ひつじ泥棒2

Who stole my sheep?

賃貸、ペット可物件、おそるべし Ep. 3

 

不動産屋さんで「ペット飼育可」を希望していると伝えると必ず「ネコちゃんですか?ワンちゃんですか?」と聞かれます。まだいない架空のペットの話を、いい大人たちが集まって「ネコちゃん、ワンちゃん」と真面目に話し合っているの様子は、不思議な感じでした。

 

賃貸物件のペット飼育可物件、単身者用は増えているそうですが、都内のファミリー向け賃貸物件でとなると、なかな簡単ではないようです、というお話。

 

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そもそもの物件数が少ない

例えば検索サイトであるエリアの賃貸物件総数が20,000件あっても、「ペット相談」にポチっとチェックを入れただけで、物件数が10分の1、ときにはそれ以上減ることもザラにありました。さらに間取りや家賃などの条件を入れていくと、あっという間に20件程度まで激減、なんていうことも。

 

そして言うまでもありませんが、その20件が見学してみたい物件かどうかはまた別の話です。

 

今の住まいを探していた時も、はじめはペット飼育可物件で探していたのですが、あまりの物件の少なさに心が折れ、もういいや、となったのでした。

 

ペット様、ハードル高し。

 

ペットとは?

数は少ないですが、根気強く探していると(探しているのは夫ですけど)、これはなかなかよろしいのではと思うお部屋が浮上してくることもあります。「ペット相談」で検索していますが、物件を見せてもらう際には念のために不動産屋さんに「ペット可ですよね」と確認します。「記載があるので問題ないと思いますよ。……あ」不動産屋さん固まります。明らかに声色の変わった不動産屋さんがいいました。「ペット飼育に関する細則を確認したんですが……、小動物のみ可能のようです……ね」

 

「ね」って?「……小動物とおっしゃいますと?」

「小鳥とか……、亀とか……、ですね」

「…亀とか」

「はい、亀とか、小動物です」

 

こう言ってはなんですが、亀くらいで恩着せがましく「ペット可」とか言わなくても良いんじゃないでしょうか。

 

椅子取りゲーム

ただでさえ絶対数が少ない中、亀とか(亀にはなんの恨みもないのですが)紛らわしいオーナーのご意向に振り回されながらも、網の目をかいくぐって現れた物件。うちがいいなと思う物件は、当然他の方もいいなと思っています。部屋の見学をと不動産屋さんにコンタクトを取った時には、借り手が既に決まっているということもよくありました。

 

現居住者の退去日と同日に見学させていただくことにしていたのにも関わらず、予定の前日に借り手が決まってしまいました、と言われたこともありました。なんでしょう、この激戦ぶり。一つのペット可物件が市場に現れた瞬間、それに群がる人間たち。想像以上のスピード感で物件が消えていきます。

 

不動産屋さん曰く、もともとファミリー層のペット可物件が少ないため、出てきた瞬間、見学されることなく、条件と写真だけで決める人が多いそうです。うちはまだ動物がいるわけではないので(そもそも引っ越すべき理由すらない)見学せずに決めるなんて考えられませんが、既にペットがいる家族でそのエリアに引っ越さなければならないのであれば、見てからのんびりなんて流暢に構えていたら、いつまでたってもペットと暮らせません。

 

引っ越すの?

連敗に次ぐ連敗のまま新しい年を迎えました。冬です。寒いです。お出かけする気にもなりません。新たな物件が出てくる気配もありません。もうしばらくすると3月、進学や異動に伴うお引っ越しのピーク時を迎えます。ペット物件をめぐる争いもますますヒートアップ。勝てる気がしません。わたしのお引っ越するフリも、そろそろ疲れてきました。

 

しばらくこのお話、お休みしませんか?(そのまま彼の引っ越ブームがフェードアウトすることを期待)

 

「ほんと、きびしいねえ」夫がいいました。

 

 

 

このお話、まだしばらくつづきます。

 

 

 

 

思い出アルバム

チリ、イースター島(Isla de Pascua)

海を眺める7人のモアイたち

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住まいのこと Ep. 2

 

どんな家に住みたい?

