重慶の街を歩きまわるのはほんとうに楽しい。観光地や流行りのステキな場所ではなく、なんだかよくわからないスポット(ビルの中を通過するモノレールとか)がいっぱいあって、ワンホン(網紅、インフルエンサー)たちが映える写真をSNSにあげるので、結果みんなが集まりが重慶の見ておきたいポイントとして市民権を得ていてる感じ。
この日に行ったのもそんなワンホンスポットのひとつ。近くには白象街というエリアがあって昔の金融街なのだそう。白象は仏教ではとても神聖な生き物なので、縁起の良さそうな名前をつけたのかもしれない。
白象の像
ぐしゃぐしゃのケーブルの向こうがくだんのスポット
目的地は長江の岸辺に建つ高層住宅群「白象居マンション」。
90年代初頭に建設された25階建ての6棟からなる建築物で、38メートルの高低差を利用した空中廊下橋、1階、10階、15階にそれぞれ出入り口があるとにかくユニークな設計と独特な空間構造のアパートメント。歩いてみると自分が今何階にいるのかまったくわからなくなる。
居住者もいるし民泊などもできる。前回のブログに書いた『少年の君』など映画やドラマの撮影でも使われている。
一見ふつうのアパートメント
ショップやカフェもある、右はスマホ充電器
民泊用につかっているオーナーもいる
中国のドア飾り
中国ではドアはオーナーが自由に変えられる
25階建だけど階段のみ
サンルームにしている家や、転落防止柵をつけている家
棟をつなぐ渡り廊下、ロープウェーも見える
下は日当たりゼロ
1階のパティオにネコズ
上を見上げると10階あたりに橋
橋は道路につながる
橋から見下ろすとネコズのパティオ
橋の先の道路は坂道につながり
道路を挟んだ向かいのアパートも渋い
坂の上でもみんな写真を撮る
建物に沿って坂を登ると隣のアパートの反対側に出る。反対側は階段。このアパートも階段の踊り場のようになっているいくつかの階から出入りできそう。階段を下りきってまた昇るとその先に見えるのが長江。
お金を払うとベストの場所でベストの角度で最高のワンホン写真を撮って小銭を稼ぐ人たちもぞろぞろいる。
下は写真待ちの列。写真に関してはベストショットを撮りたいのはみんな一緒だからか、若者だからかはわからないけれど、割り込むことなくおとなしく順番に並ぶ。後ろ姿で白象居マンションと長江と橋を入れて撮るのがワンホンショットらしい。みんな同じ構図の同じポーズ。