ひつじ泥棒2

Who stole my sheep?

シナモンロールが溢れている上海

 

上海に来た2018年から一気に増えたもののもうひとつ、それはシナモンロール

via: KKKail@小红书

シナモンロールを置いていないカフェやベーカリーはそれだけで機会損失と言うのも大袈裟ではない上海。集客とSNSが切り離せない現代の上海において、SNSで紹介して欲しいのならば、見栄えのいい、そして美味しいシナモンロールは必須アイテムのひとつになっている。

カフェシーンのアップグレードとタイミングを同じくして、上海のシナモンロールシーンも一気に変化した。2018年に上海に来たばかりのころは完全にシナモンロール難民で、シナモンロールが食べたくて食べたくて、でも中国のSNSが使いこなせず英語情報に頼って検索をしていた頃に見つけたお店が当時唯一のシナモンロール専門店、CinnaSwirl。アメリカ人の夫婦が2013年にオープンしたシナモンロール屋さんは、いかにもアメリカンなシナモンロールでほんっと美味しい。

当時上海に住んでいたアメリカ人が一時帰国から上海に戻る時に空港のシナボンシナモンロールのチェーン店)で最後のシナモンロールを食べる話や、中国にシナモンロールをダースで持ち込む話とか、シナモンロールネタが在中アメリカ人の間で繰り広げられていた。

懐かしくてデリバリーしたCinnaSwirl(ちなみにこれでライトフロスティング

www.instagram.com

今はいたるところに美味しいシナモンロールがあふれていて、カフェストリートを歩けば両手いっぱいのシナモンロールが買えるようになった上海。あのブログを書いた子たちが今も上海にいたら語り合いたい。

Dosageのシナモンロールとシナモンケーキも好き

延平路に移転したSLOPPY GIN

売り切れていた・・

最近好きなのはちょっと前に移転したSLOPPY GINのクセ強めのシナモンロール。でもこの日は行くのが遅くて売り切れていた。(この丸いドーナツも絶品)

CinnaSwirl一択だったあの頃よ・・と思う。

上海カフェシーンの興隆と衰微(と、わたしのコーヒー豆)

 

上海に来た2018年の春は、上海のカフェブームに向かってフルに加速しはじめたころで、新規のカフェがどんどんオープンしているところだった。

アクセルベタ踏み状態の中国らしく、玉石混淆、良いものも悪いものも一緒くたに、ものすごい勢いでカフェ展開をしていった。そして、いつの間にか上海は世界で一番カフェの多い街になっていた。中国の猪突猛進的な推進力ってほんと恐るべし。

外飲みコーヒー圏の拡大から半歩ほど遅れたものの、家飲みコーヒー文化もずいぶんと身近なものになり、欲しいコーヒー豆がいつでも手に入るようになった。

・・のだけれども・・。次にやってきたのは豆の値段の高騰。上海に限ったことではないだろうけれど、良い豆は恐ろしく高い。コーヒー豆もワインや日本酒のようになってしまう日が来てしまった。せつない。

これぞという豆はもはやお誕生日用か特別の日のごちそう、あとは外で飲む用とし、日常には日常レベルの豆を飲むことにした。

わたしが日常使いのコーヒー豆に求めているのってなんだろうと考えてみた。納得の値頃感というのは絶対なのだけれど、いつも豆を買うお店の共通点は次の6点だった。

1)店舗がある(やっぱりこの目で確かめたい)、2)デリバリー対応可、3)500g前後単位の値段設定がある、4)味が好み、5)中浅焙煎アリ、6)店で焙煎(市内なら別店舗もOK)

わたしのポイントを押さえているのがこの3店。

Kamogawa(广元路店)、HEFA Coffee(番禺路店)、That Cafe(幸福里店)

Kamogawaの「鴨川零号」という名前のコロンビアとグアテマラブレンドが一番多く買っているの豆で、HEFA Coffeeのエチオピア雲南ブレンドと、That Cafeのエチオピアは同じぐらいの頻度、1−2−1−3−1−2−1−3・・・な感じで買っている。

上海のカフェブームはどこまで続くのだろうと思っていたけれど、もうとっくに折り返しを過ぎているそうだ。今はオープンさせても3ヶ月で撤退せざるを得ないくらい厳しいみたい。まあなあ、生き急いでいるかのようなカフェブームだったもんなあと思う。

これからの数年を生き延びたお店が、5年後10年後の上海カフェの心の拠り所となるのかな。

お昼に食べる、上海のローカル朝ごはん

 

上海も花粉ではないけれどプラタナスの綿毛が花粉症と同じ症状をもたらすここからのシーズン。ピークはまだ先なものの気温が少しずつ上がってきたので、じらじらと綿毛が漂っているみたい。くしゃみが止まらなくて大変・・・

今日は朝ごはんのこと。

中国は外で朝ごはんを食べたり買ったりするひとが多いけれど、我が家は外ごはんの習慣はない。家でコーヒー、フルーツ、パン。パンがホットケーキになったり、フルーツがヨーグルトになることはあるけど基本的はこの3セット。

コロナで実家に居候していた間の朝ごはんは、お味噌汁、野菜(ブロッコリー、酢たまねぎ、トマト)と卵焼きを食べて、その後にコーヒーという謎の順番で食べていた。母との生活だったのですごいヘルシー。

中国は、どのエリアもだいたい外朝ごはん文化圏で、朝5時半とか6時から朝ごはん屋さんが空いている。地域によってメジャーな朝ごはんは違うけれど、上海ではほかほかの肉まんや野菜まん、ほかほかの豆乳、ゆで卵、あつあつの大餅(ダービン、中華パンケーキ)などをビニール袋に入れてもらってテイクアウトして会社で食べたりするのが多いみたい。

