ひつじ泥棒2

Who stole my sheep?

旧市街地を歩いたり、食べたり、ターコイズブルーの湖に行ってみたり(チベット旅行6)

バルコル(八角街)

チベット仏教徒の聖地、前回記事のジョカン周辺は、バルコルという巡礼路。参道のように土産物屋などがずらっと並んでいます。

仏具などを扱うデパートがあったり、お茶をしながら眺めているだけでも楽しかった。チベット仏教では基本的に時計回りに回るので逆走してくる人がほとんどいないのも不思議な感じでした。

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高地の青空に、カラフルなチベットの建物がよく映える

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僧衣を売るお店

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衣装を着込んで記念撮影をする人も多い

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邪魔が入ることもある

チベットでの食事

平均4000mという高地において、ものすごく食欲がそそられる、というものとの出会いはありませんでした。食べられれば良い。温かければなお良い。

靖国通り防衛庁の前にチベット料理店があったなあ。

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チベタン鍋(謎な具多い)

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チベタンではなく中華

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看板おやじ

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豚足おやじでした

ヤムドゥク湖へ

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落ちないように気をつけて!

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君だよ

後ろに見えるターコイズブルー湖が、チベット三大聖湖のひとつヤンドゥム湖。あと2つはナムツォとマーナサローワル……なんてなんて?

この湖の表面積はシンガポールと同じくらいなのだそう。その他もなんかいろいろと聞いたはずなのですが、なんせこのあたりは5000m近いところなので、いろいろな記憶がぼんやりとしています。標高は関係なく、ただ覚えていないだけとも言う。

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雲の後ろがチョモランマ

雲が切れるのを粘ったのですが、ずっと雲が。ちょっと残念。

はじめてのチベットは、この見えそうで見えないチョモランマのようでした。そこにあるのに、見えない。みたいな。

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五色の祈祷旗(タルチョ)と敬意を示す白い布(ハダ)

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合間にこんな感じのが隠れていたりする

遠くない将来、チベットを自由旅行できる日が来たらいいなあ。

はじめてのチベットでした。

 

 

お寺さんぽ、曼荼羅と禅問答(チベット旅行5)

次に向かったのはセラ寺。

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ここに行くよ

スマホで見てる方、見えますかね。写真の中央、山頂から少し下に目線を下ろすと、黄色い建物が見えますか。「次はあそこです」なんてガイドが言うので、びっくりしました。冗談ですって。

荒涼とした山肌にポツン、わたしのイメージ通りのチベットのお寺ですが、ここには行かず、麓にあるお寺や、修行する場所、チベット仏教経典の販売店などを見学しました。

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子どものお寺としても有名だそうです

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こども、かわいい

ここのお寺には1900年に、チベット初の日本人がいたところだそうです。「仏教家で探検家」とウィキに記載されていましたが、なんだかすごい人がいるものですね。

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この曼荼羅を見て、最初にどこに目がいきますか?

色をつけた砂で作られた曼荼羅。美しい。

曼荼羅の描いているものは、仏の悟りの境地を、仏や菩薩、梵字、絵などをつかって決まった様式や方法で、体系的に配列して図として表したもの。

このブログを書いている今、喉風邪にやられており、咳がひどく眠れない夜を過ごして3晩が過ぎたところです。ぜえぜえしながら、曼荼羅を眺めているのですが、咳が治るなどの効果はないようです。

上の曼荼羅を見てください。(1)外側の円の部分に目がいく(2)内側にある四角の部分に目がいく。さて、どちらでしたか。

(1)の人は優しい人

(2)の人は気の強い人

なんですって。チベット仏教、そんなざっくりでいいのかな。

このすてきな曼荼羅がどんなところにあるのかというと、売店の倉庫にありました。倉庫に曼荼羅を置いたのか、曼荼羅の置いてある場所に売店の物を置いたのか、どちらが先かはわかりません。

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意外に雑な扱いでした

ラサの街中心、旧市街地にあるジョカンというお寺にやってきました。ジョカンはチベット仏教最大の寺院。周りには大きな広場があり、周りはバルコル(八角街)という巡礼路になっていて、お土産もの屋さんが延々続いています。

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金ピカのジョカン

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ジョカン(大昭寺)とシカ

この金ピカの室内は、外からはまったく想像ができないほど、広くて、暗く、大きなものから、小さな小部屋に仕切られた仏殿からなっており、バターの香りの中に、大勢の信者と、大勢の観光客がいる光景が広がっています。

撮影禁止なのでわたしももちろん写真はなく、あるのは記憶だけ。この青空の下の金ピカ写真を見ていると、あの薄暗い、なんとも言えない雰囲気の広大な仏殿は、本当に実在したのか疑わしくなってきます。

