ひつじ泥棒2

Who stole my sheep?

都会の隠れた至福のフルーツソースのかき氷

 

10皿目の東京こおり2024。新宿。

この日の氷屋さんの最寄駅は、新宿御苑新宿三丁目、そして東新宿。地図上で見るとどの駅から歩いても同じくらいに見えるので、一度も降りたことのない東新宿駅から行くことに。

東新宿駅はふだんあまり使わないメトロの副都心線都営大江戸線が乗り入れている。2000年12月生まれのこの駅は、ほとんどが新宿7丁目、そして一部が新宿6丁目、大久保1丁目、歌舞伎町2丁目にまたがる駅なのだそう。ほほう。

氷屋さん側の地下鉄出口を出ると、ガウディの「カサ・ミラ」インスパイアっぽいオフィスビルと商業ビルの複合施設「新宿イーストサイド・スクエア」が、そしてお隣には芸能人率の高いらしいタワーマンションが建つ。

ほおおおっと思いながら、地図アプリを頼りに進む。

開発に取り残されたような昭和っぽい公園を抜けて、古いし小さいけれど高いんだろうなという住宅街を抜けていくと目的地。

新宿にもかかわらず門限のあるビジネスホテルの中に入っているかき氷屋さん。深夜1時から6時までは施錠されているそうで、公式サイトに「25時以降の出入りはできませんのでご了承ください」と書いてある。さらにはわざわざ「12月31日だけは25時から30時の夜間出入りが可能です」との記載。そんなビジネスホテルにかき氷屋さんがあるなんて。

ここにかき氷屋さんな雰囲気の東京ビジネスホテル

かき氷屋さんは確かにあるらしい

レセプション隣、ホテルのロビーにかき氷屋さん

ノエル

お店の名前は『ノエル』。ホテルの元コーヒースタンドに居抜きで入ったのかな。数席だけの小さなかき氷屋さん。でも氷の種類は結構ある。しかもわたしの好きなサイズ感で、おいしくフルーツソースを作る系のお店のみたい。

すもものかき氷にするか悩みに悩み、今回いただいたのは『ブラッドオレンジ』のかき氷。ベースはブラッドオレンジソース。氷の中にアクセントで水切りヨーグルトとグレープフルーツが入っている、シンプルなかき氷。

こういうフルーツソースのみで勝負というかき氷は、氷を作る方の腕の良し悪しが如実に現れるであろうかき氷。

新宿のポコっと穴のようなエリアで、昭和の生き残りのような謎のビジネスホテルの中にある氷屋さんで、これだけシンプルな氷を作るだけの腕のある、最後のひとさじ、ひとすくいまで美味しい氷。さすが。まるで濃厚なフレッシュブラッドオレンジジュースみたい。かき氷のシロップをこんな風に仕上げてくるなんて。お見事。

今やっている梨の氷も食べに行きたいっ