて食す「つけ麺」は、中国(上海?)では見たことがありません。中国につけ麺文化のある地域ってあるのかしら。
本日の蟹麺は、上海のお隣にある水の都、蘇州市(東京ー静岡間の距離感)からやってきた「裕兴记面館(裕興記麺館)」の蟹麺です。おそば屋さんの名前、「裕興記/ユーシンジー(yuxingji)」の意味はわかりませんが、蘇州では古くに創業した老舗のそば屋のようです。
蘇州麺は上海でもとても人気のあるおそばのひとつ。蘇州麺独特の、固めに茹でたこしのある細麺のストレート麺と、上海蟹のカニの餡のコラボ、どんな感じなのか楽しみです。
ちなみに、上海蟹と呼ばれるこのカニ、産地は上海ではなく、近隣の江蘇省、浙江省、そして蘇州市などです。東京ディズニーランド的なあれでしょうか。
あとは好きなように混ぜ、蟹酢をかけたりかけなかったりしていただきます。別盛りの青梗菜は見なかったことにしましたが、小籠包と一緒に食べる生姜の細切りも、カニのソースと一緒に混ぜて食べます。
このタイプの麺も合うー。大変美味しゅうございました。