外国に行っていろいろな場所や人を見てみたいーーーと世界が気になりはじめたころからいつかは行ってみたいとずっと思っていた万里の長城。
その頃の中国旅行と言えばニーハオトイレとか、ネタとしては面白いけれども日本のトイレだって極力避けたいわたしとしては中国は無理だわーとほぼほぼ諦めていました。
しかし、2008年に開催された北京オリンピックを境に中国の生活インフラ、つまりは観光インフラが劇的に改善され、近くて遠い国だった中国が一気に近くなりました。近くはなったものの、近いからいつでも行けるかなとなかなか食指が動かない。
そんなこんなのうちにまさか中国に住むようになり・・。住みはじめたのは2018年ですが、同じ国だしいつでも(本当に行きたいのかな?)・・・なんてのんきなことを言っているうちにコロナだなんだと気が付けば2023年。いいかげんそろそろと行ってきました。
行きたい行きたいと言いながら、ぼんやりしたイメージでは北京のあたりから西の方にずっと続く城壁のことだと思っていました。ざっくり言えばそれも間違いではないのですが、あらためてウィキペディアを開くと思っていた以上の広範囲に点在していました。
こんなにたくさん万里の長城。観光用に整備されているところから、ハードなトレッキングまでいろいろあるみたい。
今回はザ・観光用ど定番の八達嶺(Badaling / バーダーリン)の長城に行ってきました。ポストコロナの春の観光シーズン、激混みでした。
八達嶺長城のルートは2つあり、最高到達点、絶景ポイント、スライダーなどのアトラクションがいっぱいあるにも関わらず傾斜が比較的ゆるやかで歩きやすい「北城」と、60度はあろうかという傾斜がきついハードモード、登れるのは南七楼まででその先は進入禁止となっている「南城」があります。
と書いただけでも人気もおすすめ度もダントツ北城ルートなのですが・・
唯一にして最大の問題が、北城ルートは激混み。桜シーズンの週末だったこともあり(万里の長城で花見ができるなんて知らなかった)、激混み度マックスの時期だったということもあると思いますが、あまりの混みっぷりにおののいたもので、同じく混んではいるものの、北城ルートほど人は多くない南城ルートに向かいました。上の写真は南城ルートを歩きながら振り返って撮った北城の様子。これはこれで良い眺め。
いざ、南城ルートへ!
甘くみていたわけでは決してないのですが、結果甘かったみたい。いや、きっつ。はぁはぁぜぇぜぇ、うっ・・これは苦行でしょうか。万里の長城ってこんなんでしたっけ。おどろくほどきつかった!
「わたし本当に万里の長城に来たんだ」と、ところどころで思い出したように感慨に浸るものの、次の1歩2歩を踏み出すと襲ってくるしんどさ、上がる心拍数。結構きつい。
なぜ北城ルートが人気があるのかをしみじみと噛み締めながら長城を下ってきました。
最後は中国観光地の定番、観光地価格の万里の長城3D棒アイス(20元/約390円)を食べながら、中国のみなさんがとある石碑の前に行列を作り記念写真撮影待ちをしているのを眺める。(アイスの上の写真)
中国のみなさんが何に並ぶのか。と言えばこれ一択。毛首席の文字で書かれた「不到長城非好漢(長城に到らずんば好漢に非ず)」の石碑。ここ以外も長城にいくつかある石碑、全て写真待ちの列が出来ていました。なんだかんだと主席愛は根強い・・中国の底知れぬパワーをここに感じ、痛かった筋肉がさらにチクチクしてきました。
普段使うことのない筋肉たちをフルに駆使した万里の長城。次の日からはチクチクがズキズキに、2日目にはバッキバキ、そして3日目、4日目と痛みは続き、その痛みとともに思い出す万里の長城でした。
さて、
現代の世界7不思議(古代と中世もある)のひとつ万里の長城に行けたので、わたしの未踏の現代世界の7不思議は、インドのタージマハール、ローマのコロッセオ、ヨルダンのペトラとなりました。残りの3つにも行けそうな気がしてきた!