ひつじ泥棒2

Who stole my sheep?

重慶の街でよく見る謎の赤いフルーツ(買ってもいいけど食べない方がよいと思うので気をつけて)

重慶の街を歩いていると流しのフルーツ売りをよく見かける。2月の中旬過ぎの重慶でとにかくよく見かけたのが謎の赤いフルーツ。

左の赤いフルーツはご存知イチゴ。右がくだんの謎フルーツ。透明感のある、みずみずしい見た目。見え方によってはフルーツが発光しているように見えなくもないし、水風船のように見えなくもない。とはいえ果物売りなので発光水風船を売っているとは考えにくいのでプチトマト(中国でフルーツ扱い)かなにかだろうか。拡大するとトマトっぽくはないのだけど。

このフルーツはなんなんだろう?一度勇気を出してこのフルーツの名前は何というのかを聞いてみたのだけれど、「フルーツ」とか「紅色」とかそのくらいしか聞き取れず、自分の中国語のできなさを恨む。

上海に戻りランゲージエクスチェンジの上海人パートナーに写真を見せて聞いてみた。けれど「わからない」と言う。上海にはない内陸特有のフルーツなのか。

画像検索をしてみると、同じようにこの謎のフルーツを解明しようとしている日本人を含む外国人の投稿に出会った。みなさん「周りの中国人にも聞いてみたけれどわからないと言われた」とのこと。謎は深まるばかり。

重慶の街で売っている、紅色、水果」的な中国語のキーワードで再度検索してみたら、チョコチョコと記事や抖音(中国版TikTok)の動画が出てきた。

動画を見てみるとフルーツの名前が判明した。「紅心果」とか「金西梅」と呼ばれているらしい。数年前のものだけれどネット記事も機械翻訳で読んでみた。

ネットで話題の重慶の赤い果実、半透明で新鮮、25元/500g、美味しくない:次はないな 重庆新晋网红水果,透鲜可爱25元1斤,吃嘴里感觉不对:没下次

重慶に来たばっかりのみなさん、街でこのフルーツを見かけても買わないで! 刚来的外地人,在重庆看见这种水果,千万不要买!

記事には、「漬物のような食感」「新鮮な果物といった感じは全くない」「鼻をつく甘さ」「人工果実?」興味を持って食べてみた人たちの感想が書かれている。

この謎フルーツ、記事によると「新疆ウイグル自治区で採れた生のプルーンの皮をむいて芯を取り、甘味料で漬けたあとに着色料で色をつけた人工加工品の果実」なのだそう。さらには、道端の行商的な果物売りでのみ販売されていて、店舗のある果物屋で探しても見つからないのだそう。

これはフェイクフルーツなので、旅行者のみなさんは好奇心に駆られて買ったり、食べるなら気をつけて的なことが書かれていた。

わわわ。買わなくてよかった。けっこう惹かれたのだけど。珍しいフルーツ(っぽい)だったし。着色料やサッカリンなどの人工甘味料だから、食べたところで急に苦しくなるとかそんなことはないだろうけど、食べてしまったとしたらと想像するとやっぱりちょっとアレだ。

なんにせよ、あの謎フルーツの正体にたどりつけてよかった。

2019年のネット記事で、未だ路上で売っているというのは一定の人(地元民ではない人たち)が買うからなのかな。