海嘯(かいしょう)とは、潮の満ち引きの関係で、海からの潮が川の流れに逆流して上っていく自然現象。世界でも数カ所しか見ることのできないという、海嘯を見に行ってきました。
その場所は、上海から車で2時間ほどのところ、海寧(ハイニン)市にある銭塘江(チエンタンジアン)という大きな河川です。
毎月大なり小なりの海嘯が起こるそうですが、秋分の頃が一番大きく「大逆流」とのこと。銭塘江の海嘯は、規模としてはアマゾン河に次いで2番目に大きい規模だそうです。アマゾンのはテレビで見たことがあります。確かにすごかった。
この日はお昼くらいが大逆流タイムということなので、少し早めのお昼ご飯を食べたり、近くの617年に建造の門を持つ「塩官景区」という古い街並みをぷらぷらしながら過ごします。そろそろかなという頃、大逆流を見学する公園に向かいました。
気になっていること。一般的な中国人の国民性なのか、中国の南の人の特徴なのかは知らないのですが、ちょっとスペースが空いたりすると、やたら移動するんです。
バスに乗っていても、停留所に着く、誰かが降りる、その席にすかさず移動する、これが結構な頻度で繰り返されています。窓際が空いたとか、ばらばらに座っていた友達の隣が空いたから移動するとかならまだわかるんですが、そこ移動したってたいして変わらないんじゃないかしらというようなところでも移動する人が多いのです。なんでそんなに移動するんでしょう。中国人の血でしょうか。風水でしょうか。せっかちさんなのでしょうか。
「大逆流」を待つ間も、前後左右にいた方々の大部分が移動されていきました。そんな様子を眺めていると待ち時間も飽きません。
程なくすると、周りがざわつきはじめました。口々に「ライラ!」「ライラライラライラー!」とざわめく観客。中国語はわからなくても「来たー!」「来た来た来たー!」と言っているであろうことは想像に難くありません。
CNNやナショナルジオグラフィックなどでもしばしば特集される、世界的にも有名な「大逆流」と聞いていましたが、本日の海嘯はあっさり目でした。
「ヒュー!」とか「キャー!」とかもなく、「ライラライラ……お、お〜」のような空気が流れたような気がしなくもありませんでした。いずれにしても「大逆流」とまではいかずとも「逆流」をみんなで見ることができて楽しかったです。
撤収。