ポルトでは、青い扉(Porta Azul)という名前のゲストハウス。ポルトで食べた食事のほとんどは、このゲストハウスのスタッフが教えてくれたところ。
「ここは観光客が多いけどすごくおいしい」「ここは地元の人しかいなくて入りにくいけどすごくおいしい」「ここは予約を受け付けないし、いつ行っても混んでるけど、通りかかってもし座れそうならとりあえず入ったらいいわよ。絶対損はしないおいしさだから」そう言って地図をクルクルと辿りながら、次々とポルトの美味しいお店を紹介してくれました。
生、焼、煮、蒸、揚、炒、茹……、いろいろな食材を、いろいろな調理法でいただけるポルトガル飯。一般的な日本のレストランと比べると、塩分と油分が多い点は否めませんが、スパイス盛りだくさん料理とは違い、基本は素材を生かす方向でという点は、日本の料理と相通ずるものがありました。
お米もあり、お魚もあり、野菜を生でも食せ、もちろんスイーツなどもたくさんある国でしたので、海外旅行は好きだけど長期になると食事がネックで……という繊細な胃袋をお持ちの方でも楽しめる国だと思います。
本当はもっといろんなものを食べたいのですが、個人的な性質の偏りと言いましょうか、同じものを食べ続けてしまう気質が強いタイプ。ご覧いただいていた通り、今回はイワシ、タコ、タラ、ワイン、サングリアとエッグタルトを主に食してきました。
後半になってくると、ちょっとお腹すいたね、でも食事にはまだ早いねと言ってはイワシを食べるようになる始末。
バカリャウ(タラ)は毎日違った調理法で365日食べ続けることができるそう。ポルトガルではよく食べるポピュラーな魚で、我らもせっせと食べてきました。
個人的にはタラは焼きではなく、クリームソースや、スープなど水分を含んだ料理と合うと思っているのですが、リスボンのレストランで衝動に駆られて炭火で焼いたタラをいただいてしまいました。
見た目はとても美味しそうでしたが、やっぱりソースで食べた方が美味しいねと言っていたそばから、隣の席についたお客さんがわたしたちのテーブルの美味しそうな(でも実際はイマイチだった)タラの炭火焼きを見て「わたしもあれをいただくわ」「あらわたしもそうしようかな」などと言っていたように聞こえ、申し訳ないような気持ちになりました。こういう時ってそれほど美味しくないよって教えて差し上げた方がいいのかしら。
そして、わたしの個人的な食の好みなんてどうでもいいと思いますが、個人的には「脂の乗った」と言われる状態よりも、もうすこしさっぱり目が好みです。パサパサではなく、ジューシー、でもグリーシーではないもの。焼き魚はもちろん、お刺身も、牛肉も、豚肉も、鶏肉も。……ほんと、どうでもいいですね。
ごちそうさまでした。