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ひつじ泥棒2

Who stole my sheep?

おいしい小籠包を食べに行く[小籠包編/台湾4]

 

whostolemysheep.hatenablog.com

前回のつづき

 

 

「アレもコレも食べたい派」と「コレの食べ比べ派」、わたしは「アレもコレも食べ比べたい派」なのですが、人並みに胃袋がひとつしかついていないので、どちらもとなると厳しいので、今回は後者で。

 

限られた日数の中、何からいきましょう。魅力的な台湾スイーツ、夜市の屋台グルメ、奥が深い茶藝館(チャーイーグアン)で台湾茶を堪能か。壮絶な生き残り合戦を制したのがみんな大好き小籠包(ショーロンパオ)です。

 

かつて南米各地の中華料理店で何度となくオーダーしては、何度となくセイロに入った小さな固めの肉まんを出され「いつか『おいしい』小籠包をおなかいっぱい食べたい」と、毎晩夢にまで見たものです。というのは嘘ですが、おいしい小籠包いっぱい食べたい。

 

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*食べた順番です 

 

上海味香小吃店(シャンハイウェイシャンシャオチーティエン)/台南

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お店の前でおじさんがつくる小籠包

 

台南では小籠包のお店は少ないそうなのですが、だからと言って台南の小籠包が美味しくないというわけではありません。「なんでも美味しい台南」の看板に偽り無しです。近所のおじさんがちゃちゃっと作ってほいっと出してくれたような、それが劇的に美味しかった、そんな感じです。小籠包との相性抜群の、酸味や辛味の少ないちょっと甘めの柔らかい味の酸辣湯(サンラータン)。台湾ビールも美味しかった。

 

地元ファミリーがたくさん来ていました。どのテーブルでもお母さんがチョキチョキと料理にハサミを入れていて「あれは何を食べているんだろう」と興味深々で見ていたら、小さな子供が食べやすいように切っていただけでした。

 

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あふれんばかりの酸辣湯

 

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配達のお兄ちゃんたちに、ここから撮れとか指導頂いたのですが、ホントにこの角度でいいのか

 

鼎泰豐(ティンタイフォン)/信義店・台北

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「お酢3、醤油1ね」とウエイター

 

説明無用の鼎泰豐の台湾本店に行ってまいりました。知らないうちに仙台にも出店していてビックリ。今回候補に入れていなかったのですが、台北にやって来て最初の1セイロをどこで食べようと迷った時に、ここはあえて行っておくべきではないかとやって来ました。やはり外すことのない安定の美味しさです。

 

なんと言っても「世界の」の冠が付くほどの有名店。閉店時間が迫っても次々と押し寄せる各国から観光客を、滞ることなく、多言語を操り、笑顔でキビキビとさばいていく受付のお姉さんの能力の高さ。近くにいたおじさんは「ありゃあ良い大学出てるな」と感心していました。いずれにしても、彼女のようなスタッフは会社にとって宝でしょうね。アッパレです。

 

ちなみに台南では1セイロ7個(60元/約216円)、ここでは1セイロ10個(210元/約756円)、台北にやって来て、エンゲル係数が一気に高くなりました。

 

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安定の味、安心の味

 

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夜9時近く、15分待ち

 

點水樓(ディエンシュイロウ)/懷寧店・台北

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湯気の向こうに宝石が

 

街のごはん屋さんという雰囲気から一線を画す、正統派レストラン。お店にやってきた有名人写真も格式高め、横綱白鵬や、Sex and the CityのMr. Big(クリス・ノース)。シックでエレガントな上海映画に出てきそうな店内です。世界の鼎泰豐を破って人気投票1位に輝いたお店と教えていただき、絶対来ようと決めていました。

 

ひとつめを口に入れると、ちょっとした驚きが口の中に広がりました。なんでしょう、思ってたのと違う角度からの美味しさ。スタンダード、オーソドックスを極めるとこんな感じなのでしょうか。たっぷりの肉汁、繊細な舌触り、しかと堪能してまいりました。他の点心やお料理もビールも美味しかった。

 

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デザートに食べた揚げパンまで美味しかった

 

f:id:pucayu:20170114172856j:plain「2010年北台湾レストラン評価唯一最高評価5星獲得」的なことが書いてある電飾看板と、メニューから離れない男性

 

済南鮮湯包(ジーナンシェンタンバオ)/台北

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湯気の中から極薄皮の小籠包

 

