ひつじ泥棒2

Who stole my sheep?

¡¡¡#TodosJuntos!!!

 

天気の良い、強い寒気の流れ込む寒い週末を迎えている上海。

長く続けてきたゼロコロナ政策、どんな収束を描いているんだろうと、いろいろなシナリオを想像するものの、一向に姿勢を崩す気配はなく・・だったのですが、ここにきてまさかのハードランディング。えーいきなりそんなことしちゃう?な発表の数時間後にはもう世界が切り替わっていました。はやっ。指数関数的に増えていく感染者数、はやっ、こわっ。

わさわさと落ち着かない気分のところに、さらにわさわさを上乗せしてくるもうひとつの要因は、もちろんワールドカップの行方です。

この数日はアルゼンチンソースの記事やSNSしか追っていないので、すっかりバモスな気分でおりますが、世間一般の感触はどんな感じなのでしょう。知りたいような、知りたくないような。

南米一を決めるコパ・アメリカ2021の時は、ABEMAにしっかりと課金し(さすがに決勝Tは有料だった)、仙台の自宅で早起きしたり、仕事をしながらほぼほぼ全試合観戦していたのですが、ブラジルとの決勝の直前までアルゼンチン寄りのSNSしか追っていなかったため、世界のみんなも当然アルゼンチンの(もしくはメッシのと言い換えも可)優勝を応援していると信じて疑っていませんでした。

が、しかし。試合直前、他のソースをちょこちょこと見てみると、ABEMAで解説をしていた元日本代表のみなさんをはじめ「メッシには勝って欲しいけどやっぱブラジルかなあ(ニヤニヤ)」・・・そんな感じ。

さらに、南米の大半は(・・と言うかアルゼンチンメディア以外はみんな)当然のようにブラジル勝利予想。ブラジルの強さはもちろんリスペクトですが、あらためて南米でのアルゼンチンの立ち位置(嫌われっぷりとも言う)を体感した次第。

「南米のアルゼンチン人嫌い」を知ったのは、アルゼンチンに引っ越す前に住んでいたブラジルサンパウロ近郊の町の近所の小さな語学教室でした。ブラジルの公用語ポルトガル語を習うために通っていたのですが、アルゼンチンに引っ越すことが決まり残りのレッスンをスペイン語に変更してもらったのです。

その時の先生がキューバ人の方だったのですが、彼にアルゼンチンってどんな国かと尋ねると、ドリアンに納豆とくさやをのせたプレートを鼻先に差し出されたかのようなしかめっ面で、う〜とうめき声をもらし言いました。

「これから数年間アルゼンチンのブエノスアイレスに住むことになる君にこんなことをいうのは本当に心苦しいのだけれど・・・」<ブエノスアイレス><アルゼンチン>と発する度に心から嫌そうな顔を作って彼は言いました。

「わたしたち中南米人はみんな、これは大げさに言っているわけではなく、みんな、アルゼンチンが、いや、アルゼンチン人が嫌いなんだ」

ほんと、これからアルゼンチンに住むことになった初対面の生徒に言うセリフにしては、なかなかパンチの効いた発言です。

中南米人は、大きな声では言えないけれど、ブラジルのこともさほど好きではない。でも、もし何かのことで、ブラジルとアルゼンチンが対立することがあれば、間違いなく他の中南米諸国はブラジルにつくと思うよ。もちろん正直に言えば、どっちも倒れたって構わない、どっちでもいいんだ。でも、どちらかを応援するとなった時、アルゼンチンと言う人はいないと思う」

・・・って、えええ?そうなんですか・・・?

そんなわけで、アルゼンチンに行く前まではどれだけひどい国なんだとおののいておりましたが、住めば都。楽しいアルゼンチンライフを過ごしましたし(実際住んでみて、キューバ人の先生が言っていたことのニュアンスはしかと理解できましたが)、2014年のワールドカップでは、アルゼンチンのワールドカップへの重く熱い想い、決勝へ進んだ時の熱狂と、決勝で敗退した時のカオスを、アルゼンチンで肌で感じることもできました。

そんなこともあり、昨年のコパ・アメリカの時にアルゼンチン以外のみなさんが、ブラジルを応援していたと知った後も、ま、そうか・・と思ったものです。結果、大方の予想を覆し、アルゼンチンがコパを勝ち取ったわけですが。

さてーーーーーー。いよいよです。

アルゼンチンもフランスも、どちらも観ていてワクワクするプレーをするチームですし、そんなチーム同士の対戦を決勝という最高の舞台で観ることができるのはステキなことです。

チームはおいておいて、個人的にはアルゼンチンのディ・マリア一押し、フランスのグリーズマンも見ていたい選手のひとり。なによりアルゼンチンを、チームを応援するために、メッシと獲る(であろう)最後のワールドカップのために、はるばるアルゼンチンから今もなお続々とカタールに向かって集まってくるアルゼンチンサポーターたちを見るのも楽しみ。

緊張でおなかがどうにかなってしまいそうですけど。明日までこのわたしのノミのハート持つかしら・・バモー!

まずは今夜のクロアチア・モロッコを楽しみます。ふうっ

#TodosJuntos

#TodosJuntos:メッシが決勝を決めた後にインスタにアップしたコメントにつけたハッシュタグ。アルゼチンの代表メンバーたちや、元代表たちがみんなコメントしていて胸熱