ひつじ泥棒2

Who stole my sheep?

お蕎麦屋さんと、忘れ物。(お蕎麦屋さん特別編)

 

蕎麦屋さんの話、特別編。

 

お昼に出るところは、職場から片道徒歩10分前後のところが多く、愛用のジェイ(JayBird X2 Bluetooth ワイヤレスイヤフォン)で好きな音楽を大きめの音で聴きながら歩くのがいい気分転換になっています。

 

その日のお蕎麦屋さんは創業90年余の「神保町柳家」。昭和33年に「異なる暖簾の技術の交流、蕎麦の技術の伝承と向上」を目的として、老舗のお蕎麦屋さんの2代目以降の店主たちで作った「木鉢会」の加盟店でもあります。

 

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 そば:木鉢会:江戸東京(ホームページ)

 

現在は周辺の地域の再開発に伴い、高層ビルの1階にお店を構えていらっしゃいますが、高級感漂う金字の看板と暖簾に、背負った年月の時間と深さを感じます。昔の店舗にも行ってみたかったなあ。

 

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神保町柳家 [食べログ]

 

初日は「もり」二日目「かけ」というマイルールで蕎麦奉公をしていましたが、その日は凍るほど寒い日で、いつもなら初来店時は冷たいお蕎麦をお願いするところですが、温かいかけを注文しました。

 

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社会のルールや常識はあまり気にならない割に、自分が決めたきまりには比較的従順なわたくし。お蕎麦はとても美味しくいただいたのですが、初日から「温かいお蕎麦」を食べたことに少し違和感が残りました。

 

お蕎麦を食べ終えて会社へ戻る10分ほどの道、いつもなら再び音楽を聴きながら歩くのですが、この「初日にかけそば」が気になっていたのか、(明日どうしようかな、もう一回来てもりそばを食べようかな。いや、でももうかけを食べちゃったしな。でもやっぱりもりもかけも……)と本当にどうでもいいようなことを考えていたせいで、なんとなく音楽を聞かずに歩いてしまいました。

 

会社まであと30秒、というところで音楽を聴いていないことに気がついたのですが、まあもういいやとビルに入りました。が、エレベーターの中でも「音楽を聞かなかった」ことがちょっと気になっていました。

 

1日が終わり、駅に向かいながらジェイ(イヤフォン)取ろうと、バッグに手を入れると……ジェイがいません。ジェイ!

 

きっとデスクの引き出しかな?あまり気にせず家に帰りました。

 

翌朝の通勤の際も当然ジェイはおらず、デスクを確認してもジェイの姿が見えません。となると……。「柳家」……、かな?

 

もっと早く気がついてもよさそうですが、この時点までまったく「柳家」に忘れてきた可能性を思いつきいませんでした。振り返ってみると「忘れ物、落し物」の多い人生の割に、自信過剰というかずうずうしというか、済んだことはなかったことと思い込む傾向にあるようです。

 

whostolemysheep.hatenablog.com

 

前日の行動を思い返しても……、やはりお昼のお蕎麦屋さん以外思いつきません。

 

そんなわけで、お昼に再び「柳家」へ。前日に食べなかったもりそばを注文しつつ、「すみません、昨日そちらの席に座って、イヤフォンを……」

 

言い終わらないうちに、やさしく元気なお蕎麦屋さんの女神のような店員さんに「あります、あります!そちらの席ですよね」と両手でイヤフォンを耳にさすパントマイム付きの最高の笑顔で即答いただきました。

 

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記念撮影

 

ちなみにわたしがジェイと擬人化して呼んでいるこちらのイヤフォンですが、ジェイはジャミロクワイのボーカル、Jay-Kへのオマージュとしてジェイと呼んでおります。どうでもいい話。

 

忘れ物が見つかる世の中って、本当にステキです。わたしもこれからも人の忘れ物、落し物はきっちり届けようと思います。柳家さんありがとうございました!もりもかけもとっても美味しかったです。こんどは穴子の天ぷらを食べに行きたいと思います。

 

 

5年後の自分へ


http://blog.hatena.ne.jp/-/campaign/hatenablog-5th-anniversary

 

5年。これを書いている今日は、アメリカ大統領選挙があってトランプが次期大統領に決まりわーわー騒がしいですが、5年後にはさらにその次の大統領が決まっているんですね。それにしても、人口3億人もいてあの2人しかいなかったんでしょうか。いなかったんですね。

 

