ひつじ泥棒2

Who stole my sheep?

6月のハルビン

 

中国の東北部(黒竜江省吉林省遼寧省)の最北、黒竜江(こくりゅうこう/ヘイロンジァン)のハルビンに行ってきました。

ハルビンといえば、1月末から2月末にマイナス30度を超える極寒の中で開催される「ハルビン氷祭り」が有名な街。言い換えるとそれしか有名じゃないのか、上海でハルビンに行くと言ったら、中国人的には「今暑いよ?」「雪ないよ?」「へ〜、今?何しに行くの?」なリアクションが多かった。

空港のバゲージクレームエリアに更衣室
ここでマイナス30度仕様の服装に着替えるのかな

でも大丈夫、6月のハルビンも楽しかった。マイナス30度は無理だけれど、ハルビンに来たい人も十分楽しめるはず。もちろん雪はないし、外国人観光客もほとんどいないけれど。

ハルビンにいた間の気温は22〜30度くらいで、太陽の下にいるとすごく暑いけれど、太陽が雲に隠れると、街に流れる大きな川から吹いてくる風が気持ちよかった。

松花江(ソンホワジアン)

20世紀初めまでのハルビン松花江沿いの農村集落がぽつぽつとある地域。そこにシベリア鉄道とともにやってきたロシア人たちが建設した街。今もロシア風の建築物が多く残っていて、街中ではロシアの作曲家チャイコフスキーの曲が流れ、ロシア料理のお店もたくさん。今はほとんどロシア人はいないけれど。

聖ソフィア大聖堂(1907年創建)

目抜き通りに洋館が立ち並ぶこの街は、ロシアの他にも、迫害から逃れてハルビンにやってきたユダヤ人のコミュニティ、満州事変やノモンハン事件満州国、悲惨な戦争犯罪と、近代史上日本も深く関わっていて、ブログではその辺のことは書かないつもりだけれど、1度は来てみたかったところのひとつ。

地段街(ディドゥアン通り)の小学校
旧日本挑戦銀行ハルビン分行(1916年)

20世紀初めくらいからの建物が、小学校とか幼稚園とか公共施設として現役で使われていたりして、不思議な感じ。

ハルビンの街は、飛行機で3時間ほども離れている上海とは全然違っていて、ふらっと歩いているだけでもあれなにこれなに?と散歩魅力度にあふれた街でした。

上海にもスーパー銭湯的なところはあるけれど、ハルビンはもっと日常使いの公衆浴場が多くあったり、びっくりするくらい食べ物が安かったり(味が濃かったり、量が多かったりもする!)、上海では見たこのないド派手な形の玄関飾りがあったり。

街中に公衆浴場がたくさんあった
サウナもあるらしい
1個約20円のエッグタルト
1キロ約80円のスイカ

アイス屋さんがたくさん

ハルビンビール

鑫(xin / シン)の漢字を使った店名がすごく多かった

派手な玄関飾り屋さん

がっちりしっかり中国なところはやっぱり中国だった。下のカエルはここ最近国内あちこちに現れているし、お花バルーンや、コーギーバルーン、3D棒アイス、竹ドリンクもみんな観光地のテンプレート商材。

これを揃えればどこでも中国

1枚の写真は収まりきらない巨大な熱いスローガンモニュメントも、ザ★中国。

「身体は最北にあっても、心は党中央を向いています」