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本日の包み担当。極薄皮のヒダが作られてます

 

注文が入ってから作ってくれるんですって。調理場が見えるガラス横の席に通されたため、ちょっとしたエンターテイメント。ポリポリときゅうりをかじり、ビールを飲みながら小籠包たちが一つ一つ丁寧に包まれていくのを、飽きもせずにずっと眺めておりました。この日の台湾ビールは「18天台灣生啤酒」賞味期限が18日の瓶生。結構好きな味。極楽。

 

お昼に行ったのですが、近所の会社から数人のグループでお昼を食べに来る人たちも多かったです。お店に入るとまず小皿のケースから好きな皿を各々取り席につきます。小皿はマストっぽい。わたしも会社の近くにこんなに美味しい小籠包のお店があったら、2日おきで通います。

 

今まで食べた中ではちょっと大ぶりの小籠包。最初の一口、極薄の皮が口の中で「パン」と弾けるような感覚に驚きました。涙がでそうなくらい美味しい。

 

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きゅうり美味しかった

 

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また来たい

 

どこの小籠包が一番美味しいのか

「台湾一美味しい、すごく美味しい」と、数ある選ばれしお店の中のほんの一部しか行っていないので、どこのお店も全部美味しかったとしか言えません。超ハオチーです。それぞれのお店に、店員さんやまわりの人とのちょっとしたやりとりや、その前後のいろいろなこともあいまって、どれも美味しく楽しかった。

 

ネットで検索するとザザザザとヒットするようなお店から、夜市の屋台、知る人ぞ知る近所の隠れた名店まで、毎日食べても全部のお店には行けない数の小籠包のお店が存在する、それこそが素晴らしい。

 

そして、小籠包以外にも、まだまだ美味しいものがたくさんある台湾。豊かな食文化を持つ国は楽しいです。

 

 

ヒトメボレ[台南編/台湾3]

whostolemysheep.hatenablog.com

前回のつづき

 

高雄で寄りたいなあと思っていた牛肉麺(ニウロウミエン)のお店があったのですが、お店の前までいくとシャッターが半分降りていて「営業は2日から」の張り紙がありました。お店の中では、家族のみなさんが牛肉麺的なものを食べながらテレビを見ていらっしゃいました。新年快樂!台湾鉄路で台南(タイナン)へ。

 

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* 文中グリーンの太字はオフィシャルサイトへのリンクです

 

人生のやりたいことリスト、1行追加します。

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夜の林百貨店(リンパイホオ)

 

電車にのって台南駅に到着。レトロな駅の魅力的な姿に、もうすでにノックダウン。新しいところに出かけるたびに「この国(地域)住める?住めない?」と勝手なことを考えていますが、台南は住みたい!住まわせてほしい!住まわせてください!こういうのをヒトメボレっていうのかもしれません。人生のやりたいことリストがまたひとつ分長くなりました。「台南に住む(3ヶ月くらいの長期滞在でも良しとする)」

 

改札を出て右手にある案内所で地図をもらい、宿泊予定のホテルの場所を聞いてみました。優しい男性が地図にクルクルと丸を描いてくれます。すぐ近くのようですが、念のためどのくらいで着くかを聞くと、なんと25分と言うじゃないですか。そんなさらっと、びっくりします。バスがあるかを尋ねると「紅線と藍線のどちらでも大丈夫だよ。林百貨店で降りてね」とのこと。

 

これだけの情報で、言葉の通じない国ならなおさら不安になるところですが、台湾のシンプルでわかりやすい、しかも安い、旅行者にも優しい見事な交通システムのおかげで、迷うこともなくバスでぴゅーんです。

 

台南で泊まった富華大飯店(フーワードホテル)は目印として教えていただいた「林百貨店」の向かいなのですが、このデパートそのものが歴史的建造物の観光名所でした。そういえばテレビで見た時あるかも。駅から25分と言われた時には、宿のチョイス間違えたかもと思いましたが、むしろ中心地はこちら側だったようで、Booking.comのスコアと料金だけで選んだにしてはグッジョブです。

 

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左上から時計回り、百貨店の林ロゴ、店内にある書店の本棚、おトイレも林ロゴ、歴史的価値のある屋上

 

台南さんぽ

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一階建てを無理やり二階建てにしたせいでベランダがミニチュアだった

 