 

起きて、食事をして、寝る、出かけて、帰ってきて……毎日の生活の場所。 好きなものに囲まれて、好みの家に住みたい気持ちはあるものの、特定の一箇所に決めたくない気持ちもあり……。

 

「こんな生活スタイルがいい、こんな風に生きていきたい」という考えのようなものはあるのですが、住まい、家そのものに対しては漠然としたイメージすら持っていません。どんな家に住みたいかなんて、そもそも考えたことがないと思います。

 

そんなわけで、一度考えてみようと思います。

 

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持ち家か、賃貸か

とくにこだわりはないので、枯渇することのない豊富な資金があるのなら、つまり買い換えていけるのであれば持ち家でも良いですが、現実的に考えて次々と住み替えるわけにはいかないでしょうから、やはり賃貸に一票です。ずっとそこに住むなんて……、そこまで覚悟を決められません。

 

戸建か、集合住宅か

将来的に暖かい地域で、広いお庭のある平屋の戸建に住みたいなあという希望はありますが、現時点の状況を考えると集合住宅でしょうか。

 

通勤に時間をかけたくないと考えているので、そうなると23区内。実は夫が生まれた時に養子に出されたアラブの大富豪の子供だったことが判明し、莫大な遺産が入ってきた、なんてことでもない限り残念ですが23区内に広いお庭の平屋はなさそうです。赤坂御用地のはしっこあたりを分けて欲しい。

 

マンションであれば、ゴミがいつでも出せる、建物周りや道路、玄関前含む共有部分の掃除、修繕等を管理を任せられるのもありがたい。当然管理費はかかりますが、お手伝いさんに来て頂いてると思えばOKです。今住んでいるところの管理状況がとてもしっかりしていて、そのありがたさを身にしみて感じているから余計にそう思うのかもしれません。

 

その他、こんな家がいい

【これは外せませんポイント】

1)ペット可物件

気に入っている今の家を出ることを考えてもいいかなと思う理由のひとつはこれ。今の物件はペット不可なのです。猫と犬を我が家に迎えることができたらとてもうれしい。

2)冬でも暖かい

方角のことだけではなく、部屋の中でどんな日差しが感じられるか。体感としても暖かさがあるか。

3)通勤時間

ドアドアで50分以内希望。電車内時間が短ければ短いほどよい。

 

【こんなところがいい】

1)戸数が多すぎない低層物件

2)穏やかな雰囲気

3)徒歩圏内が楽しそうなところ

4)チェーン店だけじゃなく、個人店もある

5)文化的な雰囲気がある

6)東京ならでは(その地区ならでは)のものがある

 

【不可】

1)カウンターキッチンはOKですが、コンロ前は壁希望。アクリル板程度は不可。

2)タタミ、カーペット敷

3)変な色の何かとか、壁に不思議な模様がはいっているとか

 

不可部分は分譲ならばリノベーションなりリフォームなりをすれば良いところですが、賃貸の場合は如何ともしがたい。細かいことをいうと、電気のスイッチやその他のいろいろ文字が書いてあるとか、インターコムが変なところについているとか、いろいろあるのですが、そのあたりは検索できない部分なのでとりあえず飲み込んでおきます。

 

雰囲気重視のぼやっとした希望を我が家の作業班(夫)に伝え、作業班による情報収集、物件探しが始まりました。

 

わたしが家探しに積極的じゃないこともひとつですが(夫の引っ越し熱が冷めたらいいのにと思っている)、わたしが探すとどこから見つけてきたんでしょう?という非現実的な物件ばかりリストアップするので、時間の無駄といいますか、役に立たないといいますか……。そんなわけで、わたしの役割は夫の作業を眺めたり、ふんふんとお話を聞いたりする部分を引き受けました。

 

このお話、[くらし]カテゴリーのなかで、まだしばらく続きます。

 

 

 

思い出アルバム

アルゼンチン北部で過ごした、2014年のイースター(4月)

フフイ州ウマワカ(Jujuy, Humahuaca

 

なんの集まり?