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外ではお洗濯中

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建物もの前では信者が五体投地で祈る姿

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リンゴ休憩中

チベット仏教のお坊さんたちは、普段はお寺の仕事をしたり、曼荼羅をつくったり、バター細工の仏像をつくったりしながら修行しているのですが、その修行のひとつに「禅問答」があります。

僧侶が悟りをひらくために行う師との問答のことですが、日本語では「何を言っているのかわからない変な問答」「無理難題な問答」「話のかみ合わないやりとり」の例えとして使われる言葉でもあります。

 

例えば、有名な禅問答「馬には角がある。あなたには見えますか?」

なぞなぞでも、とんちでもないので、うまい答を言わなくちゃとか思うとダメみたいです。(考えちゃいます、つい。ほほうーとか言われてみたい)

正解がひとつとか、そもそも正解があるということではなく、答えを導く中で、悟りがあればよいのだそう。その訓練なのだそうです。

常識に問わられず、本質を見る、迷ったり、解釈するものではなく、論理的思考で考えるものでもなく「わかる、悟る」ところから導かれた答なのだそう。

この問いの答は「あるならば、見る必要はないでしょう」だったのですが、なるほどなーと思った時点で、それはわたしの答えではないんですよね。

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禅問答......

 

ポタラ宮(チベット旅行4)

 

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ポタラ宮

チベット、ラサ観光のメイン、ポタラ宮です。今は観光拠点となっておりますが、歴代のチベット仏教の法王、ダライ・ラマの宮殿です。

ガイドがダライ・ラマの説明をする際「ダライ・ラマさん」と呼ぶのにちょっと違和感を感じましたが、まあ個人の感想です。

わたしの中で、このポタラ宮殿と、ネパール第2の都市ポカラがごっちゃになっていて、すごい秘境的な山の斜面にあるイメージだったのですが、ラサの街中にありました。とはいえ山の斜面なのは変わらず。普段海抜10メートル地帯に生息しているわたしには天に向かう地獄の坂のようでした。

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空気の薄さと運動不足にやられる

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ダライ・ラマエリアは遠かった

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ここからいよいよ中に入ります

ダライ・ラマ観音菩薩の生まれ変わりであるとされています。ダライ・ラマに次ぐ高位の称号はパンチェン・ラマ、こちら阿弥陀如来の化身とされています。

ダライ・ラマ、もしくはパンチェン・ラマが亡くなると、互いの転生者(=生まれ変わり)を見つける役割を担っています。

現在のダライ・ラマ14世は、1959年にインドに亡命。亡命後もパンチェン・ラマ10世チベット留まり、その後北京に移りますが1989年に亡くなります。そしてダライ・ラマ14世がパンチェ・ラマ11世を認定するのですが、発表直後にその子は行方不明になります(後に中国政府が関与を認める)。そしてその年のうちに中国政府が別のパンチェン・ラマ11世を認定しました。

中国共産党の両親を持つパンチェ・ラマ11世は、北京で中国共産党の教育を受け現在に至ります。ダライ・ラマ14世が将来亡くなる時には、このパンチェン・ラマ11世ダライ・ラマ15世の転生者を認定することになるのでしょうか。

ダライ・ラマチベットに帰ってこれる日は来るのでしょうか。

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白い壁と赤い壁

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宮殿から見えるラサの街と山々

中は撮影禁止。帽子もサングラスもとらないといけません。

白の宮殿はダライ・ラマがかつて執務を行っていた部屋や、生活をしていた部屋がそのまま残されています。赤の宮殿は、このポタラ宮を建造したダライ・ラマ5世をはじめとする歴代ダライ・ラマの霊塔などがあります。

宮殿内の暗く、狭い通路にいっぱいいる観光客の合間を縫うように、信者が額をつけて祈りを捧げながら足早に過ぎて行く姿が印象的でした。

そしてその熱心に祈っていた信者が、宮殿を出てすぐのところで揚げパンをむしゃむしゃしながらスマホをいじっていたのもまた印象に残っています。

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マニ車をまわす

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マイマニ車をまわす

ポタラ宮の観光は時間制限があります。時間を超えてしまった旅行会社は、入城禁止の処分があるそう。ですので宮殿内はじっくりのんびり見て回ることはできず、ちょっと消化不良。

外から見る分には見放題です。
 

 

ラサさんぽ(チベット旅行3)

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犬と幼児

チベット観光について。中国の南西部、チベット自治区は基本的に外国人の自由旅行を認めていないので、パスポートと入域許可証なるものが必要。個人でも旅行代理店等を通して取得することもできますが、まあなにかと手間。一部の旅人以外は、旅行会社のツアーを利用するのが一般的かもしれません。