かつて、歩いているだけでこんなにもウキウキ・ワクワクさせてくれた町はあっただろうか。どの道にも、どの小道にもトキメキました。ただ歩いているだけで、いろいろ楽しい。ああ、住みたい。ふう〜。多分、歩きながら100回くらい幸せのため息をついたに違いありません。……ウザいですね、わたし。でもしょうがないです、だって好きになっちゃったんだもん。

 

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(こう見えて)秩序あるバイク王国。全力でバイクを拒否するリトル・プリンスがかわいい

 

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いろいろ楽しそう

 

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台湾全土で食べられている担仔麺の元祖「度小月(ドゥーシャオユエ)」出汁の効いたさっぱり味

 

台湾ガイドブックを立ち読みしていた時、台南推しの特集や、日本人女性のツボをグイグイ押してくるあざとい見出しをたくさん見ました。そんなわけで、来る前は「ふふん、どんなもんかまあ見せてもらいましょうか」的な小憎たらしい気持ちがあったことは否定できません。「ノスタルジック」とか「レトロ」とか、おまけに美味しいものとカワイイものが山とある。乙女心のくすぐり方がベタでいやらしいなあ、と本屋の台湾コーナーで思った自分に「そんな可愛げないこと言ってないで、素直に台南の本でも雑誌でも一冊買っておきなさい」と教えてあげたい。

 

北へ

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受験票のコピー付きの司法試験、本気度高い。下はテストで百点!大願成就!

 

わたしも絵馬に「台南に(せめて3ヶ月でもいいので)住む」と書かなきゃ!神様ヨロシク。楽しい時が過ぎるのは早いものです。後ろ髪をグイグイひっぱられておりますが、台南を去る時が近づいております。また戻ってくるからね。

 

台南から台北へは台湾の新幹線、台湾高速鉄路で。台湾は春節、旧暦の正月が祝日ですので、この年末年始は祝日ではなく普通の週末。元旦が日曜だったので、ラッキー3連休でしょうか。……ということで、すっかり気を抜いておりました。駅についたら空席無し。普通にウェブで予約できるのに、なめておりました。

 

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まあ、立ちでもOKです。と思っていたら、優しいイケメン台湾男子が席を譲ってくれたりして、見た目だけじゃなく、やることがイケメン。台湾、すごいです。

 

そして、新幹線で楽しみにしていたのは、ウワサの台鐵便當(たいてつべんとう)。写真のチキン弁当は100元(1元=3.6円)です。いろんなバリエーションがある、台湾の駅弁。とっても、気になってました。と言ってもお米をあまり食べないわたしの楽しみは、駅弁を買うこと、そして煮卵です。もちろん八角風味、黄身まで染みていてとっても美味しかったです。卵以外は夫の胃袋へ。

 

いざ、北へ。

 

 

南へ[高雄・墾丁編/台湾2]

 

台湾の南、第2の都市高雄(ガオション)からはじまる台湾旅行。寒いニッポンから暖かい(ことを切に願う)タイワンにやってきました。ラッキーなことに暖かい冬のようで、わたし的には初夏のような、もしくは暖かい秋のような日々。寒くないってステキ。

 

通(イーカートン)(英語名: iPASS、Suicaのような交通機関やお店で使えるICカード)を購入し地下鉄で市内へ。驚いたことは、地下鉄の乗客を見ると服装が東京のそれと大差なく、ダウンジャケット率が高い。ムレたりしないのか。2駅ほど乗っていると、冷房の強風で彼らの服装もここではあながち間違っていないと納得です。

 

日本もインフルエンザウイルスが猛威をふるっていますが、こんなに暖かい(とわたしは思う)台湾南部でも其処此処で「インフルエンザの季節です」という注意喚起のポスターを目にしました。ウイルスも生き物で、活発化しやすい条件は国によって変異するものなんですね、恐るべし自然界の脅威。

 

台湾南部めぐりの起点は、台北101以前は台湾で一番高い建物だった85スカイタワー内の君鴻國際酒店(85スカイタワーホテル)。カウントダウン花火(爆竹?)を楽しみにしていたのですが、0時まであとちょっと待てずに寝落ちしてしまいました。

 

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部屋からの眺め

 

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* 文中グリーンの太字はオフィシャルサイトへのリンクです

 

