海外在住者が母国に帰るときに食べるもの……はいろいろ。もとの食習慣や個人的な好みはもちろんのこと、どこに住んでいるのかなどでも大きく変わってくるのだと思います。
夢にまで見たコンビニスイーツ!な方もいれば、高級米を食べ尽くすわよ、母親の家ごはんが一番だわ、豚肉と酒につきるぜ、いやいや生卵を食しますなど……多種多様な思いを胸に帰国の途につくのでしょうか。知りませんが。
さて、わたくしの場合。
この1年は頻繁に帰っているのもあり、また上海という日本に限らず世界中どの国の食べ物も比較的容易に手に入る環境なこともあるので、特にはありません。
……そんなわけはなく、今回はお刺身と麺をと鼻息荒く乗り込みました。ほとんどは仙台の実家にいたのですが、毎日お刺身を出してもらい、しあわせいっぱいな日々を過ごしてきました。
秋田から親戚も来ており、お刺身とともにきりたんぽ鍋もいただいて来ました。自称たんぽ会会長の叔父が秋田から持参の鶏ガラはもちろん秋田比内地鶏、鍋に美味しい比内地鶏がはいり、さらに山から採って来たという天然ものの舞茸、フレッシュ版とドライド版のダブル使い、セリもプラス。これにお刺身と来たら、我が家的最上級のおもてなしです。ありがとう!
ミッションひとつクリア。
もうひとつのマイニッポンミッションは麺。こちらは写真でザンザンいきます。
スターターは仙台のお蕎麦屋さん「さん竹(さんたけ)」です。仙台のお蕎麦ライフをさん竹抜きには語れません。大晦日の仙台の年越しそば模様、毎年必ずさん竹のお蕎麦がテレビで中継される、創業百余年の仙台の銘店です。
今回ブログを書くにあたってさん竹のサイト(コチラ→おそばさん竹)を初めて開いて知ったのですが、こちらのさん竹の歴史、なんと明治40年(1907)にココ、中国の上海市内に料亭として創業し、昭和22年(1947)に仙台の現在お店がある場にそば店として開業したのだそうです。まさか上海発の逆輸入店とは。
秋のさん竹といえば「すだちそば」です。すだちの酸味と出汁がベストマッチの大好きな一杯。
二杯目の麺は、東京御徒町。今回は御徒町店ですが、中野の銘店「青葉」です。
青葉は、その名前からご想像に難くない、仙台出身の店主が中野に開いた有名店です。
メニューはシンプルに中華そばとつけ麺のみ。あとはそれぞれに、メンマ、チャーシュー、味付け卵を増量した「特製」中華そばと「特製」つけ麺。
味玉大好きなのですが、メンマとチャーシューの増量は厳しいので、いつも中華そば。夫と一緒の時は彼に「特製」を食べてもらい、味玉をひとつもらっています。
あえて味玉ラーメンやチャーシュー麺をおかず、普通のか特製で、という店主のこだわりなので受け入れます。味玉食べたいけど。
三杯目の麺は、新御徒町の「新」。今年の5月中旬オープンだそうです。製麺所、浅草開化楼の中細麺を、和風の醤油スープ。細めの縮れ麺も、主張しすぎない和風のスープも良かった。好みの味。また来ます。
ラスト一杯は、羽田空港の「つるとんたん」です。空港でこれをいただき、上海便で出る「ジーロファン or ジーローミエン(鶏肉飯か鶏肉麺)」は回避。
うどんはやはり出汁でさらっと派としては、出汁でさらっとうどんをいただきたいところなのですが、つるとんたんらしい一杯もたまにはいいじゃないと、まったくさらっとしていない系の羽田限定秋の特選「和豚の豚しゃぶ 豆乳ごまぽん酢のおうどん」をいただいて参りました。
ふわっとごま油の香りが美味しく、ふぁふふぁふしながらこれはうまいといただきました。この手のスープでうどんを食べることがなかったので、衝撃の一杯。
この冬は豆乳鍋をしようと思います。
みんな美味しくいただいてきました。
しあわせです。