そこからさらに別の地区(西チベット行きたい!カイラス山見たい!)や非公開地域に行くには、さらに許可証やガイドを雇うことが必要になります。

ラサ市内は、入ってしまえば特に検問もなく自由に歩き回れます。

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ラサの標高は富士山頂上あたり 

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スタンバイ中の酸素たち

ツアー客のわたしたちは、大手を振ってラサさんぽ……なのですが、何と言っても海抜3600mなので、大手を振るだけでも大仕事。息切れしたり、頭がぼやっとしたりします。人によってはツーア中ほぼダウンという方もいらっしゃいました。

ツアー会社からはアルコールを控えるようにとか、部屋で休みましょうとか、いろいろ高山病対策のアドバイスがありました。南米の個人ツアーでは4000m以上のところではピクニックランチで普通にワイン飲んでたけど、あれはいいのか。

高山病の神様わたしたちのことはスルーで、と祈りながら過ごすラサ。

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大通りから一本入った感じ

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蜘蛛の巣みたい

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名前プレートと思ったら市の登録番号だった

ラサの街は、中国の他の街とさほど違う印象はなかったです。マンションが並んでいるエリアもありました。マックとスタバは(まだ)ない。

犬がかわいかった。中国はペット犬は行政に登録しないといけないそう。首にプレートをつけていたので、名前かなあと思ったら番号でした。ラサの登録された犬はみんなこの水色の骨型プレートをつけていました。

道端でおじさんたちがサイコロとかトランプの賭けみたいなのをやっていました。

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市場へ

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フルーツもいっぱい

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卵を見守るマネキッズ

生々しすぎて写真に撮れませんでしたが、体毛やタテガミがごっそりついたヤク(チベットの牛みたいな動物)がいたり、縦に真っ二つにカットされた豚、ゲージにギュウギュウに詰められグワグワ鳴いているアヒルがいたり。ライブ感溢れる市場。

足をばたつかせるアヒルの羽を豪快に掴んだお店の女将に「ほら、新鮮よ。今日は何?アヒルうずら?」と、どこのお店に顔を出しても声をかけられるわたし。後ろで嬉しそうに見守る夫。

生け簀から揚げたばかりの大きな川魚がビタビタ跳ね暴れる魚屋では「オレ、生きのいいの入ってるよ」と声をかけられるわたし。後ろで吹き出しそうになるのを堪える夫。

 笑ってないで助けて。



青蔵鉄道で行くチベット(チベット旅行2)

 

この旅のハイライトのひとつ、青蔵鉄道に乗ります。青海省の「青」と西蔵チベット)の「蔵」を取って青蔵鉄道。約20時間、2000kmの鉄道の旅です。お昼ごろに西寧を出て、翌朝10時頃にチベットのラサに到着予定です。約20時間、2000kmの鉄道の旅。

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真っ赤な感じが中国らしい。宝宝は赤ちゃんの意味

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大きくて綺麗な西寧駅から

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食堂車

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西寧(シーニン)から拉薩(ラサ)

参考:【特集】世界最高度を走る!! 青蔵鉄道で行くチベット | ツアー関連情報 チベット自治区 | 風の旅行社


列車の時間帯によって見える景色が全然違うのですが、列車の旅の名物スポット2つ、青海湖と最高地点とあるのですが、湖が見える時間帯の列車なら、最高地点は夜で見ることができず、最高地点が見える時間帯ならば、湖は夜ということになります。

ちなみに私は前者。車窓からの青海湖を眺めながら進み、格尔木(ゴルムド)を過ぎたところで日没を迎え、世界最高到達地点のタングラ峠を含め、4500m-5000m級の最も高いところは真夜中に走り過ぎていく行程。

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奥に青く見える湖が青海湖

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ひつじ列車

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続ひつじ列車

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ひつじ列車 AGAIN

何がハイライトと言えば、わたし的にはひつじ。ひつじを眺めながらの鉄道の旅なんて初体験です。

乗った車両はコンパートメントの中に4つの寝台がついた寝台車両、わたしたちの他に中国人の男性が一人、3人部屋でした。

車窓には、ヤクや馬そしてひつじの群れが次々と現れるのですが、ひつじの度に「わあ」「あ」「やー」といちいち反応するわたしに、中国人の彼もいちいち反応していました。日本人にはヤクよりもひつじが珍しいのかと思ったかもしれません。

そう言えばヤクの写真は一枚もない。

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ゴルムド駅に着きました

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改装中の駅舎、もちろん足場は竹で組んでいます

ひつじを眺めながらお茶を飲んだり、写真を撮ったり、うとうとしたりして半日が過ぎていきます。ひつじやヤクに癒されつつも、水素爆弾の研究施設や、なんかの研究施設や、なんかの開発施設などをいくつか通り過ぎ、間も無く日没。ゴルムドの駅に到着しました。ここで機関車を高地用に交換しラサを目指します。