5年と言えば、ロシアのワールドカップも、東京オリンピックももう終わってますね。そう思うと、5年もあったらいろんなことができちゃうんですね。

 

この前の5年は、のんびりゆるゆると過ごしていました。その前の5年は、ばったばたの毎日。今の5年はどちらかというとばたばたな方の周期っぽいので、きっと次の5年はまたのんびりとして過ごしているのではないでしょうか。

 

この5年間でできたらいいなあリスト。

 

ここに行きたい:

台湾、ベトナムフーコック島)、メキシコ(は常に行きたい)、ポルトガルアイスランド、ロシア、インド、日本の離島いろいろ、京都(も常に行きたい)

 

本当はもっともっとあるのですが、何も考えずにぱっと思い浮かぶ行きたいところたちはこんな感じ。

 

したいこと:

自然のある場所のさんぽをたくさんしたい。海でも山でも野原でも。ピアノで6曲くらい弾けるようになる。(最近ピアノをはじめました)仕事を外と在宅と半々くらいで働けるような感じにシフトしたい。

 

したいことも年がら年中やりたいと言っている(でもやってない)ことがいろいろとあります。ヨガとか、もう1言語とか、お料理教室とか、ジョグとか。このあたりね、書いたり言うたびに自分の口ばかりっぷりに恥ずかしくなります。一体いつになったらやるんでしょう。ここに書くのも憚られますますが、戒めのために。

 

最後にもうひとつ。今のわたしが全く想像していない、何かおもしろがれるようなことが起こっていますように。

 

そして、5年前にはてなブログの5周年キャンペーンでペンとノートをもらったなあと思い出しているはず……です。

 

小学館ビルで小学館ブレンドをいただく/Mi Cafeto 神保町にて

 

2013年の夏、建て替えの為に取り壊しの決まった神保町の小学館ビル。小学館ゆかりの漫画家たちが、小学館ビルの壁で「大落書き大会」を開いたというニュース記憶されている方もいるのではないでしょうか。

 

あの時のニュースのあのビルが出来上がっていました。

 

三度の飯よりビルが好き。特に新しいビルには目がないわたくし、さっそく行って参りました、小学館新本社ビル!……新しいビルなんて好きでしたっけ。ん?

 

失礼しました、たまたま通りかかっただけです。「あああ、あのニュースの!」となったのでちょっと盛ってみました。おお、と眺めていると華やいだ一角が目に入りました。

 

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世界最高品質のコーヒーを追求する株式会社ミカフェート

 

小学館がカフェもやってる!大手出版社のカフェ!と、早とちりましたが、こちらは元麻布からスタートし、盛岡や呉など、渋い路線で国内外に12店舗展開しているコーヒー屋さん『ミカフェート』の一番新しいお店『Mi Cafeto Hitotsubashi』でした。

 

小学館のコーヒー屋さんとはネタになる)なんて色気を出した自分がちょっと恥ずかしい。こちらと小学館とのつながりは、オーナーのコーヒーハンター川島氏が、ビック・コミック・スピリッツで現在連載中の「ぼくはコーヒーが飲めない」という漫画の監修をされている方なのだそうです。

 

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小学館ブレンド (400 yen、セット・おかわり200 yen)

 

サイトにも「世界最高品質の」とうたっているだけに、もちろんシングルオリジンの豆ものもありましたが、まずはやっぱり「小学館ブレンド」を。マグで出てきました。おっきい。

 

ファッション雑誌の編集者(かどうかは知りませんが)のような、ひときわ華やいだオーラをまとったステキ女性たちもちらほらと。どうでもいいような情報ですが、ステキ女性はみなさん長財布をご愛用のよう。お財布もキラッキラしてました。

 

直接カウンターでオーダー。ランチメニューをみるとごはんものばかり。おコメを食べない人種のわたし、一瞬ひるみます。かたまっていると、コニュニケーション能力の高そうなステキ男子が「パンのメニューはこちらになります」とさりげなくひとつだけあるパンメニューを教えてくれました。ステキ男子は気も利きます。

 

説明を見るとサンドイッチのようですが、その名前がランチにもかかわらず「真夜中/メディアノーチェ(スペイン語)」。

 

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ランチらしからぬそのネーミングに、ひとりでツッコミをいれそうになりましたが、グーグル氏に聞くと、ポーク、ハム、マスタード、スイスチーズ、ピクルスを挟んだキューバスタイルのホットサンドだそうです。ここのお店はスイスチーズではなく、チェダーでした。

