ひつじ泥棒2

Who stole my sheep?

100歳越えのレトロビルにはいるカフェ「DECK」

 

ビルから腕がニョキッと出ているこのお店は、先日ブログに書いた1918年生まれのレトロビル「沙美大楼」のカフェ。中国で行ってみたい街のひとつ、福建省の廈門(アモイ)生まれのカフェ&バー「DECK」です。北京でも人気が出て、満を持して昨年11月に上海にオープンしたんですって。6時までカフェ、6時からはバー&ビストロ。

そもそもの目的は散歩がてら「沙美大楼を見る」だったので、ここに来てはじめてカフェがあることを知りました。フラっと入るにはなんかちょっと勇気が必要そうな外観で(ビルから腕出てるし)、シャビーでシックで重々しい感じにちょっと気圧され、入るまで2、3往復うろうろしてしまいました。最初からカフェと知っていれば、気にせず入ったと思うのですが、めちゃくちゃ入りにくかったです。入りましたけど。

ポスターは可愛いけど、ぴったり閉まった扉は重そう

ドアの反対側にはマッチ売りの少女的な窓
のぞくと暖かそうなお花屋さん

店内から見たお花屋さん

見た目のハードさとは一転、中はクールだけど暖かい雰囲気。バリスタやスタッフもステキな感じ、といってもステキ過ぎて気後れしてしまうわーみたいなこともなく、落ち着いた雰囲気の居心地良いカフェでした。外観は威圧感たっぷりだったのに。

ひとり客も、ふたり客も、3、4人のグループ客もいたり、とってもいい感じ。グループ客もみんな笑顔で喋っているにも関わらずまったく騒がしくない。(ここはどこ?)

天井の高い店内には螺旋階段

螺旋階段の上にもテーブルがある

上から1階フロア

1階フロア

クラフトビールもたっくさん

ユニークなスイーツたち

左から2つ目はチョコレートのコーヒーカップに入ったティラミス。もちろんカップのチョコレートも食べられる。隣の雪山と書いてあるのはストロベリーチョコレートケーキ。ショーケースを見ていると、お店のスタッフがお客さんがSNSにアップしたここのスイーツ動画を見せてくれました。
ケーキたちにも心ひかれつつ、クラフトビールには後ろ髪ひかれつつ、わたしがオーダーしたのはシナモンロールとフラットホワイト。上海はこの数年シナモンロール天国なのですが、その中でも秀逸のシナモンロールでした。ほんっとおいしい。

エスプレッソの豆が選べたので、教父拼配(ゴッドファーザーブレンド)にしてみました。初めて飲むブレンドですが、ごっつい名前。名前の通り、アメリカのイタリア移民のマフィア親子3代を描いた、ハリウッド版大河ドラマのような映画「ゴッドファーザー」みたいな渋く深みのあるブレンドエスプレッソ1杯追加で濃いめにしていただいてきました。ミルクと合うー。

シナモンロール
(肉桂巻:rougui juan /ロウグイジュアン)
肉桂なんだ・・

フラットホワイト
(澳白:aobai/アオバイ)

テーブルにあるQRコードでオーダーなので中国語できなくても安心

水出しコーヒーサーバーがすごいステキで、こちらも飲んでみたかった。他にも飲んでみたい、食べてみたいライナップ盛りだくさん。夜のバーメニューも気になるし、また来なきゃ。

水出しコーヒーサーバー
そして奥に気になるブロンズ像・・

アモイ出身のアーティストの作品「八万四千年」

装飾品、手のひら、足裏に金メッキを施したブロンズ像、ブロンズと金メッキがかっこよい。何なのかなあと思ったら弥勒像なのだそうです。弥勒像って座って微笑んでいるイメージが強いので、こうしゅっと立っている像って新鮮。立っている弥勒像もメジャーなのかしら。

この弥勒像は、蒋晟(Jiang Cheng /ジャン チェン)は1990年生まれ、福建省アモイ出身のアーティストの作品。上海の美大(上海視覚芸術学院の彫刻学科)を卒業の芸術家なのだそうです。今はアモイを中心に作家活動をされているそうですが、アモイ出身で上海、このカフェと同じ!そういうつながりで選ばれたのかしら。(北京のDECKには北京つながりのアモイ人アーティストの作品があるのかな?・・とか、気になります)

見どころ盛りだくさん、また来たいカフェでした。