台湾最南端のビーチリゾート墾丁(ケンティン)へ

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とりあえずバスターミナルに来たものの、どうやらチケットはここで買うのではないようです。台湾は英語か日本語でほとんどの場合はなんとかなると聞いていましたが、当然そのどちらにも頼れない場合もしばしば。

 

わたし「ケンティン?」バス停のおじさん「ケンティン」わ「ケンティン?」お「ケンティン」わ「ケンティン!」お「ケンティン!」わ「OK、 謝謝!」夫「何だって?」わ「バスのチケットはそこの2階で買ってこいだって」……。旅行者パワー、おそるべし。

 

バスで2時間と少しでケンティンです。バスからは水を張った田んぼに小さな水車がカラカラ回っているのを随分と見ました。魚の養殖でしょうか。のどかなマンゴー園や小さな町などをいくつか通り過ぎていきます。

 

どの町にも必ず、何軒も並ぶ「檳榔(ビンロウ)」屋。噛みタバコのようなもので、道路にはビンロウを吐き出し飛び散った赤茶色跡をあちこちでみかけます。ケンティンの町を歩いていて後ろで声がしたので振り返えると、歯から歯茎から、口の中が真っ赤になったおじさんの満面の笑顔、軽くホラーでした。一時はセクシーギャルがビンロウ売りになるという手法で売上を伸ばしていたそうですが、当然規制の対象となり、オールド・ハッピー・ビンロウ is back。

 

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 車窓から。左上から時計回りに、首から上が行方不明な仏像、マンゴー、恐竜、ビンロウ屋

 

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屋台準備中。太陽の下(気温は26度ほど)食べ物大丈夫かしら

 

本当はもうほんの少し先の、最南端ケンティンの最最南端まで行こうと思っていましたが、暑さとビールでぼんやりしているうちにここで満足してしまいました。ビーチリゾートの写真がないけど、まあいっか。

 

夜市でさわらのフライ・ヌードル、美味しい!

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際立って大きな人垣ができていた2店。(上)超有名ジューススタンド(下)イケメン風男子

 

「世界で2番目に美しい駅」に選ばれた地下鉄の美麗島駅(日本人建築家、高松伸氏設計)で、イタリア人アーティストのステンドグラスアートを満喫。駅を出るとすぐ六合夜市(リウホーイエシー)です。夜市文化のある国って本当にうらやましい。日本にもあったらいいのに、といつも思います。夜市でちょっと飲んで、ちょっと食べて、また次のお店にいってちょっと飲んで、ちょっと食べて。次の日はまた違う夜市に行って......これを週5回したい。夜市ウラヤマシイ!

 

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兄弟らしい二人が並んで営業しているヌードル屋さんとチャーハン屋さん

 

台湾ビールを飲んだり、胡椒餅を食べたり、ふらふらしながら選んだ今夜のシメは、高雄の地元グルメ、さわらの唐揚げを乗せヌードルです。ちょっと甘め、もれなく八角風味に揚げたさわらと、とろみのついたスープ、小で50元(約180円)。ペロっと食べて、デザートに移りたいところですが、今日はこの辺で。まだまだ旅のはじまり、毎日食べ続けるためには満腹になってはいけません。こういう時に大人になったなあわたし、と実感します。

 

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隠す必要ってある?

 

龍虎塔(ロンフーター)で厄落とし

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龍から入って虎から出るべし

 

厄落としができるという蓮池潭(リエンチータン)の龍虎等で、わたしの厄も落としてきました。ここをぐるっとまわってとか、ここをくぐってみたいな、実際に体を動かして何かするお参り、好きなタイプです。新年を迎えるにふさわしい(?)一大行事に参加した気分。

 

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上が龍の中、下が虎の中。なんかおぞましい絵も……

 

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あなたの悪行もすっかりお浄め。キラキラキラ

 

台湾に対する印象というのはテレビやネット、ブログなどで読む断片的なイメージの貼り合わせにプラスして、自分の知っている中華系の記憶(香港や各国の中華街とか)を重ね合わせていました。例えば香港のような押し付けがましいまでのギラギラしたパワーとは、また全く違うものでした。確かにカラフルなんですけど、パワーというよりはもっと自由で気楽な空気。これが北上したら変わっていくのか、そのままな同じ印象なのか、旅のお楽しみです。

 

 

旅納め2016、旅始め2017は台湾[台湾1]

 