 

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チーズの入ったホットサンドは、とっても大好きな食べ物のうちのひとつです。こちらも美味しい!…のですが、ポークかハムはひとつでよかった。(スイートな価格だとなおよし)個人の見解です。

 

それにしてもなぜランチメニュー(お昼)にメディアノーチェ(真夜中)チョイスだったのでしょう。機会があったら川島氏に伺ってみたいです。

 

 

おそばか、うどんか。

 

引き続きお蕎麦の話。

 

「お蕎麦の美味しさがわからない」と2日前のブログを書いたのが実際は1ヶ月ほど前なのですが、その翌日からせっせと蕎麦奉公に出ておりました。条件を揃えるため、どのお店も2回づつお邪魔し、初日はせいろなどをつけで、翌日はあたたかいかけを。10数軒は通わせていただきました。もう自分が何者なのかわからなくなってきます。お恥ずかしい。

 

最初は、やはりお蕎麦の良さがわからず、蕎麦とはこういうものなのだと諦めかけていました。お蕎麦つゆも濃いですが、蕎麦の世界も想像以上に濃かったです。

 

そんな気持ちを奮い立たせ、「おお」と思うお蕎麦と出会えるはず、今日こそはと信じお蕎麦屋さんへ向かいました。その中の3店をどうぞ。

 

まずは「梅三」です。「うめさん」だと思っていたら「うめぞう」でした。

水道橋・神保町にある蕎麦屋「梅三」の旨い日本酒で忘年会を満喫

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梅三のランチは、せいろとかけに天ぷらがついてくるんです!ここ、わりと最近行ったお店なのですが、毎日せいろとかけばかり食べていたので、天ぷらがついてきたことにえらい感激。さっくさっくの天ぷら。もちろんお蕎麦も美味しいんですけどね、さっくさくの天ぷらが…。そして穏やかで優しそうなお店のご主人がどちらの日も帰りがけにちょっと話しかけて下さるのもとても良かった。そしてさっくさくの……。ふふ

 

つづきましては「たかせ」。

神保町・大手町の駅近い人気手打ちそば屋【たかせ】美味しい和食もあり

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まずですね、あたたかい蕎麦茶がサーブされます。もうこの段階でクラっときてしまいました。初日のせいろ、透明感のある香り高い蕎麦に二度目のクラっ。美しく繊細なお蕎麦と、薬味のネギもまた繊細なカットで美しく。蕎麦湯の入った木の急須をに三度目のクラっです。今回食べた10数店の中では、一番好きなせいろでした。

 

つづきましては「松翁(まつおう)」です。

松翁 (@teuchiman) | Twitter ←「てうちまん」ってカッコイイ!

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蕎麦湯のはいった鉄瓶もかわいいし、せいろが美味しいのは間違いない。ここ、松翁の特筆すべきはかけそばでした。絶品でございます。 (お値段はなんとかけそば1000円、なかなかの突き抜け感)ですが本当に美味しく、美しかった。iPhoneじゃなくてコンデジで撮りたかったです。松翁(まつおう)の店主のお名前が松夫(まつお)ってところもツボ。

 

お蕎麦を食べ続けてみて、自分の好みや、位置付けもだいぶくっきりわかってきました。「おそばか、うどんか。」なんてまったくの愚問ですね。

 

お蕎麦は、白ワインやビールを飲みながら、野菜やお魚の天ぷらを食べて、〆にちょっと食べるのが個人的にはベスト。お酒が飲めない時点で仕事中のランチとしてはお蕎麦は違うのかもしれません。一方、うどんは食事のメイン。朝ごはん、お昼ごはん、夜ごはんいつでもOK。ビールもワインもなしでOKです。(個人的な見解です)

 

いろいろと自分の中でスッキリ。蕎麦奉公の成果ありです。そんなわけで、奉公明けのお昼には晴れ晴れとした気持ちで「丸香」のうどんを食べに行ってまいりました。

 

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うどん「丸香」

 

ああ、おいしかった。

 

 

うどんか、おそばか。

 

お蕎麦のお話です。

 

タイトルの「うどんか、おそばか。」といえば、断然うどん。断然だし。ひやよし、あつよし。おだしでいただくうどんの美味しさ、毎日食べたい。

 

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週1で通う神保町「丸香」

 

一方、おそば。率直に申しまして、よくわかりません。

 