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キリスト現る

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撤収

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ナイスニューシック ムサン

 

お昼に入った千鳥ヶ淵近くのアンティークな雰囲気の喫茶店。混雑した店内のカウンター席に座りました。聞くともなしに周りの話を聞いていると、

 

「あんたんちの牛さあ」

 

さすがに耳がピクっとしました。「あんたんちの牛」。チラ見するとぱっと華やかな雰囲気の可愛らしい20代と思しき女性2名。わたしの聞き違いですよね。確認の為に全身を耳にして隣りの話に意識を向けると、

 

「ドナドナ」「子牛」「肉牛」「乳牛」

 

確実に「あたしんちの牛」の話をしているようです。東京っていろんな人がいるんだなあと改めて感じた次第。

 

こちらはこの春歩いていて目がピクっとした写真です。

 

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よくばりレストラン

 

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お値段はプレミアム

 

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すでに閉店。お世話さまでした。

 

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売り物・・・じゃないよね・・・

 

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非常に多趣味な先生がいると拝察。

 

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ミュージック喫茶・ムサシ(推測)

 

 

さようなら、シュン

 

寒かったからか、風が強くて花粉が飛んでいたからか、ただ外に出るのが億劫だったのか覚えていませんが、その日わたしは家にこもり、夫はひとりで出かけていきました。用事があって中野に行ったので、きっとお土産はあれかなあと楽しみにしながら、家で夫の帰りを待っていました。

 

わたしが待っていたのは、中野に行ったらよく買ってくる、美味しいチーズケーキ屋さんの、美味しいチーズケーキです。

 

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もみじ山通りという、可愛らしい名前の通りにある、チーズケーキの専門店。住宅街にあるお持ち帰りのみの、知らないと通りすぎてしまうほど小さなお店。いろんな種類のチーズケーキがあります。

 

クリスマスにお店に行った時には、クリスマスケーキ風チーズケーキも用意されていました。

 

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この日も、私たちの前にも後にも、お客さんが途切れることなくチーズケーキを買いに来ていました。行列ができるわけでもなく、と言って人の流れが切れない、そんなお店ってステキです。

 

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夕方に行ったら、もう最後のチーズケーキだったこともありました。ふたり家族なのにチーズケーキ3つ。

 

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この日も、いつもの箱をぶら下げて帰って来るんじゃないかなーと、買ってきてねと頼んだわけではないのですが、チーズケーキを食べる気満々。

 

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お店の名前は「Shun(シュン)」といいます。

 

この日、帰って来た夫の手にケーキの箱はありませんでした。お店は閉まっていたよ、と残念そうに言いました。3月19日で、40年続いたチーズケーキ屋さん「Shun」を閉めることにしたそうです。

 

もうあの美味しいチーズケーキを食べることができないと思うと、とっても寂しい。つい通いたくなる美味しいチーズケーキでしたので。

 

でも、チーズケーキ職人であるオーナーは(おそらく「シュンさん」ですよね)きっとやりきった思いでお店を閉められたのではないかと想像しています。なんたって40年。美味しいチーズケーキを作り続けること、それを生業として、お店を続け、家族を養い、来るお客さんに愛される、そんな40年を送れるってすごいことだよね、夫と引退を決めたケーキ職人のことを想いました。

 

諦めの悪いわたしは、しばらく休んで、休むのに飽きた頃、不定期営業で復活しないかしらと淡い期待を抱かずにはいられませんが……もう一度、全種類二口ずつくらいでもいいので食べたかったなあ。

 

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冗談です。わたしも美味しいチーズケーキと、ステキなチーズケーキ屋さんに出会えて大満足です。

 

さようなら、ごちそうさまでした。

 

 

 

引っ越し Ep. 1

 

「引っ越そうか?」ある日突然家族に言われたらどうしましょう。

 

昨年の10月頃でしたでしょうか。唐突に(本人としては、いろいろな考えの末の発言と思いますが)夫が言いました。

 

正直に申しまして、わたくし、そんな気さらっさらございません。ここに越してきて2年ほどですが、わりとここが気に入っています。

 