ここからさらに2000m以上標高が高くなります。列車内の気圧の調整はしていませんが、酸素の濃度は平地の80%(3000m地点程度)に保っているそうです。

どのツアーを見ても行きは電車、帰りはラサから飛行機で、というものだけなのですが、たしかに一気に飛行機で高地(ラサは富士山の頂上くらい)では、体がついていかないですね。なるほど。

ぐっすり眠り、たまに目が覚めたり、またぐっすり眠り、時に起きて本を読んだり。

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朝を迎えました

この鉄道が開通したのは2006年。それ以前はチベットに向かう旅人のサイトなどを読んでは「これはちょっと無理だわあ」とその旅難度の高さにあきらめていましたが、青蔵鉄道開通以後、テレビでの映像などを見て、これならわたしも行けるかもと思ったものです。

鉄道の開通によって間違いなく進んだであろうチベット漢民族都市化。そして、それはこのまま進むしかないのでしょう。

現在のチベットではバター茶を飲む人は減り、タピオカや黒糖の入ったミルクティが人気だそうです。

欲を言えば2006年以前のチベットも見ておきたかった。

One-China Policy(一つの中国)を主張する中国と、チベット自治区についての話は心の中にしまっておき、今日見ることのできるチベットを、ラサだけではありますが少し見てきたいと思います。

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ラサに到着。空気うす……

座っているか、寝ているだけですが、20時間の鉄道の旅は疲れました。ふう。当分高地も鉄道旅もいいわあ。

 

チベットに向かうその前に、西寧(シーニン)で朝のお寺と、毛糸のパンツと(チベット旅行1)

 

連休にチベットに行ってきました。 

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西寧のチベット仏教のお寺 タール寺

チベットといって思い浮かぶのが、標高5000mを超えて走る青蔵鉄道、山の斜面にそびえ立つポタラ宮殿、映画「セブンイヤーズインチベット」の美しいブラット・ピッド、モモ(餃子みたいな食べ物)、そして、たかのてるこの「ダライ・ラマに恋して」です。

そのダライ・ラマ14世の出生地がこの旅の出発点、チベット高原の東、青海省です。青海省西蔵チベット)を結ぶ青蔵鉄道に乗るため、西寧(シーニン)に来ました。

出発時間が午後なので朝からチベット仏教の寺院へ。

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祈る信者

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ネコと信者

チベット仏教のお寺、初めて来ました。一番目印象的なのが、仏教において最も丁寧な礼拝方法の五体投地で祈る信者たち。柵に額をつけ祈る信者たち。祈りを呟きながら、次の仏像、次の建物へと移る信者たち。五体投地で祈りを捧げながらチベットのラサに行くことが信者の憧れなのだそう。

朝からお寺は信者と観光客で大混雑。敷地の中にたくさんのお寺があります。どこに行くにもぎゅうぎゅうです。そして、ここの標高も高いので、ちょっとした坂道でもふうふうです。お寺の内部は写真撮影禁止で、院内にはかなりの数の監視カメラが設置されているようで、見つかるとお坊さんが飛んで来てすごい怒られるそうです。

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このあたりの標高は2300m

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見ているカメラ

タール寺はチベット仏教信者憧れの寺院でもあり、西寧きっての観光地、国家AAAAA級旅遊景区に指定されているだけあって、観光客の数も、お土産売りの数も多かった。髪の毛にカラフルな紐を編みと、織物でできたポンチョを売る売り子が多かったです。

高地の地形的特徴が人間の身体にや文化的に及ぼす影響があるのかどうかは知りませんが、背が低めてどんとした体型や、黒髪と三つ編み、織物なんかを見ていると、南米の高地組(ボリビアやアルゼンチン北部など)のおばちゃんたちを思い出しました。

ボリビアでは、こんな感じのローカル衣装に身を包んだおばちゃんプロレスがあるのですが、西寧やこれから行くチベットでもおばちゃんプロレスとかあるのかしら。

 

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西寧もおばちゃんプロレスとかあるのかな

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美味しそうだった

それにしても、寒かった。週間予報では最高気温が17度程度、最低が4度くらいだったので、寒さはなんとかなると考えていました。と言っても寒さにめっぽう弱い方なので、毛糸のパンツ、マフラー、手袋は持って行きました。

海抜2000mを超える高地、太陽さえあれば暖かいのですが、太陽が出ない限り地表が温まらず、曇りの朝は寒過ぎました。見学をしている時間帯は気温が4度くらい。ひたすら寒かった。前日まで30度近い上海からの4度は切なく、口数も少なくなりました。

寒さ対策のお守りに持ってきた毛糸のパンツ、これがなかったら乗り切れなかった。毛糸のパンツ様、ありがとう。