決して嫌いではないのですが、自分の好みの味がわからない。どんな蕎麦が好きなんでしょう、わたし。あの濃いめのあまじょっぱい黒いつゆ、どの加減が自分にとっていい塩梅なのか。子どもの頃から、ついついうどんを選びがちなので、蕎麦の好みを測るサンプルが足りていないのだと思います。

 

ですが、せっかく東京に住んでいるのですから、そばを知りたい。江戸と言えば、蕎麦。せめて自分のストライクゾーンは抑えておきたい。

 

そんなわけで、今年に入ってからは気が向いた時にお蕎麦を食べるようになりました。と言っても、ついついうどんかコーヒーに行ってしまい思ったほど食べられていないのですが。

 

お蕎麦って難しい。つけでいいなと思った店でも、かけで食べるとそれほどでもなかったり。お店によって蕎麦も違えばつゆも違いますし。…ってそれを言ったら、うどんも、ラーメンも、パスタもみんなそうですよね。ただ、お蕎麦の場合シンプルなだけに、調理した一品というより、素材の扱い方がダイレクトに自分の好みに響くので、いろいろと難しいです。

 

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 手打ちそば 志な乃(九段下)

 

職場の近くでたまに行くのが、こちらの「志な乃」です。本拠は関内にある「七福志な乃」とのこと。都内にも数軒ありました。美味しいです。

 

美味しいんです。美味しいのですが、きっとわたしのドンピシャではない。

 

もう少し行動範囲を広げてみようと思います。蕎麦の旅、まだ道は長そうです。

 

 

 

毛皮のコートを着たニシン

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友人と銀座でごはん。昔はかなり真剣に音楽をしてきた人で、やたらめっぽう耳が良く、どんな言語も一度聞けばかなりそれっぽく話せるという、そのスゴさの割には披露する機会に恵まれない特異な技を持つ女です。

 

前回会った時に、やたらめったら上手な発音のロシア語で歌ったキラキラ星かなんかを聞かされたのが強烈で、今回はロシア料理。1951年創業、日本で最初のロシア料理屋さんという渋谷ロゴスキー、銀座本店に行ってまいりました。

 

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ロシアをはじめ、東ヨーロッパのワイン美味しかったです。乾杯のロシアのスパークリングワインからはじまり、モルドバウクライナジョージアグルジア)など何杯かいただき、全部美味。ばしっと好みにヒットする味たちに感激。いろいろ細かいことは酔いが醒めるのと共に忘れてしまったのですが、その中でも唯一写真に撮ったこのジョージアムクザニ(サペラヴィ種)が特に好みの味でした。やっぱりワインは南米と決めつけていた感があったのですが、なんのなんの、東欧あなどれません。

 

帰る直前になって、ロシアと言えば最初の杯はウォッカにすべきだったと気がついたのですが、時すでにおそし。次回はウォッカからスタートしようと思います。

 

ロシア料理はこどもの頃からよく食べていた料理のひとつ。あまり外食をする家ではなかったので、行く時はいくつか決まったお店の中でのローテーション。その定番のひとつがロシア料理でした。子どもの頃のことなので、なんの疑問も抱かずに連れて行かれていましたが、今思えばなかなか渋い好みです。なぜにロシアンだったのでしょう。

 

ロシア料理と言えば、そのネーミングの斬新さもロシアらしさ満載。

 

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「毛皮のコートを着たニシン」ロシア語では「Селёдка под шубой(セリョートカ・ポド・シューボイ)」ロシア文学のあの複雑難解極まりない感じを彷彿させます。さすがはおそロシア

 

とはいえ、奇怪な料理ではなく、ロシアを代表する料理のひとつ。ニシンの酢漬けの上に、ポテトサラダ、エッグサラダ、にんじんサラダ、一番上には色鮮やかなビーツのサラダを重ねたサラダケーキのようなこの一品です。

 

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う、美しい。「5層一緒に食べてくださいね」とお店の方に言われた通り、飾りネギも入れビーツからニシンまでみんな仲良くいただきました。お、美味しい。

 

他のお料理もみんな美味しかったです。すっかりご機嫌だったので写真まで気はまわりませんでしたが、焼き茄子とか、お魚とか、ボルシチも、ストロガノフも……、あと何を食べたんでしたっけ?なんにせよ、みんな美味しかった。ああ、おなかいっぱい。

 

Ypaaaaaaaaaa!! (ウラー!!/バンザイ!!)