わたしは朝ごはんと食べに行くことはないけれど、中国の朝ごはんメニューは好きなので、お散歩がてらお昼に食べたり、夫のいない日などに早めの夜ごはんとして食べたりする。ファストフード店のように店内でちゃちゃっと食べられるお店もある。

いつも同じものばっかり食べる派、色々食べてみたいなあとは思っているのだけど。

咸豆浆(シエンドウジャン)と油条(ヨウテャオ)がいつものオーダー。咸豆浆は、温かい豆乳と醤油ベースのタレに、乾燥エビ、海苔、ネギ、油条を切ったものとお好みでラー油をかけたもの。豆乳の中華スープみたいな感じ。油条は細長い揚げパン。咸豆浆の中にも油条は入っているのだけれど、それとは別に揚げたてのサクフワの油条も食べたいから買っちゃう。

写真は台湾系のチェーン店、早安山丘。ここは咸豆浆が6元(約120円)で油条が2元(約40円)。合計8元(160円)とリーズナブル。

基本的に朝ごはんメニューなので、お昼に食べてる人はほとんど見たことないけれど、好きなので食べる。他の人たちはお昼は麺と小籠包とか、ワンタンと肉まんとか、そんな組み合わせが多みたい。

日本に戻ったらペリカンのパンを朝に食べるのが楽しみ!

上海の小さい春みつけた(愚园路)

 

もうひとつよく歩く散歩道、愚园路(ユーユエンルー)。

こちらは上海のカフェストリートのひとつで、少し前にYouTube「李姉妹ch」 でも愚园路に来ていておーっとなった。天気も良いし、中華デザートのカフェに向かってみた。

ゴミのように捨てられているけど、配達物のような・・

かぼちゃ、玉ねぎ、山芋×2、さつまいも、かな?

ダンボールはともかく

野菜たちはせめてお買い物袋にいれて置いてほしい。哇哈哈(ワハハ)の箱は飲料水が入っているみたい。ワハハの文字を見て我が家にあるであろうワハハの缶の存在を思い出した。

ワハハは中国の大手飲料メーカーなのだけど、ちょうど2年前コロナ禍の上海のロックダウン中の配給の中に、ワハハのデザート缶がちょいちょい入ってきていたのだけど、うちのアパートメントの住人たちには不評だったようで、アパートの「ご自由にお持ちくださいコーナー」にいつも大量に並んでいた。

ちょっと興味があって一缶だけ取っていたのだけど、食べられることなくパントリーにいた。

賞味期限とっくに切れていた

 

Amazonにいっぱいあった

ふだんは思い出すことなんてないけれど、ここでワハハの箱からあの春を思い出すとは・・恐るべしだわ。愚园路とは全然関係のない話ばかりだけれど。

さて、目的の中華スイーツカフェへ。

壁を塗り直していた

 

今週のお題「小さい春みつけた」

上海の小さい春みつけた(利西路)

 

よく歩く散歩道のひとつ、利西路(リーシールー)。

大通りから入った住宅街の細い道で、カーブしている道に沿ってカーブのある建物が建っていたりする。古い住宅や、アパートが並んでいる通りなのだけど、なぜここに?みたいな人気カフェもある。カフェと、不思議なカーブと、古い建物、そんな利西路の構成要素が地元SNS人たちのハートをくすぐるらしい。撮影スポットや、撮影のコツなども細かく紹介されている。

良い感じの風景に紛れて監視カメラがいっぱいあるのも上海風味

外干しスタイルも上海風味

 

今週のお題「小さい春みつけた」

魚のすり身とエビの大きいワンタン、ミシュラン上海のビブグルマン店

 

前回に続き、再びビブグルマン上海から(べつにシリーズものではないのだけどなんとなく)、同じく今年のビブグルマンに選ばれているお店で食べたワンタンのはなし。

「井梅無錫麺館・私房麺」という麺屋さん。こちらも上海に数店舗あるのだが、今回行ったのは中山公園駅のショッピングモール(龍之夢)の地下のフードコートにはいっているお店。

奥にももう1ホールある広いお店

常温水やお湯はセルフ

太湖三白大饂飩(ワンタン)とスープ

タレは甘み強め、ちょい辛、シビレ極少

「太湖三白」とは、上海の隣り浙江省にある「太湖(上海蟹が取れる湖)」の3つの特産物のことで、「銀魚(シラウオ)」、「白魚(白身の魚)」、「白蝦(白エビ)」の3種。太湖三白大饂飩は、この3種のすり身とプリリンとしたエビの切り身が入った大きいワンタンが8つも入った一品。

ワンタンは、上に乗っているの卵焼き、茹で野菜(クタクタで何かわからなかった)、干豆腐の細切り、海苔、ネギと一緒にお碗の底にあるタレを絡めて食べても良いし、付け合わせのスープに入れてワンタンスープにして味変も良いし、テーブル調味料の黒酢で食べるのもまた良しという、一品で3パターンの食べ方が楽しめる優れもの。

でも、ひとりで8個の大きなワンタンを食べ切るのはちょっと難しいので、ほんとうは何人かできて何品かオーダーしたうちのひとつとして2個くらい食べるのが良い気がするけど。さすがに半分しか食べれなかった。残念。

ここのモール地下のフードコート、散歩だけでも楽しい

ここにきてラストスパートのごとく町中華を食べてたのだけれど、さすがに飽きてきた。ふふ。日本に帰ってから、日本人の舌に合わせて進化を遂げた町中華の方がもっと好みだったりしてと思ったり、思わなかったり。