夏頃から冬はどうしようかとちょいちょい話をしていたのですが、冬休みの旅先をなかなか決める気にならず、気がつけばもう12月。どこにしよう。

 

沖縄の島か(12月に入ってからではどこも予約できそうな気配なし)、ベトナムフーコック島(乗り継ぎ多そう)、台湾(いつでも行けそう)、ん?「いつでも行けそう」と言い続けて10年は過ぎているような気がします。

 

長い間わたしの行きたい国ランキングにおいてずっと上位にあった台湾。近くて安い、いつでも行ける、と余裕を見せているうちに、台湾から最も遠くて高い国に数年いることとなり、すっかり行きそびれていました。ここでまたいつでも行けるなんて言っていたらわたしはいつ台湾に行くのでしょう。

 

台湾に決定。

 

飛行機を予約し、ホテルもとりました。途中ハプニング(年末のブログ)がありキャンセル危機をやり過ごし、ガイドブックも買いました。浮かれて「ガイドブック買ったよー」と夫にメッセージ。帰って来くるなり鼻息荒く「台湾すごい楽しそうよ」とガイドブックを開いて見せると、

 

「そこにはいかないヨ」

 

瞬殺。ちらっとしか見てないくせにつれない……

 

こちらがそのページ。

 

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ピースしてる

 

空前の台湾ブームの日本、本屋さんにはそれはそれはたくさんの台湾本がありまして、明後日から台湾なのですが、正直なところおなかいっぱい。その中で一種のキラメキの様なものを放っていたのがこちらのガイドブック。

 

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台湾迷路案内 ガイドブックにあんまり載らない台湾ディープスポット80 (OAK MOOK-581)  

 

読み物としてとても面白かったです。台湾初心者向き指南ではまったくなさそうですが、いろんな角度からいろんな台湾のプレ情報を仕入れて、ますます楽しみになってきました。

 

久しぶりの海外旅行、初めての国、ワクワクします。夫は随分前に仕事で台湾に結構来ていたそうなので、どうでもいいような台湾話とかをいろいろ聞くのも楽しみ。休み前の一週間は、体調を崩してなるものかと顔がかゆくなるので普段はできる限りつけないマスクまでするはりきりっぷり。

 

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高雄(ガオション)の六合夜市(リウホーイエシー)

 

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墾丁(ケンティン)のビーチ

 

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台南(タイナン)のカオス

 

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台南(タイナン)のワン

 

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猴硐(ホウトン)のニャン

 

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台北(タイペイ)のマンホール

 

なんにしても知らないところに行くのはとても楽しいものです。部屋とビーチ(またはプール)を延々往復するだけの旅も、街中に泊まっているのに部屋に引きこもっておなかが空いた時だけ外に出る旅も、 観光地も、美術館も、町歩きも、食べ歩きも全部好き。

 

ふだんの生活ではいかに出かけずに家にいられるかを考えているのに。反動でしょうか。しまいには、毎晩小籠包を食べるパントマイムまでやりはじめる始末。「すごい好吃!(ハオチー/おいしい)」とか言ったりしてウザ度マックス。

 

ビバ・台湾!

 

 

 

事件です! ー後編ー

 

*前回のつづきです

 

 

「事件です」

 

夫が警察に電話をしてくれたのですが、いきなり「事件です」と言ったので正直面食らいました。そんな大げさな。

 

後で聞いたところ、110番にかけると、呼び出し音がなることもなくすぐに電話がつながり「はい、110番です。事件ですか、事故ですか?」と言うそうです。ですので必然的に「事件です」と答えたとのこと。なるほど。確かに事故ではありません。ともかく警官がこちらに来てくれるそうです。

 

ほどなくして、どことなく若手芸人のような雰囲気の、いかにも人の良さそうな正義の味方といった感じの警官が来てくれました。若い男性の2人組ってつい芸人さんに見えてしまいます。

 

再び経緯を説明。鍵が回らなかったこと、でも今は回ること。最初に帰ってきたときには部屋から灯りが漏れていて、カーテンのフックもひとつ外れていたのに、その後もう一度戻ったときには電気も点いておらず、フックも外れていなかったこと。室内は荒らされているどころか、ネギ1本たりとも動かされた気配はなく、なくなっているものも確認した限り一つもないこと。ただ、買い物袋がメーターボックス入れの中から忽然と消えてしまったこと。

 

