以前、支払い業務のある仕事をしていたことがあるのですが、クレジットカードでのお支払いのとき、いつもお客様のサイン(署名)をジロジロ見ていました。だって気になるんだもの。
漢字、ひらがな、カタカナ、楷書体できっちり書く人もいれば、崩した字でしゃらしゃら〜っと書くサイン。さらにローマ字のブロック体と筆記体。日本人は使用文字種類のバリエーションが多いので、サインのバリエーションも膨大です。
全部ひらがな、または全部カタカナでサインをする方も見たことあります。なんだかんだでよく見たのは、ごくごく楷書体で普通に名前をパターン、漢字を崩して書くパターンと、ローマ字ブロック体パターン、当時はこの3つが多かったと思います。意外にキチンと書く人多し。
クレジットカードやパスポートのサイン(署名)って、みなさんどうやって決めているんでしょう。気になります。そんなわけで、今回はわたしのサインの話です。
独身の頃に使っていたサインは、高校生の時に初めてパスポートを作ったときに考えたものを、マイナーチェンジを加えながら使っていました。ローマ字で、文字デザインのベースは、チェコ出身のドイツ語作家、フランツ・カフカの文字です。
なんでカフカだったのか……、とくにカフカにこだわって探したわけではないのですが、昔から作家の手書き文字にとても興味があり、その手の本か雑誌で見たカフカの文字にきゅんときたのです。
その時に見たそのものではありませんが、こんなイメージです。
結婚で姓が変わったタイミングで、わたしのサインも衣替え。結婚してからもしばらくの間はパスポートのサインのあるページは旧姓のまま、クレジットカードは新しいサインと、ふたつのサインを使う必要があってちょっとやっかいだったことを覚えています。
新しいサインは、アメリカの小説家、スコット・フィッツジェラルドと、イギリスの小説家、サマセット・モームの手書き文字を参考にしてつくりました。
本当はアメリカの音楽家、ジョージ・ガーシュウィンの文字に寄せたかったのですが、なんせファミリーネームもファーストネームも彼の名前と違いすぎてうまくアレンジできず。残念。
このように、わたしのサインは小説家の手書き文字を参考にしています。イメージというよりは、こんな雰囲気でーな感じで参考にしているだけで、似ているかと聞かれれば、まったく似ていないかもしれません。
ちなみに、フルバージョンとショートバージョンのふたつがあり、海外では基本的にフルバージョンでサインしていますが、国内でクレジットカードのサインはショートバージョンを使っていることが多いです。最近はサイン不要も増えて、ありがたや。
近頃は他の方のサインを見る機会がめっきり減ってしまい、ちょっとさみしいです。