上海では海外からの渡航者は、市区政府指定の施設(ホテルなど)で14日間の隔離の後、届出をしている自宅かホテルでの7日間の健康観察期間を経て晴れて一般市民となります。
上海の水際対策は、中国国内のなかでは最も軽めのルールのなのですって。シェンヤン市など東北のいくつかの省の都市では28日間の施設隔離+28日の自宅隔離とか。おおおおお。
ちなみに、隔離費用(ホテル代+食事)は自己負担で、上海では1泊5,000円前後から10,000円超までさまざま。同じホテル内でもグレードや食事のチョイス毎に金額の違うこともあるようです。どこのホテルに行くかを選ぶことはできません。
わたしの泊まっているところは、朝8時、午後12時、午後5時にそれぞれ食事がドア前にある台に置かれます。
毎日2回検温があり、朝10時、午後14時に「X^4⌘ー∴書☆!!」と言いながら防護服の方が来ます。最後までなんと言っているのわかりませんでした。残念。これが人と接触する唯一の時間です。
わたしは健康な割に新陳代謝が悪いのか、平熱が低いためちょくちょく2度見され、2回、3回と手首表、額、手首裏、と場所を変えて検温されることがあります。せっせと生姜を食べているんですけど・・
水銀の体温計を渡され、WeChatで自己申告スタイルの施設もあるというので、念のため家から古い体温計をもてきました。
その他、1、4、7、14日目にPCR検査があり、ここも数少ない人との接触の機会。(なぜか13日目にもPCR検査が来たのですが、あれはなんだったんだろう)
鼻のPCR検査についてひとつ疑問があるのです。いつも左の鼻の穴にあの長いスワブを入れて検体を採取するのです。毎回、必ず。なぜ左の鼻なのでしょう。気になって、さりげなく右側を差し出してみるのですが、やはり左にスワブを入れます。右手でスワブを持つから左の方が入れやすいとかあるのかしら。そんな変わらない気がしますが・・
14日目の検査、再びさりげなく右側を差し出すと、すんなりと右側にスワブが!左側オンリー説ここにて終了。・・・と思や否や、左側にもスワブが。なんと14日目は両方の鼻の穴から検体採取。結局なぜ片方の時は左側なのか、今もわからないままです。
滞在中、ホテルの担当者から2度、市の担当者から2度、ホテル退去日や退去後の行き先の確認の電話があり、中国語がわからず大騒ぎしますが、それ以外はひっそりとした隔離ライフです。
人の気配を感じるのは、お隣りの方がわりと大きな声の方で、いろいろな言語(中国語、英語、そしてもう1カ国語、おそらく広東語かなにか)でいろんな方と電話で話をしているのと、上の方が午前11時半になるとジョギングを始める時。そして、Wi-Fiが繋がらなくなるときと、シャワーの水圧がしょぼくなるときに(ああ、みんなで取り合っているんだなあ)と実感します。
似たような毎日を過ごしているのは日本人だけでなく、もちろん上海に帰って来た中国人だけでもなく、アジアも、ヨーロッパも、アメリカも、アフリカも、世界中の国や地域の渡航者が同じく隔離ライフを送っていると思うと感慨深いものがあります。
Vlogなどで隔離ライフをシェアしている方も多く、それを見るのも隔離中のちょっとしたエンターテイメント。隔離ライフはみんな似たようなものなので、言葉がわからないロシア語やトルコ語など、いろんな国の動画を見ています。同じホテルの方のも数本見つけました。同じホテルでも棟が違うと部屋のトラブルが違ったり、時期によってお弁当会社が違ったり、いろいろな発見もありました。
お国事情を垣間見ることのできる動画もありました。ブラジルの方の『隔離ライフ:知っておくべき9つのこと』的な動画で「14日間、自分でベッドメイクをしなくてはいけないよ。なぜなら君のファシネイラ(ポルトガル語で掃除担当の人、家庭で雇うことも一般的)も隔離中は部屋に入れないから」とか、UAEの方の動画では「あなたは選ばなくてはいけません。14日間、あなたが赤ちゃんと一緒の部屋で隔離をするか、ナニー(英語で乳母)が一緒に隔離するか」とか。
みなさんあらゆる素材をしっかり確保されていて、空港でのあれやこれや、ホテルのあんなところやこんなところをしっかり撮っていました。YouTuberのクリエイター魂、おそるべし。
そんな動画を見たり、近くのアパートの鳩小屋を眺めたり遊びに来る猫を眺めながら(以前のブログ)、ブログを書いて過ごす隔離ライフでした。
<渡航情報検索中にたどりついてしまった方へ>
*2021年11月、12月時点の話です
*本ブログはお役立ち情報ではなく、あくまで個人のどうでもいいような話です
*質問などがありましたら、答えられる範囲でお答えします