一通り話終えると、後輩であろう方の警官が家の中やベランダなどを確認し、先輩であろう警官が再度時系列で話の細部を確認していきました。携帯に残った時間や、レシートに打刻された時間、話のつじつまをひとつひとつ確認しても、やはり意味がわからないらしい。……わたしもわからないです。

 

仮に部屋の中に侵入者がいたとして、物も盗らず、まったくなんの痕跡も残さずに立ち去ることは極めて考えにくいそうです。仮にそうだっとして、わざわざ玄関脇のメーターボックスを開けて、大きな買い物袋を持ち去るなんて、まったく意味がわからない。……ですよね。

 

気味が悪いことだけは間違いないので、できることなら鍵をもう一つつけること、今後何か少しでもおかしいと感じることがあれば、家には入らずすぐに警察に電話してくださいと言われました。結果、何もなければそれが一番いいので、そんなことは気にせずに、何か不審なことがあったら警察に電話してくださいねと何度も言い残し、明日また管理の方がいる時間に確認しにきますと帰って行きました。

 

全てはわたしの幻覚なのでしょうか。でもレシートもあるし、買い物袋がないことだけは事実です。でも、もはやそれすら確信がありません。何も解決しないまま、同じことをグルグルと考えていましたが、何も思いつきません。

 

年末年始には旅行に行く予定でしたが、そんな気分もすっかりなくなりました。今からキャンセルできるかなあ。今からキャンセルできるかなあ。今からキャンセルできるかなあと何度かつぶやき、お願いしたわけではないのですが、夫が確認してくれました。僅かなキャンセル料とキャンセルマイルでキャンセルできそうとのこと。キャンセルです。とてもじゃないですが旅行気分ではありません。そして引越し決行です。優柔不断で右に行くか左に行くかも決められないわたしがマッハの決断。

 

いずれにしても具体的なことは明日。その日はベッドに倒れこみました。ぐっすり眠れるあたり、そんな自分も嫌になります。

 

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翌朝、全部夢だったらいいのにと思いましたがそんなことはないようでした。髪を乾かしていると廊下に昨日の警察官と出勤してきた管理人が一緒にいるところが見えました。朝からすみません、ありがとうございます。

 

「おはようございます。」出て行くと、普段から渋顔の管理人がさらに渋い顔。それはそうですよね、朝一でそんなニュース、本当にすみません。

 

管理人さんを交え、ざっくりと昨日のおさらい。その後、後輩警官が話し始めました。「いやあ、昨夜帰ってからこんな不思議なことがあったと他の警官に話したんですよ。そうしたらね……、

 

先輩の警官に言われたんですよね。

 

それ、階を間違えたんじゃない?って」

 

へ?は?階?階を間違える?そんなことってあるの?

 

「ありました!」

 

上の階から先輩警官の笑顔と、特大サイズの買い物袋が。「これですよね!」事情を飲みこめないわたし。とりあえず良い方向の話と理解した管理人、ここに入居して以来初めて見る最高の笑顔。

 

サンタクロース並みの大きな袋を抱えた先輩警察官が降りて来ました。「いや、実はね、こんな不思議なことってあるんだろうかと署に戻って他の警官に話したら『それ多分階が違うだけだよ。ああいうマンションって作り一緒でしょ。鍵が回らないのも当然でしょ。しかも夜で、無意識だったら全然気がつかないものですよ』って言われたんですよね。夜も相当遅かったので、朝に来ようということにして今来たんです。」

 

上の階を覗いてみると、確かにカーテンのフックが外れています。昨夜わたしが見たまんま。これって、これって、これって……。

 

ご迷惑をおかけした皆さまにはお詫びの申上げようもありません。深く、深く反省しております。

 

わたくし、ただいま猛省中。この指がエレベーターで違う階を押したことも、違う階で違和感を全く感じなかったことも、その他のもろもろ本当に申し訳ありませんでした。何が信じられないって、自分のことが一番信じられません。

 

恥を忍んで、今後の戒めと心からの反省とをこめまして、ここに公開させていただき、これをもちまして本年最後のブログとさせていただきます。いつも読んで下っているみなさま、今日たまたまブログを開いてくださったみなさま、ありがとうございました。心穏やかな年末年始をお過ごしください。

 

ぷかしゅ

 

 

 

 

事件です! ー前編ー

 

暮れも押し迫った12月の夜のこと。その日は夫が外で夕食の予定だったため、のんびりとしてしまい、いつもより遅く会社を出ました。帰りしな、自宅近くで日用品や食料品をたっぷりと買い込みサンタクロース並の大きな袋を持って家路につきました。

 

荷物が多かったので、階段ではなくエレベーターに乗って部屋に向かうと、玄関横の部屋から灯りが漏れています。電気を消し忘れたのでしょうか。さらにはカーテンレールのフックの左から2つ目が外れています。やだなあとちょっと憂鬱になるも、まあいいやと、いつものように鞄から鍵を出し、鍵穴に差し込みました。

 

回らない。鍵が回りません。回らない?

