ひつじ泥棒2

Who stole my sheep?

寒かったので福建省の廈門へひとり避寒旅|廈門

 

年末に夫の出張があるというせっかく(?)の機会があったのでひとり旅。本当は別の都市に行くつもりでいたのですが大寒波到来。上海でもマイナス7度とかで、寒さに慄き避寒地へと目的地を変更。上海から南へとなりのとなりの省(と言っても飛行機で約1時間半、車で行ったらノンストップで約11時間半)福建省へ行ってきました。

福建省といえば「烏龍茶」のイメージなのですが、子どもの頃に見たCMの影響でしょうか。お茶には緑茶や紅茶などがありますが、この分類では烏龍茶は「青茶」。でも上海人の友人には、福建省に烏龍茶というイメージは特にないみたい。

聞くと、福建人のイメージは「お金持ち」「商売人」なのだそう。世界にいる中華系の移民(華人や華僑)の多くも福建省出身の人が多く、横浜中華街にいる人たちもルーツは福建人が多いみたい。なんだか元気そうなエリア。

福建省省都は福州市なのだけど、こちらは中国のよくある大都市。なので「福州に行ってきまーすワクワク」みたいなポストは今まで見たことがない。

福建省のワクワク系と言えば、それはもう絶対に廈門(アモイ)。アモイは上海と同様、アヘン戦争(1840-1842)後に開港させられた港町のひとつで、租界時代の街並みが残る街。でもウキウキワクワク歩いていると戦争遺跡とかにばったり出会い「旧日本軍が・・」と書かれたプレートが目に入って心痛むこともある。

アモイのビルは角が丸まっているのが多かった

「アモイ」とは、福建省の南で使われている閩南語(ミンナン語)の発音で「廈門」。普通話(全国ネットのテレビや学校で勉強する中国語)で廈門はXiamen(シャーメン)。英語も普通話と同様。日本では併記しているものも見かけるけれど、歴史的な背景もあってかガイドブックなどでもアモイ表記が多いみたい。

ちなみに福建省で使われている言葉は閩語(ミン語または福建語とも)なのだけれど、ミン語の中にはざっくり10以上の方言があって、ミンナン語はその方言のうちのひとつ。省都の福州は閩東語(ミンドン語)で、それぞれの言語のテレビ局もあるって言うからびっくり。

ミン語と普通話はまったく別言語レベルで違うらしくて、ウィキペディア情報によるとゲルマン語派のドイツ語と英語よりもマッチ率が低いのだそう。街中で現地の言葉も聞こえてきたけれどまったくわからなかった。

英語ももちろん通じなくて、わたしの片言以下の普通話を使うしかないんだけれど、港町で古くから外国との交流が盛んな土地柄ということもあってなのか、通じなくてもワタワタされることもなく、慣れた感じですごくゆっくり話してくれたり(他の街でゆっくり喋ってくれる中国人に会ったことない)、キーポイントの単語だけを繰り返してくれたり(そんな高等テクニックを使える中国人にも初めて会った)、スマホの翻訳機能をささっと使ってくれる人もいた。

廈門グルメの沙茶面と牡蠣のオムレツ

港町の廈門はシーフード三昧。台湾や東南アジアの国と同様、沙茶面(サテ麺)や牡蠣のオムレツは廈門に行ったら食べてこいメニューの代表みたい。もちろん初日から食べてきた。

中国の食べログ的なアプリで「地元民にも人気」的なお店に行ってきた。ここの沙茶面はピーナツソースベースのスープと麺に基本トッピングの魚丸(すり身の団子)、揚げ豆腐(みたいなやつ)、鴨血(ヤーシエ、アヒルの血を固めたもの)がベーシックで、それにプラスでトッピングを選ぶみたい。わたしはロブスター海鮮沙茶面にした。見た目赤いけれど、全然辛くはなくて、魚介の出汁が非常にハオチー(好吃)。

ヤーシエ(鴨血)は火鍋や麻辣湯(マーラータン)にはいっていて、たぶん中国全域みんな好んで食べるんだと思うけど、味や香りはあんまりなくて、食感は木綿豆腐みたいな感じ。個人的には名前と色でうーんだけど。

手前のレバーっぽい色のが鴨血