そこそこ便利で、そこそこのんびりしていて、住んでいる人たちとも心地の良い距離感。どこに住んでいるのかと聞かれ、駅名で答えても伝わらず、説明してもわかったようなわからないようなという微妙なエリア。最近は区名で答えるようになったところ、区名と同じ駅もあるため一発で伝わるようになったものの「いいですねえ。便利なとこですねえ」と言われるたびに、(そっちじゃないほうのですけどね)とつぶやいています。

 

ほどよく住み良いところ。

 

そんなわけで「引っ越し」なんて全く考えられません。第一に、わたしのもっとも苦手分野とする、現実的な作業や、決めていかなければならないことが多すぎます。引っ越し先を見つけ、引っ越し、住所変更もろもろ、考えただけで憂鬱になります。

 

当時は10月、寒くなる一方のシーズン。寒いのが終わっても今度は花粉がブンブン飛ぶ季節です。生きているだけで精一杯なその季節に、何を好きこのんで精神的、肉体的にもストレスのかかることをしなければならないのでしょうか。なので、わたくし言いました。

 

「いいんじゃない?」

 

あれ?いいんですか?いや、良くないでしょう、ワタシ。あっという間に後悔の念がよぎりましたが、明日、明後日に物件が見つかるわけでもないでしょうし、探しているフリをしてやり過ごしているうちに、彼の引っ越し熱も冷めて、この話もうやむやになるとふみ「お引っ越し、いいネ!(のフリ)」をやり通す覚悟を決めました。

 

この話、不定期でしばらく続きます。

 

 

 

 

 

本日の思い出の1枚

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「はじめてのブラジル一人旅、パラナ州モヘチス(Morretes, Parana)」

少なめでお願い、と伝え「オッケーオッケーまかせといて」と言われたような気がしたのに、軽く4人家族分程度の量が出てきて困っちゃいました。という一人旅の思い出。

 

 

教育ニ関スル勅語を暗唱する子供たちを見て

 

ニュースやワイドショーで取り上げられている森友学園問題。真相はいかにと謳いつつも、真実なんておそらく誰も関心がないんでしょうね。周辺部分の些末な事実ばかりが「またまた出てきた新事実」として取り上げられている春のニッポン、2017。

 

初期の頃は、小さな子供たちが大きな声で教育勅語を暗唱するシーンが毎日何度も流れていました。教育勅語の内容が内容なだけに、いたいけなキッズたちが我の声が一番ぞよと言わんばかりに、高い声を争うように張り上げている様子は、なんともコメントのしようがありません。ましてや集団で暗唱となると背筋がふるっとします。

 

それはともかく、小さいうちにいろんなものを暗唱、覚えて、声に出すというのは悪くはないはず。大人になるために形成されるなにかにきっと役立つはず。

 

わたしもちいさい頃、いろいろ覚えたなあと、テレビで声高らかに暗唱する子供たちを見ながら、そんなことを思い出していました。

 

今もそらで言えるものもいくつかあります。キリスト系の幼稚園に通っていたので、お祈りがいくつか。「主の祈り」とか「使徒信条」とか。その他、どんなきっかけがあって覚えたのか、まったく記憶にありませんが「寿限無(じゅげむ)」とか。そうですアレです。「じゅげむ じゅげむ ごこうのすりきれ かいじゃりすいぎょの〜」の「じゅげむ」あらら、今の人生に大して役に立っていない。あら。

 

わたしの例はアレですが、以前英語を教えていた子は、アップル創業者スティーブ・ジョブズのかの有名なスタンフォード大学でのスピーチを暗唱できていました。もちろん英語です。かっこよすぎ、子供たち。センセイは寿限無で精一杯です。

 

ちなみにうちの夫にも子供の頃なにか暗記したもので、今でも言えるものがあるか聞いてみたところ「ドイツ語で第九」と言ってました。一体どんな幼少時代を過ごしていたのでしょう。心配です。

 

みなさんどんなものを暗唱して大人になったのでしょうね。気になります。

 

 

 

今日のおやつ

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