 

鍵が回らない意味がわかりません。今朝もこの鍵で鍵をかけて出かけたのに。反対向きに入れても、何をしても回る気配が全くありません。とりあえずインターフォンも鳴らしてみましたが反応もありません。反応があってもそれはそれで怖いけど。

 

無理やり鍵を回しすぎて、指も痛くなってきました。隣の家の人がいれば(まだ帰っていなさそう)ベランダから乗り越えさせてもらおうか、でも窓の鍵も当然かかっているはず。夫に電話してみようか、町の鍵屋さん的なものに来てもらったらいいのか。

 

持っていた大きな買い物の荷物も手に食い込んできてなかなか痛い。どさっと床に下ろすと、ガチャンと瓶がコンクリートに当たる音。ワインが2本も入っていました。どうりで重いはず。

 

この時間に対応してくれる鍵屋さんを検索しているところに夫からメッセージがきました。

 

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ナイスタイミングです。大きな荷物(しかも重い)を持ち歩くのも、放置していくのもためらわれるので、玄関横のメーターボックスが入っている扉を開け置いていきました。念のため部屋が見える側の道路に回って確認をし、近くのモスで夫を待つことにします。

 

隣に座っていたかわいい女子2名が(マイナーな)お笑いライブの帰りらしく、ライブの反省会をしていた話がとても面白かったのですが、この話とはまったく関係ないので割愛。

 

帰ってきた夫に、買い物の話、家に帰ったら鍵が開かなかった話、指が痛くなった話、買い物袋を下に置いたらガチャンとした話、モスの女の子たちの反省会まで一通り報告し、いかに大変だったかをアピールしている間に家に着きました。

 

なんということでしょう。さっきまで漏れていた灯りが消えています。灯りが消えている?外れていたはずのカーテンレールのフックも……、外れていません。あれは見間違いだったのでしょうか。

 

夫の鍵を差し込みました。クル。回りました。回った?

 

えっと……どういうことでしょう。どなたか説明していただけませんか?理解に苦しみますが、家に入れたということで問題ないのでしょうか。わたしが見たものはなんだったのでしょうか。

 

とは言え、万が一誰かが隠れていたら怖いので、FBIの突入みたいな感じでスリッパを部屋の中に投げたりして確認しながら入ってみました。

 

一通り貴重品などなくなっているものがないかも確認。全部あります。部屋の様子も、朝と変わった様子は全くありません。鍵は回るのか?そう、さっきまでは本当に回らなかったんです。確認のため、鍵穴に鍵を差し込んでみます。

 

……回りました。普通に、なんの抵抗も、なんのひっかかりもなく、クルっと回りました。

 

まったくもって腑に落ちませんが、鍵も開き、壊れている様子も、何かを盗られているわけでもないので、わたしの頭がオカシイということで一件落着。なのでしょうか?

 

そうだ、玄関脇のメーターボックス入れに買い物の荷物が入れっぱなしでした。買い物袋を出してくるね、と夫に声をかけ外に出ました。

 

メーターボックスの扉を開けました。すると、そこにはメーターボックスしかありません。買い物袋が、ありません。ない?あ、あ、足が震えました。

 

今度こそ、どういうことなのでしょう。レシートはあり、買い物をしたことは確かです。いくらなんでも買い物したことまで記憶があやういなんてこはない……はずです。もう何を信じたらいいのかわかりません。

 

何から何までわからないことだらけです。鍵のこと、部屋の灯り、カーテンのフック、そして買い物の荷物がなくなっていること。

 

どれをとってもなんの説明がつきません。気味の悪さから、しばらく考えた末に迷いましたが警察に電話をしました。夫が電話に向かって言いました。

 

「事件です」

 

 

 

 

長くなったのでつづきはまた明日。


 


 

 

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